前回のブログでは、免疫系には大別して二種あって、
CD4やCD8のリンパ球を主体とした細胞性免疫<Th1>と
液性免疫によるB細胞による抗体産生を主体とした<Th2>
が二つを結ぶナイーブT細胞である<Th0>と関係を持つのか、
について述べました.
インターロイキン12(IL12)によりTh0は、Th1へ分化し、
細胞傷害性T細胞CD8活性化のためのインターフェロン
INFγや腫瘍懐死因子TNFαなどのサイトカイン誘導、
および、同じく細胞傷害性をもつNK細胞の活性など
に関連することが知られています.
ケンブリッジ大学のNick Holmesは、ウイルス感染が
あった場合に、各細胞性傷害機能や抗体産生がどの
ような時間的過程において働くのかについてまとめました.
要は、ナイーブT細胞Th0がIL2からの作用により、
○INFγやTNFα(3日間)
同時くらいに、
○NK細胞(6日間)
その経過後、
○細胞性T細胞(6日間)
同時くらいに、
○抗体産生(1週間以上)
このことからわかることは、Th0→Th1→Th2への遷移には
ある程度時間が要する、ということですね.
つまり、アレルギーを引き起こすまでの”タイムラグ”が
生ずる、ということでもあります.
つまり、インフルエンザウイルス感染でも、抗体ができて
かえって悪化してしまうケースがあるのはこうした理由
も背景にあるようです.
Th2反応だと、ウイルスが体内に侵入してから、かなり
時間が経過しないとでてこないので、その間にウイルスが
多数入り込んでしまうことになります.
一方、このような症状事例に拮抗できるのが、NK細胞だと
考えられています.NK細胞である程度のウイルスを殺傷
できるとその分の負担が減らせるので、殺傷性T細胞や
B細胞による抗体産生に依存しなくともよいことになります.
Th0からTh1への状態遷移は、上述の通りなのですが、Th0
からTh2へはどうなのでしょうか.
免疫系のTh2依存性、停滞性が高くなるとアレルギーを発症
することがわかっています.
実は、アレルギーには二つの大きな特徴があります.
<即時型アレルギー>と<遅延性アレルギー>.
即時型アレルギーとは花粉などのアレルゲンを曝露されて
即座に発症する特徴があります.
一方、遅延型アレルギーとは、細胞性免疫Th1に起因して
起こるアレルギーを意味ます.
Th0からTh1に状態が遷移し、その時間経過でTh2に遷移する
ことで起こりえますね.
Th2においてサイトカインIL4によりB細胞から抗体である
IgEが産生され、肥満細胞に結合し、そこに抗原が結合する
とこれらの細胞が、ヒスタミンなどの生理活性物質を放出
することでアレルギーが発症します.
遅延型の場合も生理活性物質がアレルギーの原因となって
いることが基本なのですが、ウイルスなどの抗原がCD4など
のT細胞と特異的に反応し、マクロファージ活性を起こす
物質が原因となっている点が即時型の場合と違うようです.
恐らく重要なことは、アレルギーの原因が何か、を考える
ことは、自己の身体に起こっている免疫系の仕組みがどう
動いているかを知ることでもあるので、大変興味深いです.
即時型の場合は、アレルゲンが何か、ということが問題と
なりますが、遅延型の場合はTh0からの状態遷移において
引き起こるので、ウイルスなどの侵入性に対し、体内の
免疫がどう動くのか、とくにTh0→Th1、Th0→Th2への
状態遷移に関して垣間見ることが可能となるでしょう.
それを知ることによって、自分のアレルギーの発生原因を
把握する手がかりになればよいですね、、
CD4やCD8のリンパ球を主体とした細胞性免疫<Th1>と
液性免疫によるB細胞による抗体産生を主体とした<Th2>
が二つを結ぶナイーブT細胞である<Th0>と関係を持つのか、
について述べました.
インターロイキン12(IL12)によりTh0は、Th1へ分化し、
細胞傷害性T細胞CD8活性化のためのインターフェロン
INFγや腫瘍懐死因子TNFαなどのサイトカイン誘導、
および、同じく細胞傷害性をもつNK細胞の活性など
に関連することが知られています.
ケンブリッジ大学のNick Holmesは、ウイルス感染が
あった場合に、各細胞性傷害機能や抗体産生がどの
ような時間的過程において働くのかについてまとめました.
要は、ナイーブT細胞Th0がIL2からの作用により、
○INFγやTNFα(3日間)
同時くらいに、
○NK細胞(6日間)
その経過後、
○細胞性T細胞(6日間)
同時くらいに、
○抗体産生(1週間以上)
このことからわかることは、Th0→Th1→Th2への遷移には
ある程度時間が要する、ということですね.
つまり、アレルギーを引き起こすまでの”タイムラグ”が
生ずる、ということでもあります.
つまり、インフルエンザウイルス感染でも、抗体ができて
かえって悪化してしまうケースがあるのはこうした理由
も背景にあるようです.
Th2反応だと、ウイルスが体内に侵入してから、かなり
時間が経過しないとでてこないので、その間にウイルスが
多数入り込んでしまうことになります.
一方、このような症状事例に拮抗できるのが、NK細胞だと
考えられています.NK細胞である程度のウイルスを殺傷
できるとその分の負担が減らせるので、殺傷性T細胞や
B細胞による抗体産生に依存しなくともよいことになります.
Th0からTh1への状態遷移は、上述の通りなのですが、Th0
からTh2へはどうなのでしょうか.
免疫系のTh2依存性、停滞性が高くなるとアレルギーを発症
することがわかっています.
実は、アレルギーには二つの大きな特徴があります.
<即時型アレルギー>と<遅延性アレルギー>.
即時型アレルギーとは花粉などのアレルゲンを曝露されて
即座に発症する特徴があります.
一方、遅延型アレルギーとは、細胞性免疫Th1に起因して
起こるアレルギーを意味ます.
Th0からTh1に状態が遷移し、その時間経過でTh2に遷移する
ことで起こりえますね.
Th2においてサイトカインIL4によりB細胞から抗体である
IgEが産生され、肥満細胞に結合し、そこに抗原が結合する
とこれらの細胞が、ヒスタミンなどの生理活性物質を放出
することでアレルギーが発症します.
遅延型の場合も生理活性物質がアレルギーの原因となって
いることが基本なのですが、ウイルスなどの抗原がCD4など
のT細胞と特異的に反応し、マクロファージ活性を起こす
物質が原因となっている点が即時型の場合と違うようです.
恐らく重要なことは、アレルギーの原因が何か、を考える
ことは、自己の身体に起こっている免疫系の仕組みがどう
動いているかを知ることでもあるので、大変興味深いです.
即時型の場合は、アレルゲンが何か、ということが問題と
なりますが、遅延型の場合はTh0からの状態遷移において
引き起こるので、ウイルスなどの侵入性に対し、体内の
免疫がどう動くのか、とくにTh0→Th1、Th0→Th2への
状態遷移に関して垣間見ることが可能となるでしょう.
それを知ることによって、自分のアレルギーの発生原因を
把握する手がかりになればよいですね、、