宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

夕暮れ時の天の川

2014年10月26日 01時26分22秒 | 宇宙

日が沈み、空の明るさが褪せて来るにしたがって、星が少しずつ現れはじめた。今日の一番星は頭の真上、こと座のベガだ。やがてデネブ、アルタイルと、夏の主役が次々にステージに登場する。天の川は今頭の真上に横たわっていた。望遠鏡の背中の雲台には、魚眼アタッチメントを載せた小さいほうのカメラが構えている。天空にまっすぐ伸びた天の川を撮るためだ。本当は真っ暗な空でこれを狙いたかった。しかし天候がそれを許してくれなかった。黄昏は残っていたが、今撮らなければもう今年のチャンスは無い。粒子を抑えるためにカメラ感度は800とし、少しでもボケを減らすために親レンズの絞りは8まで絞っている。これで露出は4分だ。淡いけれども何とか写し取れた。

さあ、次は何を撮ろう。コンピュータ画面の星図を眺めながら考えたが、なかなか決まらない。うちの子はどう。少し西に傾いた織り姫が声を掛けてきた。そうか、ドーナツ星雲M57。小さ過ぎて今までターゲットに入れていなかったが、試しに撮って見よう。大きいほうのカメラを20センチ反射に取り付けて、織り姫の機の向こうに遊ぶ娘を探した。

この星雲は平行四辺形の形をした織り姫の機の向こう側、二つの星のちょうど中間に居る。太陽くらいの大きさの星が一生を終えて、身の回りのガスを吐きだした姿。まるで卵の殻のような綺麗な形のガスは、横から見るとドーナツやリングのようにも見える。この望遠鏡の直焦点では小さくしか撮れない。

このままではつまらない。拡大撮影をしようと観測デッキの引き出しを探したが、暗がりの中では見つからなかった。いい加減にデッキの機材も整理しなければ。まあいいか、来年提出の宿題としよう。と言う訳で、宿題ばかりが増えてゆく。さあ、次は何を撮ろう。

 

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2 コメント

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Unknown (しっぽな)
2014-10-26 07:43:13
夕暮れ時の天の川って、幻想的ですね。
夜ではなくて、夕の明るさで撮れるなんてすごい。

可愛らしく見える小さな星雲。
言われてよくみれば、ドーナツっぽいへこみがあるような・・・。
来年の宿題提出を楽しみにしています。
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頑張らないと (しりとり ちー)
2014-10-27 23:36:15
そろそろこの大きさの天体をきちんと撮影できるように準備を進める予定です。
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