宇宙(そら)に続く丘

プレリュード小学校1年C組のしりとりちーが案内する宇宙への道
みかんの丘は不思議へ通じるワームホール

ピントが来ない

2011年11月14日 00時06分06秒 | Weblog

かぐや姫は構造上水平に向ける事が出来ない。だから遠くの景色であらかじめピントを調整する事が出来ない。ピント出しはお目当ての被写体が雲間から姿を現すまでお預けだ。ダウンを着込み、コーヒーカップを抱えて待つ事1時間。ようやく雲の隙間から、太陽系随一の巨人が姿を見せ始めた。
急いで脚立に上がり、木星をカメラの視野に追い込む…とは言うものの、事はそう簡単ではない。カメラの視野はわずか10分。1度の6分の1しか無い。しかも木星が雲間で輝いている時間はせいぜい20秒から30秒だ。それを過ぎるとまた雲に隠れて何十分も出て来ないのだ。その上かぐや姫は簡易台座に載っている。望遠鏡ののロックも効かない。言うならば、細くて長い筒の中に手持ちで木星の光を入れようと言うのと同じだった。何度も何度も失敗しているうちに木星の高度は次第に高くなっていった。

終いには腹が立って、もう止めようかと思い始めた時カメラの写野をひらりと光りが横切る。やった、入れた。慎重に位置を探ってようやくファインダーのなかに木星を捉えてピントを合わせてゆく。しかし、合わない。ドロチューブを目いっぱい繰り出してもあとわずかでピントが合わないのだ。撮ってみよう。そう考えて何回かシャッターを切る。しかし、やはりピンボケはピンボケだった。

 

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