碧空の下で

人生の第四コーナーをまわって

暑き夏の旅2

2024-07-30 01:47:45 | 暑き夏の旅

話は前後するのですが、広島にくる前に宮島へ先に行っていまして、宮島の霊験と申しますか宗教的な雰囲気を感じて来たのですが、初めて宮島に行って驚いたのは、やはり海に立っている大きな鳥居ですね、昔はあの鳥居のとこまで陸地であったのかも知れませんが、そのへんはよく分かりませんけど、海に参道が続いているというイメージが素敵で自然信仰の神道らしさを感じました。風に吹かれて船上から島に近ずくのを眺めていると、俗世の塵が払われていくような気分になってくるのはうまい演出だと思いながら上陸しますと、参拝客と言うか観光客と言うかけっこうな数の人々でにぎわっているのでなるべく人ごみを避けて行けば世界遺産となっている厳島神社の社殿がありその後ろの山に本殿があるらしい。階段を登って本殿と思われる千畳閣という広い本殿に行きました。名前のごとく広い板敷の社殿は長い時間の移り変わりを感じさせる、すり減って灰色になった床材の木目が浮き出ているのを見ると、金ぴかのタイのお寺を見慣れたものには、ほっとするほど懐かしく、心が安らぐのでした。天井には氏子が寄進した古くからの絵馬や額などが見られ、これまた長い時間を経過しているのを見ると、今のこの瞬間がまぼろしかも知れないという気にさせられるのでした。そしてその社殿の横には立派な三重の塔があるではないか、ここで初めてこの島が神仏混淆の場所なのだと気付いたのでした。つまり仏教と神道が共存する霊場だと分かったのでした。昔は神仏混淆が普通であったらしいが、明治政府の廃仏毀釈政策によりそれらが分離されて今日に至るわけで、宮島のようにしっかりと共存しているのを見るのは初めてだった。それでお寺のある方へ山道を歩きながら道の看板などを見ていると、弘法大師の名前が見えるので、それにゆかりのあるお寺かもしれないが弘法大師ゆかりの地というのは、真偽は別としていっぱいあるので気にはしなかったがお寺について見ると、ここは真言宗の御室派の大本山大聖院であった。由来を紐どけば弘法大師つまり空海が中国からの帰りの途中に厳島神社によってそこで修行しその地に開基したというふうになっているが、四国の佐伯氏の神社であった厳島神社というので佐伯氏の身内である空海との関係が反映されたのではないかと言うのがワシの推測です。それはともかくとして、真言宗と言えば密教です。仏教のワンダーランドみたいなイメージがあるので興味深々で見てきました。なんとマニ車(一回まわすと真言を唱えたことになる。日本の寺院ではあまり見ない)があり仏足蹟があり曼荼羅があり五百羅漢あり不動明王あり大日如来(ブッダより上位概念で宇宙の絶対真理ちなみにブッダはタイでは7人いて我々が知るブッダは3番目や次に生まれるブッダは3000年後だからまだ433年後ほど待たなければならない)がおわしましておまけにヒンズーの神ガネーシャまでいてそりゃもう大騒ぎさ。密教の複雑怪奇さは嫌いじゃないけどめんどくさい。大日如来とブッダとその他大勢の三位一体的な構造にまとめない宗教的想像力の大きさの一端を見まして、弥山を下ったのですが、海を隔てて対岸に見える中国山地の中複には、あの統一教会の目立つ建物が白く異様に浮き上がって宮島の霊験を得ようというのかあるいは見下しているのか知りませんが建っておりました。昔ワシが20代の頃街で統一教会の勧誘に会いまして当時は勝共連合からイメチェンしたころだったのですが、若い女性のセールストークを聞きながら何を感じたかというと、目つきがコンピューターのプログラムを考えているような目つきなんですね、現実に反応していない頭の中の論理に固執するとそういう目つきになるんです。長年の経験から言うのですが、自分なりにある論理的な整合性(それが正しいとか間違っているにかかわらず)を信じてしまうとそこからなかなか抜け出せないのです。宗教はその力をもっているわけで、何かを信じると言うのは人間の活力のもとなんですけれど、歳とるとそれにすら懐疑的になっていくように感じられるこの頃なんです。あと何年生きられるか先が読めるような歳になっていまさら筋トレしても始まらないじゃないか、信じるとか信じないとか合理的だとか非合理だとか正しいとか間違っているとかそんなことは大日如来に任せておけばいいじゃないか、百年一度ぐらいは原爆を使いなさいよそうでもしないと世の中変わりませんよね、温暖化もいいじゃないか、暖房費がいらなくなるし、トランプが終身大統領になれば面白いじゃないか二度目は喜劇というからね。そんなこんなで何の話をしているのか分からなくなった。神様仏様谷川萌萌子様あいしているよ~

  

                  

                

                  


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