なんでもぐもぐもぐ= (なんでも-も)+(も+ぐ)+もぐもぐ

専門のマシン知能に限らず、身辺で感じたこと、なんでも、なぜ、という観点から
もぐもぐもぐ(深堀り)を試みるブログです.

変化への適応こそが最高のスキルとなる日

2010-05-24 21:53:23 | 日記
今週の日経市場も、円高ユーロ安というかたちで迎え、
あいかわらず冷え込んでいます.これに因んで、
世界経済に及ぼす影響が一段と深まる可能性が考えられ
て、今後の流動性も枯渇し、リスクテークの動きが
なくなり、消費者が縮こまり企業が採用や投資をやめ、
経済活動が停滞する状況が刻々と迫ってきています.

原因は、周知の通り、ギリシャの財政破綻に端を発し
た欧州の信用不安が拡大しているためで、財政緊縮を
打ち出したポルトガルやスペインに波及するのでは
ないか、という懸念が広がっています.

Euroに加盟する欧州各国中銀による国債買いにより、
ユーロを防衛しよう、という対応策を進めていますが
これにも限度がある、という見方から欧州の債券市場
の動揺を抑えるには難しい気がします.

そうすると折角、上向きになってきた世界経済に水を
さすことになるでしょう.

これからの世情(世界情勢)はとてもゆらぎが大きく
なる傾向があり、安定を求めることが至難であること
が予想されます.

そうすると、深刻な問題の一つは、『雇用』ですね.
つまり、大量な失業者やリストラが起こることになる.

最近の日経ビジネス誌の中で、(社)起業支援ネット
ワークNICe理事の増田さん、という方が、

『近未来的に日本中は、リストラになる』という
ことを指摘しています.

この場合、リストラとは、雇用整理をさすのですが、
増田氏の主張をまとめると:

①大学新卒がかつてのような売り手市場になることは
ない(今後、就職戦線は一層激化するだろう)

②新興国の台頭はめざましく日本の独り勝ち時代は、
過去のものとなる(大幅な成長はありえない)

③終身雇用も過去のものなり、独立や起業を余儀なく
される(全国規模でのリストラが起こる)

などなど.

さらに、こうしたご時世に対し、

自分で価値を創造できる力、小さくとも自分で市場を
勝ち取ってゆく力が必要.つまり、より個人の力に
依存したかたちで、生き残りをかける、、

己の才覚で最低限メシが食える力が求められる.

と指摘されておられます.


正直なところ、私自身も増田氏の考えには基本、同感
できるところがあります.

因みに、大きな会社というのは、生き残りをかける
ために、個人よりも組織の力を結集する、そのため
のマネージメント、というものが重要視されます.

確かに、自動車や家作りなどをみてもそれぞれのエキス
パートが力を合わせてもの作りを行ないますね.

みなの力を結集して、独りではできないことを達成する.

それを支援するために投資家がお金を出し株を買う.

これが株式会社の一般的な姿です.

一方、これはともすれば、’寄らば大樹’となり、人が
なんとかしてくれるから、自分は大丈夫、という妙な
没危機意識や安堵感を生み会社の危機を増幅する、
と考える人たちもいます.

増田氏のコメントは少々極論という感もありますが、
自己の危機意識が、結局は、本当の危機のときのリスク
を下げてしまうのかどうか、興味深いところです.

因みに、研究とはオンリーワンを目指すものですが、
危機意識よりも、’好奇心’の方が勝ると思っています.

好奇心こそが、自由な発想を起こす源である、といえ
ますが、予測がつかない世の中だから、自分の身の回り
のことにいろいろ関心をもって、能動的に情報を得たり
、経験したりすることが結局は自己のスキル(力)を
磨くことになるのかも、と考えたりします.

自己のスキルとは変化に適応するためのもの、かの
ダーウィンの言葉を借りれば、「生き残り種は、最も
強いものでもなければ、最も賢いものでもない.
変化に適応できる種が生き残る」と、、
コメント
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