タイニーハウス東京

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内モンゴル風あんこ餅に思うこと

2017-11-21 20:00:45 | グルメ、おうちごはん
今晩は家内が作ってくれた内モンゴル風のあんこ餅を夕食に頂きました。



外観は日本のものとは違いますが、食べてみると中に小豆のこし餡が入っていて、味的には日本のものとは大差ありません。



お餅の材料は糯米ではなく黄米(キビ)だそうで、作り方も粒のまま蒸して撞くのではなく、キビの粉をセイロで蒸して練り上げます。日本風に言うならキビ団子ならぬ「キビ餅」と言うところでしょうか。
味や食感は、粘りが若干足りないくらいで、他は日本の小豆餡の入ったお餅と変わりません。甘党の筆者としては大好物の一つです。


日本のお餅は縄文時代の後期に東南アジアから稲作と一緒に伝わったものだと言われています。アジア地域には多くの「餅」があります。例えば中国の年糕(ニエンガオ)や韓国のトックが有名です。

韓国のトックはやはり糯米が材料ですが、作り方は日本同様に粒米を蒸して撞くものもから、中国同様に粉にしてから蒸す方法まであるようです。

中国では北(正確には西側も)と南では食習慣が全く異なり、揚子江以南の稲作地帯と北方の小麦畑作とで大きく分かれます。韓国もそうですが中国の北側の人はお椀もテーブルに置いたままスプーン等で頂きますが、南方の人は日本人同様にお椀を手に持ち食事します。行動様式から見てみると、日本は稲作の盛んだった中国南方や東南アジアからの影響が大きかったんだと分かります。

さて、中国の「お餅」ですが、中国語では餅とは言いません。「年糕」と書き、発音はニエンガオです。意味的には、春節(年に始まり)を祝うケーキと言うものです。(因みに、日本の餅のことを英語ではライスケーキと言います)材料は地方地方で変わり、稲作の盛んな華南以南の地方はやはり米粉、そして稲作の出来ない北や西側はキビのような雑穀を使うのが一般的のようで、作り方は基本的に穀物を粉に引いてから蒸す形が多いようです。(中国の南方の少数民族には日本同様に粒で蒸して臼で撞くような人達もいるようですが少数派です。)
家内の作り方ですが、上述したようにキビの粉をまず蒸してから手で捏ね上げます。その際、手に餅がつかないように油を使います。多分、乾燥した内モンゴルでは水が貴重であったため、身近な油を使ったのかな・・・まあ、これは筆者の想像です。本当かどうか分かりませんが、家内の主張ですと中国では全て油を使うと…言っております。


ところで、中国で漢字の「餅」が意味するものは何かと言うと、小麦粉を練ったものを薄く伸ばして焼いたり油で揚げたりしたものを指します。家庭料理の焼餅(シャオビン)や油葱餅(ヨウツォンビン)が有名です。長野の「おやき」のようなもので、中に肉や野菜の餡を入れたものなど種類が豊富です。尚、この発想の延長で、ピザは中国語で比萨饼(ビサビン)と言うのが納得できます。


日本人が、中国式に「餅」ではないものに何故「餅」と言う漢字を使ったのか少し不思議ですね。似たような作り方で穀物から作る柔らかい食べ物を指すのに使ったのでしょう。因みに、物の本によると、現在日本で一般的な餅の作り方、つまり粒のままの糯米を蒸してから臼で撞くと言う方法は、江戸時代以降に一般化したようで、その前は糯米を水に浸けて粉状に潰してから蒸していたようです。つまり、作り方から見ればかなり近い方法で作っていたことになりますが、この辺りから来ているのかも知れません。
また、韓国でもトックについて漢語は餅(ビョン)を使っているので、朝鮮半島経由の影響かも知れません。




関連動画;自作トレーラーの関連動画はYouTubeにアップしてあります。宜しければご覧ください。
     https://www.youtube.com/watch?v=z-eC-Jokxhw&t=25s

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