女の忘年会

会社の忘年会というか、慰安会というか、
優積者懇親会なるものがありまして、温泉一泊の飲み会
に行ってきました。先輩にあたる男性の人は、
前々から出席を渋って、子供みたいにだだをこねるような
言動を重ねておりまして、上司より説得されていやいや
というか、本当は行きたくないのだけど、あんたの顔を立てて
行きますよと、彼一流の心理戦をかましておりました。
なんでそんなに勿体つけるのか分かりませんので、
ふんぎりの悪い奴だと思っておりましたが、
行ってみて、分かりました。
出席者は約70名近く、そのうち60名ぐらいは女性です。
営業の男は私を含め3名です。管理職の男を入れても10名ぐらいです。
そりゃ、前もって予想はつくのですが、実際に大広間にずらっと並んだ
女性軍を目のあたりにしますと、ちょっと戦慄が走りました。
悪い予感が駆け巡りました。
うちの会社は営業の女性軍でもっているのです、それも百戦練磨の
オバちゃん軍団です。一言いうと十返ってくるような、しかも
成績のいい人ばかりの集まりですから、一筋縄ではいかない方々です。
日ごろのストレス解消とばかり、酒が入り、無礼講となれば、
どうなるのか、内心不安と期待が入り混じっておりました。
聞けば、去年は管理職の男性は、裸踊りをさせられたと聞いています。
一旦、女の集団心理に火がつけば、どうなるのか、
乾杯の手が心なしかふるえました。宴会のほうは
去年は営業所対抗の出し物を披露したようですが、それでは、
日ごろのライバル意識が剥き出しになるので、まずいと考えたのか
今回は、皆で楽しめるゲームを用意してありました。
ライバル意識とかんたんにいいますが、女のそれは、すさまじいもの
があります。はっきり言って、嫉妬です。あの人には負けたくない
という、その一点で働いているようなもんです。
トップセールスのそんな話は伝説になっているくらいです。
女はコンプレックスを刺激されると、鬼と化すのです。
普段は露骨に口にはしませんが、ぽろっと時々本音が出るのですが
二年目にして、少しずつ社内相関図が見えてきました。
いよいよ、酒が入り無礼講ともなると、ふだんのタガがはずれ、
もろに、本音が出てきます。このときばかりは
管理職は酒なんか飲んでる閑もありません、お酌にまわり、
宴会の進行をやり、ゲームに参加し、コミュニケーションを
はかり、たいへんです。普段は、お客の接待なんかしたことも無い
管理職ですが、このときだけは、飲み屋のママ以上の
仕事振りです。ゲームでは、ズボンの中にピンポン玉を入れ
反対の方から取り出すゲーム、（もちろん女性が男性のズボン
の中に玉をいれます）や、男女ペアをナイロンのラップでぐるぐるまき
にする時間を競う（私も参加しました、相手は営業では一番若い子でしたので
まだよかったのですが）のなどありまして、女性の劣情を刺激するので、
普段見られない、女の裏側をいやおうなく見てしまいました。
破廉恥という言葉はどこへ行ったのか、貞淑の文字は消えたのか、
ひどいのは、好意を寄せている上司（といっても彼女らより10歳以上若い）
の飲みかけのビールを飲むやら、箸や、蓮華を嬉々として舐めまわしておりました。
今晩いつでもOKよ！
そんなふうな態度も、はずかし気もなく表すので、驚きましたが、
さすがの私も開放的な社風でいいですねとは、いえませんでした。
はっきり言うと、エロばばなんか見たくもないっす。
唯一の男性の先輩が、出席をいやがっていたのがよく分かりました。
会社の名誉のために言いますが、男性社員は、まじめでした。
二次会も行かず、即ご就寝でした。