Tikara`s Photoroom

私のこれからとこれまでの写真作品を、自身のコメントと共に載せて多くの人に見ていただき、批評していただきたいと思います。

431.プテラノドン?UMAのサイトで見つけた画像を,検証する。

2014-11-03 13:01:38 | Weblog

 過日、よく見るサイトの一つであるUMA(未確認生物)のサイトで、ちょっと信じられない画像を見つけました。アメリカ南北戦争の頃の写真だろうか、数人の北軍の兵士たちが、巨大な翼竜(プテラノドン)?の死体を前にして、記念写真のようにして佇んでいる光景の写真です。

       この写真です。UMA愛好家には、かなり有名な写真です。これ以前にも、私は、いろいろな出版物で見かけたことがありますが、ムー関係の出版物だったので、全く信じていませんでした。この写真は、1865年アリゾナ州トゥームストーンの郊外で撮影されたものらしいです。トゥームストーンは、ワイアット・アープのO.K、牧場の決闘で有名な街で、今でも歴史的遺物としてその決闘場跡は保存されていて、街の主要な観光収入源となっているようです。1865年といえば、ちょうどこの年に南北戦争は、北軍の勝利で終結するのですが、そういう北軍の戦争終結時の余裕を感じさせるような、兵士たちの佇まいです。その兵士たちの足元に横たわる巨大な、プテラノドンらしきもののの死骸。

 プテラノドンは、中生代白亜紀後期(約8930万年前~7400万年前)の飛行爬虫類の一種で、広義の意味での恐竜の一種である翼竜の仲間であり、翼開長が7~9メートルもある、巨大な空飛ぶ怪物でした。1870年に、最初の化石がアメリカ合衆国カンザス州で発見されました。その後アメリカ各地で化石が発見され、日本でも北海道でその化石断片が発見されているので、中生代後期には、全世界的に広範囲に生息していたと思われます。この写真の公表されている撮影時期が正しければ、このプテラノドンらしき怪物は、まだ誰もその正体を知りえなかったと思われます。また、模型とかなにか作り物を前にして撮影することは、当然できないと思われます。何しろ、まだ化石も発見される前ですし、誰もその存在すら知らなかったはずですから、模型やにせものを作ることも、想像することもできなかったはずです。

 ただプテラノドンは、その化石の形態や、化石内の内蔵物から、魚食を主とする給餌行動を取っていたと想定され、沿岸部や、外洋を主な行動圏としていたようです。だから、1800年代半ばの乾燥したアメリカ中西部の片田舎に出現するのは、かなり不自然なことのように思えます。また、近年のプテラノドンに関する研究の中には、プテラノドンが、その生命活動を維持していくために,恒温性の動物であり、その為に羽毛をまとった、今日の鳥類に近い動物だったのではないかという説が、有力になってきています。またそれを裏付けるような化石も発見されています。もしそうだとすれば、プテラノドンは、今日のカモメや、カツオドリ、アホウドリのような海鳥と同じように、水中の魚類の眼から気づかれないような、海中から見上げる空の色と同化してしまう白色の羽毛で、その体を覆ってしまっていた可能性もあります。       最新のプテラノドンの生態予想図。外洋を飛翔するプテラノドン。

 以上のようなことから、上の古いセピア色の写真に写っているものは、プテラノドンではないと、私は思います。では何か?サイトの作者は、新生代からの鳥類の最大種のテラコンドルや、コンドルの現世の最大種カリフォルニア・コンドルの可能性を示唆していますが、どうでしょうか。誰か上の写真の撮影された時の、ことの真相を知っている人に、是非教えて頂きたいものです。

  プテラノドンの生態再現模型。ただし、これはもう古いかも知れない。 

 それから25年後の、1890年、同じく米国アリゾナ州 トゥームストーンの地方紙、エピタフ紙4月26日付けで、二人のカウボーイが、頭上を飛ぶ巨大な鳥を、ライフル銃で撃ち落としたと、イラスト付きで報じています。どうも、このトゥームストーン周辺は、ビッグバードや、巨鳥などの出現スポットのようです。このイラストを見ても、ただの大きな鳥 にしか見えないものが、描かれているだけですが、大きさや、翼の形状から見ると、プテラノドンではなくて、コンドルのような猛禽類であったのは、間違いないようです。

          追記:過日、上掲のプテラノドンと北軍兵士の写真は、贋作である可能性が高いという記述を、ほかのサイトで見つけました。         

 

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1 コメント

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上記の写真について (渡邊裕多郎)
2023-04-30 12:50:57
 セピア色の写真についてです。私も詳細は知らないのですが、写真を見る限りで言うなら、カヌーボートのように見えます。そもそもが動物の死体ではなかった、という可能性もあるのではないでしょうか。

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