碧空の下で

人生の第四コーナーをまわって

冬ごもり

2009-02-11 11:04:40 | 日記風雑感
最近は春の気配が時々温かい日差しを運んできますが
寒い日々には冬ごもりと言いますか、家から出ない日が多いのです。
表面的には悠々自適な生活ですが、定年退職したサラリーマンの孤独な
気分を味わいつつ
「円高でよろこぶほどに円はなし」(サラリーマン川柳より)
という矛盾に怒りつつ、政治のアホさかげんにあきれつつ
自分の守備範囲について思いめぐらしながら、
ガラス一枚へだてた部屋のなかから、外界の雨雪をながめております。
今は亡き作曲家の武満徹は仕事をはじめる前に2時間ほどたっぷりと
バッハの(マタイ受難曲)を聴いてから仕事にとりかかり、
ピアニストの中村紘子さんは(ヴォカリーズ)を聴いてから
仕事にかかるというのですが、ワシもそれに習って、午前中
は(マタイ受難曲)を午後からは(ヴォカリーズ)を聴きつつ
読書に明け暮れておりますが、いつのまにか惰眠の椅子に
座っております。いそがしいときは、暇になったら、あれもしよう
これもしようと思っていたのですが、時間が余るほどあると、
何もしなくなるのが人間です。やるべきことはあるのですが・・
音楽の話ですが、最近好い音楽にめぐり合わないのですが、
以前感激したのは、古い話ですがフジコ・へミングの
(ラ・カンパネラ)です。自分の忘れていた記憶といっても
具体的な何かではなく、こころの中にあった何かが思い出されて
涙が出そうになったことがあります。自分の深層心理にあった
何かが癒されたのでしょうか、音楽の力に快く屈服されました。
CDのジャケットには「奇跡のカンパネラ」と書いてありましたが
フジコ・へミングさんの履歴を見ますとこの演奏にめぐり合ったのは
確かに奇跡かもしれません。
もう一つは、あの川相郁子のヴァイオリンです。
初めて見たのは、NHKのお昼の番組に出演したときの演奏でしたが
ちょっと言うのは恥ずかしいのですが、正直、下半身が反応しました。
ジャズヴァイオリンの演奏なんですが、これがまたセクシーなんです。
彼女自身がセクシーというわけではないのです。彼女の演奏が
セクシーなんです。女性にはわからないかもしれませんが、
男をもてあそぶ悪女的なセクシーさなんですね。
マゾの男ならあっという間に昇天しているようなセクシーさです。
その秘密はあのヴァイオリンです。実に堂々とした男性的な
いい音がするのですわ。ストラディバリウスですか?
いわば男である楽器を妙齢の女性がかすかに口を開いて
恍惚として弾きこなしているというか、手なずけているような
そんなイメージです。想像のし過ぎと言われるかもしれませんが
いままで音楽を聴いてあるいは見てきたなかでこんな経験は初めてでした。
昔、山下洋輔がドイツで演奏したときの聴衆の感想が雑誌に載っていたのを
読んだことがありまして、その中にあのひじ打ち演奏を聴いて
射精したというのがありましたがまさか、そんなこと、
比喩として以外にあるはずが無いと考えたのですが、
あにはからんやそういうことはありうると、思うようになったのが、
この川相郁子のヴァイオリンのTVでの演奏でした。
CDではなく映像なればこその感動でしたが、これって音楽的感動ではない
のかもしれませんが、その後、これといって感動的な音楽にめぐり合って
いないのがさみしい限りです。誰かいい音楽があれば紹介してください。
外では雪雷がけたたましく鳴り響いております。
パソコンが感電しないうちに失礼します








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