碧空の下で

人生の第四コーナーをまわって

夏の夜の恐怖体験

2011-08-20 09:42:43 | 日記風雑感
ここのところ雨が降って、すっかり涼しくなり、夏が終わりに近づいていくようですが、夏の夜の恐怖体験の話です。怪談ではありません。事実です。能登の話を一時中断しましてお伝えします。この話によって読者の方はひとつの光明を得ることになるかもしれません。それを願っております。心の準備をして下さい。トイレに行っておいて下さい。お数珠があったら握っていて下さい。十字架でもかまいません。コーランをお持ちの方は開いておいてください。オウムの方は尊師の顔を思い浮かべて下さい。びっくりして空中遊泳なんかしないようにしてください。・・・・よろしいですか、それではお聞き下さい。・・・あれは2週間ほど前の蒸し暑い夜のことでした。時刻は丑三つ時、2時半頃でした。寝ている部屋の冷房が切れて、蒸し暑さを感じていたから、半覚醒状態だったと思うのですが、着ていた薄い毛布を足で蹴飛ばして寝返りを打つと、また睡眠状態に落ちていった。そしてどれだけもたたない頃に、たぶん夢を見たのです。普段は夢を見ないし、まして夢を記憶することはあまりないのですが、このときばかりは何故かはっきりと記憶しております。枕元の左側に白い人形のようなものが見えたのです。それが、少しずつ近づくと、輪郭がはっきりしてきて、顔が判別できるくらいになった。よく見ると、一人はワシの祖父で、もう一人は1年ほど前に癌で亡くなった女性Kさんです。彼女は昔、うちで働いていたことがあり、自宅も近いので、仕事をやめてからも時々家に来ていたのです。亡くなる前にも遊びに来ていて、癌の手術を受けたことを話していました。それから1年ほどして亡くなったのです。葬式にも行ってきました。別段特に親しい関係ではないのですが、長い付き合いでした。そのKさんと祖父がなにか言い争いをしておりまして、どうもその様子からみると、祖父が、Kさんを叱り付けている感じで、Kさんは不満そうにワシのほうを伺っているのです。なんのことで、言い争っているのか理解できないでいるうちに、祖父がKさんの腕をとって、どこかへ連れて行こうとしているのでした。どこへ行くのか尋ねようとしたのですが、声になりません。そのうちだんだん苦しくなって、いわゆる金縛り状態に陥ったのです。その時はこれが金縛りだとは知らなかったのですが、意識が裏返っていくようで、このまま暗い闇に落ちていくような恐怖感がありました。苦しくて、叫ぼうにも声が出ない。たまらず、身体の方が反応したのでしょうか、もがきあばれたので、やっと寝返りを打つことができて、目が覚めたのでした。背中にびっしょり汗をかき、頭痛がして、かるい吐き気もしました。いままで、こんな苦しい金縛りにあったことはなかったので驚きでした。それから、一晩中眠れず、眠るとまた金縛りにあうかもしれないという恐怖で、そのまま朝まで、これは一体なにか考えこみました。はじめは、今見た夢が原因に違いないと思い、その解釈を考えていた。心理学の専門的な分析はどういうことになるのか知りませんが、自分なりに考えたんです。霊とかスピリチュアルな事象にはまったく懐疑的な自分ですが、そのときにふと思ったことは、自分に取り付こうとしたKさんの霊を祖父の霊が妨害して、私を守ったのかもしれないというストーリーを考えていた。なぜそのようなことを考えたかというと、その根拠となるようなことがありまして、ある人が、私の守護霊は祖母だという人がいたのです。そんな霊とか魂とかは全く信じていないので、どうしてそういうばかばかしいことを言うのか、その人の心理状態あるいは、思考回路を考えていたことがあったのです。そして今回、私の守護霊というものがいるならそれは祖父だと判明し、祖母だと言った人はやはり間違っていたわけで、いいかげんなことを言うものだと思ったりしていました。しかし、私の守護霊について、祖母ではなく祖父であったというその意味がいまいち良くわからないのです。昔の記憶をたどって、心的外傷とか、性的抑圧とかを思い出そうとしていた。だんだん霊の深みに入っていきますね。怖いですね。人間というのは、自分の作ったストーリーにしたがって生きようとするものです。そのストーリーをつくるきっかけがなにか、自分にもわからないのですけれど、それを宿命といったり、霊と言ったり快楽というのですが、ひょっとすると、ワシは別のストーリーを生きる分岐点にいたのかもしれない。そんなSFの話があったような気がします。・・・さてさて、ここでは事実についてのみ語らねばいけません。今回の体験は、単に悪夢を見てうなされたのではないのです。それが証拠に頭痛がして吐き気をもようしたのだから、明かに、肉体的な変調であって、医学的な原因があっておきたことなのです。そちらの原因こそはるかに重要ではないか。いったいどうしたというのだ。それを考えると眠れなくなるのです。そして、その日の夜がやってきました。昨晩のことがあるので、寝る前に家内に、金縛りの状態があったことをいうと、最近いびきがうるさく、時には寝言や歌まで歌いだすそうで、私のほうがよく眠れないと小言をいわれた。もしかして、脳梗塞や脳溢血の前兆かもしれないので、その時はよろしくと言ってその晩は床についたのでした。  つづく
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