碧空の下で

人生の第四コーナーをまわって

タイ6

2015-06-21 09:56:12 | タイ紀行
パソコンが壊れて、ハードディスクを交換することになって、ようやく昨日から使えるようになりました。インターネットの設定やらメールの設定に四苦八苦して時間を浪費しました。パソコンは3年で壊れるものと思っていたほうが腹が立たない。特に日立のハードディスクは消耗品です。(日立の技術者のみなさんくやしかったらせめて10年は持つやつをつくってみろ)以前ソニーのMDデッキが2~3年ごとに壊れるので、中古の部品を使ってるのではないかと問いただしたこともありましたが、この手のものはたとえ日本製の新品のものでも耐久性がないとつくづく思う次第です。それが商品戦略なのかもしれませんが、いつも腹立たしく思っています。パソコンに対する文句は山ほどあるのですがだんだん腹が立つのでやめときます。そんな訳で、しばらくブログの投稿ができませんでしたが、怒りを鎮めて、またタイの旅行の印象などを書きたいと思います。>深呼吸< タイで美しいものは海と宝石だと言った人がいた。確かに宝石は美しい、これは当然です。美しいから宝石なんで、胆石なんかはたとえ世界に1個しかないといわれても貴石や宝石だとは言わない。バンコクの大きな宝石屋でじっくり鑑賞させてもらって、宝石の美しさというのは謎やなあ、という感想を持っております。謎という意味は、宝石に何を求めるか、何を感じたいかによって、つまり自分の主観的欲求の反映によって美しさが違うのではないかということです。煎じ詰めれば、自分の見たいものを見ているという幻覚と本当は何も見てないというか見ている自分を忘れている快感だと言ってしまえばそれまでですが、非常にアルカイックな状態になるのではないかと感じるのです。そこが宝石の宝石たる所以で、脳科学者はなんというか知りませんが、陶酔、錯覚、エクスタシー、そんな言葉が浮かぶのです。人の心(脳)には鉱物の色、光(金色)に反応する何かがある。ワシの経験からいうと、子供のころガラスフェチな時代があった。理科の実験室にあるビーカーや試験管や時計皿が好きだった。螺旋管なんか見ると心がときめいた。子供はヒカリモノがすきなのです。そんな宝石の謎の魔力に魅せられて、人生を棒に振る人も出てくる。そんな虜になる宝石は、もはや値段がつけられない。その価値を表す尺度はもはやお金ではなく「その宝石のために何人死んだか」というのが尺度になるという。これは南米の宝石商の話です。「緑の炎」といわれるエメラルドに魅せられた人々の話です。ダイアモンドの怜悧な美しさより、嫉妬に狂う「緑の炎」エメラルドのほうが価値が高いのだそうだ。そういえばタイにもエメラルド仏が国宝になっている。煩悩こそ仏なんでしょうか。この話は前にブログに書いたのでとばして、海のほうなんですが、タイの海はそんなにきれいだとは思わないのです。3か所ほどしか行ってないので、はっきりしたことは言えないが、大きな川メナムから流れ出る水量とそれに含まれる泥の影響なのかよくわかりませんが、シャム湾の海の色は、そんなに美しくはない。能登の海のほうがはるかにきれいです。なんでわざわざタイの海が美しいと言ったのか理解に苦しむのですが、きっと内陸の風景と比較して海岸の風景をそう言ったのかもしれないと想像しています。海岸は砂地というより土の多い海岸なので、当然海水にも土が混じりあまり透明感のないものになっている。サンゴ礁の島のような絵に書いたような海は残念ながら見てないのです。そんなタイのコンテンポラリーアート(現代美術)ミュージアムにそれもたまたま入って、何人かの作品を見ることができた。どういう基準で選ばれた人々なのかよくわかりませんが、割と伝統的な技法の作品で、新しさはあまりない。単に現存しているタイの作家だということなのかもしれません。その中で目についたのは<ディアナ像>(写真)です。




<ディアナ像>と書いたけれど本当の作品名はわかりません。自分で勝手に<ディアナ像>だと思っているだけです。ディアナというのは英語読みではダイアナです。古代ギリシャあたりの豊饒の女神であり、月の神なのです。豊饒なタイの大地にあるべくして在るモニュメントだと思います。完全に植物化してますが、頭部があり手足があるのがヨーロッパのディアナ神像で、はちきれんばかりの乳房の若々しさなどをみると、ディアナ神になる一歩手前の若々しい力づよい植物的生命力を表現しようとしているのかもしれません。ディアナ神は樫の木で枝は金色であり森の王であるとフレーザーの『金枝編』には書いてあるので、多分間違いないと思う。この作品のアイデアは古いかもしれないが、作品のそのものは極めてタイ的なところが、つまり豊饒のリフレーンとしてとらえられているのは、あっけらカーンとしていいなあと思うのです。水さえあればOKだぜ、いやOKですわと言っている気がする。そういえば今日はチチの日だ。



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