碧空の下で

人生の第四コーナーをまわって

それはデジカメの購入から始った 2

2009-11-01 09:35:53 | 日記風雑感
犬がいなくなって、あわてて、家内を残し今来た道をもどり、
犬の名を呼びながら、山を下ったのです。しかし以前にも、時々山でいなくなる
ことはあったので、しばらく犬の名を呼んでいると、どこからか
もどってくるだろうと、そんなに心配はしてなかったのです。むしろ、
せっかく稼いだ高度と時間を、ふりだしにもどしてしまうのが、腹立たしく、
駆け足で、下りながら呼び続けました。やがて、まえに休憩した
通称白山展望台まで、もどってみたのですが、なんの反応もないのです。
ここまでは、いっしょにいたのだから、はぐれた場所は、ここから、上で、
我われがいたところとの間なのは間違いないのです。
いったいどこへ消えてしまったのか?
こういうときは、犬はなにか動物を追いかけて、道を外れたと
経験上思っているのですが、今回もそうではないかと予想し、
それならば、いなくなったあたりで、呼びかけるのが、いちばんいい
という判断で、今下った道をまた、引き返しました、つまり、上りました。
今度は走って上るわけにはいかないので、また40分ののぼり道を
両側のブッシュを覗き込みながら、呼びながら歩いたわけです。
一度下った道をすぐまた登るというのも、疲れます、精神的に
賽の河原、シジフォスの神話、無間地獄、そんなことばが頭に浮かびます。
昔、高校生のころに、これと似た状況を体験したことがあります。
忘れもしない、県高体連の3月春山合宿での北アルプス剣岳です。
あの2日がかりでのぼる長大な早月尾根をみぞれの中、へとへとになりながら
降りて番場島BCに着いたら、アタック隊員が戻らないので、もう一度、
2600mまで救助のため上ることになった時のことを、
これは人命にかかわる重大事です非常時です、したがってつべこべいう
者はいませんでしたが、内心は、ショックでした心は震えていたのです。
いったい自分の体力と精神力がどこまでもつのかそれが不安でした。しばらく
休憩をした後、救助隊員の名が呼ばれました。死の宣告を受けるような気持ちと
どうでもなれという気持ちが入り混じっておりました。そして私の名は
呼ばれませんでした!正直助かったと思った。アタック隊の救助には、社会人と
大学生が選ばれました。初めての雪山登山で、高校生です文字どおり
荷が重過ぎると判断されたと思います。この話は、今では時効になりましたが
その後、高校生の3000m級の春山合宿は中止されました。
この遭難未遂の話ははべつの機会に譲るとして
犬の遭難の話です。
そういうわけで、今来た道を、また登りだしたのでした。



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