ミャンマーについて、ついに来るべき
時が来た。弾圧に抗して、デモに参加した
民衆、僧侶10万人民主化を求めて、血の抗議
に立ち上がった。かつて、1000人の死傷者を
出した抗議運動を経験したにもかかわらず。
再び立ち上がった。軍政による弾圧は、容赦なき
ものであるにもかかわらず、人びとが、抗議
の意志を表したことは、もはや、軍がどれだけ
弾圧しようと、民主化の流れはとめることが
できないのだ。その . . . 本文を読む
この話は、吉田直哉氏(元NHK主幹)のエッセイより転載しました。悪しからず。 4年もまえのことだから、正確には「ちかごろ」ではないのだが、私にとっては、昨日の出来事よりずっと新鮮な話なのである。昭和60年の夏、私は撮影のためにヒマラヤの麓、ネパールのドラカという村に10日あまり滞在していた。海抜千五百メートルの斜面に、家々が散在していて、張り付くように広がっている村で、電気、水道、ガスといった、い . . . 本文を読む
「やれやれ」と鼠がいった。
「この世は日ごとにちぢんでゆく。
はじめは途方もなく広くて恐ろしいほどだった。
一目散にはしりつづけていると、そのうち、
彼方の右と左にかべができて、ホッとした。
ところが、この長い壁がみるまに合わさってきて、
いまはもう最後の仕切りで、どん詰まりの隅に
罠がまちかまえている。走りこむしかないざまだ」
「方向を変えな」と猫はいって、パクリと鼠に食いついた。
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アベシンドロス大王が青年のころの
赫々たる戦果にもかかわらず、
また、自分が育て上げたとびっきりの内閣にも
かかわらず、さらには自分のなかに感じていた
世界変革の意欲にもかかわらず、ヘレスポントスの
手前で、とまったきり、ついにはそこを渡らなかった
ことはあり得ることなのだ。しかも、怖れや、
不決断や、病気のせいでなく、おのれのからだの
重さのせいで。
フランツ・カフカ
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アレクサンドロス大王が青年のころ赫々たる
戦果にもかかわらず、また自分が育て上げた
飛び切りの軍隊にもかかわらず。さらには
自分の中に感じていた世界変革の意欲にも
関わらず、ヘレスポントス(ダーダネルス海峡)
の手前でとまったきり、ついにそこを渡らなかった
ことは有り得ることなのだ。しかも、怖れや、
不決断や、弱気のせいではなく、おのれの体の
重さのせいで。
フランツ・カフ . . . 本文を読む
この度のカトマンズ同時爆破テロは深刻な
局面に入ったネパールの政治状況の口火に
なるかもしれません。今までの、マオ派の武装
闘争や爆破行動とは完全に違って、国籍、民族
党派、階級、宗教、など一切関係なく、行われた
無差別テロです。バス停に仕掛けられた爆弾で
死んだのは、生徒です。ついにパンドラの箱の
蓋が開けられたのではないでしょうか。
今まではマオ派の武装闘争であっても、外国人は
その対象にはな . . . 本文を読む
ネパールはカトマンズの街中で、爆弾テロが
起きたらしい。犯行声明はタライのインド系ネパール人
から出されたそうです。暫定政府が総選挙を延ばしている
この際にインド系のタライ住民への差別に対する
反撃に出たのかもしれない。それとも、裏では
ひょっとして、王党派の暫定政権に対する、ブラフかも
しれません。タイミング的には国王が市内の王宮を出て
郊外の離宮に移った後に事件が起こった。
これで、マオ派はど . . . 本文を読む
今は亡き開高健著「最後の晩餐」より
これはもう、食肉工業と言いたいような
発達ぶりである。数百の臼をならべ、良民を
生きながら砕き、碾き臼でひいて骨ごと食べたと
いうのである。カルシウム分の多い、ちょっと
ザラザラ歯ごたえのあるタルタルステーキかハンバーグ
というところ。しかも、この賊を討伐に出かけたはずの
官軍がおなじように良民をとらえ、それを賊軍に
売りつけて金に替えていたという。このあたり . . . 本文を読む