司馬遼太郎さんの「坂の上の雲」の後半は、日露戦争が詳細に語られていきます。
圧倒的な国力を持ち、領土拡張欲から朝鮮、日本を狙い侵略を進めるロシア。
(最近でも北極海海底にロシアの国旗を立てて、北極はロシアのものだと大騒ぎ
しています。ロシアはそんな国だと思います。北方領土だって容易には返還
しないのはロシアというお国柄です。)
ロシアに勝つことは不可能と認識し、しかし、いかに初戦で勝利を収めて、講和に
持ち込むために叡智を尽くし、実行した日本の英傑たち。
このころ、明治維新を経て、初めて日本は国家という認識を国民が共有した
こと。それまで江戸時代であろうと地方分権の国であったこと。
日露戦争時代は、まだ薩摩出身者、長州出身者が軍や政治の中心にいて国家
を動かしていた。
日露戦争において、薩摩出身の児玉源太郎は、戦略策定、実際の指揮、アメリカ
を使っての講和など陸軍として八面六臂の活躍をした英雄です。

ハンサムですね。天才的でもある反面、人格者の乃木将軍への気遣いもちゃんと
しています。素晴らしいリーダーだと思います。
そして、児玉の上で元帥として前には出ず大きく構えていた大山巌も薩摩出身。
まあ、負け戦になれば、自分の出番、それまでは児玉以下に任すと言い放って
いた大人物です。地位欲もなく戦後も、そういう立場に立とうとはしなかった
とか。

そして、海軍で、圧倒的な戦力のロシア・バルチック艦隊を参謀・秋山真之の知略
のもと艦隊を見事に指揮し、史上最大の海戦でことごとくロシアの艦隊を沈めた
東郷平八郎。今でも世界3大提督 Admiral Togoとして評価されています。
海戦中ずっと微動だにせず艦橋に立ち続け指揮をしたそうです。素晴らしい胆力
とリーダーの姿勢です。

迫力ある面構えをしていますね。東郷さんも薩摩出身です。
そして、203高地での戦いまで無為な突撃を繰り返し、多くの兵士の戦死を
招いた乃木希典将軍。参謀の伊地知が、無能だったということもあるようです
が(司馬さんは辛辣に書いています)。この方は情の人間、人格者ではあった
ような気がします。子供の頃片目を失明していて隻眼だったことは最近知り
ました。戦後、学習院の教壇に立ったとき、生徒の前で泣いてしまい、君たち
の兄を殺したのは私ですと嗚咽を漏らしたとか・・。明治天皇の逝去と共に
殉死したことは有名な話です。この方は、長州出身。


乃木将軍率いる師団は、実際の戦場から遠く離れた場所に司令部を置き、そこから
あらゆる指示を出していたと書かれています。現場の状況を感じないで指示を出す
リーダーの無能を表してくれています。
この「坂の上の雲」の全編を通じての主人公は、薩摩でもなく長州でもなく松山
出身の秋山好古・真之兄弟とその親友・正岡子規です。


再来年から放映予定のNHK「坂の上の雲」では、主人公のキャスティングが決まりつつあるようです。とても楽しみです。
「春や昔 15万石の 城下かな」

昨今の守谷次官や厚生省の堕落振り、多くの食品偽装事件の経営者たちの倫理観
と常識の欠如。無能で自己欲の権化のような人間が増殖していると思います。
有能な官僚や経営者に導かれないと、そこには悲劇しかありません。
言い換えれば、リーダーの責任はそれほど重いと言えると思います。

そんな根本的なことを歴史と共に司馬さんは教えてくれます。

<<Tiger Fun Book>>
圧倒的な国力を持ち、領土拡張欲から朝鮮、日本を狙い侵略を進めるロシア。

(最近でも北極海海底にロシアの国旗を立てて、北極はロシアのものだと大騒ぎ
しています。ロシアはそんな国だと思います。北方領土だって容易には返還
しないのはロシアというお国柄です。)
ロシアに勝つことは不可能と認識し、しかし、いかに初戦で勝利を収めて、講和に
持ち込むために叡智を尽くし、実行した日本の英傑たち。


こと。それまで江戸時代であろうと地方分権の国であったこと。

を動かしていた。
日露戦争において、薩摩出身の児玉源太郎は、戦略策定、実際の指揮、アメリカ
を使っての講和など陸軍として八面六臂の活躍をした英雄です。


ハンサムですね。天才的でもある反面、人格者の乃木将軍への気遣いもちゃんと
しています。素晴らしいリーダーだと思います。
そして、児玉の上で元帥として前には出ず大きく構えていた大山巌も薩摩出身。
まあ、負け戦になれば、自分の出番、それまでは児玉以下に任すと言い放って
いた大人物です。地位欲もなく戦後も、そういう立場に立とうとはしなかった
とか。


そして、海軍で、圧倒的な戦力のロシア・バルチック艦隊を参謀・秋山真之の知略
のもと艦隊を見事に指揮し、史上最大の海戦でことごとくロシアの艦隊を沈めた
東郷平八郎。今でも世界3大提督 Admiral Togoとして評価されています。
海戦中ずっと微動だにせず艦橋に立ち続け指揮をしたそうです。素晴らしい胆力
とリーダーの姿勢です。


迫力ある面構えをしていますね。東郷さんも薩摩出身です。
そして、203高地での戦いまで無為な突撃を繰り返し、多くの兵士の戦死を
招いた乃木希典将軍。参謀の伊地知が、無能だったということもあるようです
が(司馬さんは辛辣に書いています)。この方は情の人間、人格者ではあった
ような気がします。子供の頃片目を失明していて隻眼だったことは最近知り
ました。戦後、学習院の教壇に立ったとき、生徒の前で泣いてしまい、君たち
の兄を殺したのは私ですと嗚咽を漏らしたとか・・。明治天皇の逝去と共に
殉死したことは有名な話です。この方は、長州出身。



乃木将軍率いる師団は、実際の戦場から遠く離れた場所に司令部を置き、そこから
あらゆる指示を出していたと書かれています。現場の状況を感じないで指示を出す
リーダーの無能を表してくれています。

この「坂の上の雲」の全編を通じての主人公は、薩摩でもなく長州でもなく松山
出身の秋山好古・真之兄弟とその親友・正岡子規です。



再来年から放映予定のNHK「坂の上の雲」では、主人公のキャスティングが決まりつつあるようです。とても楽しみです。




昨今の守谷次官や厚生省の堕落振り、多くの食品偽装事件の経営者たちの倫理観
と常識の欠如。無能で自己欲の権化のような人間が増殖していると思います。
有能な官僚や経営者に導かれないと、そこには悲劇しかありません。

言い換えれば、リーダーの責任はそれほど重いと言えると思います。


そんな根本的なことを歴史と共に司馬さんは教えてくれます。


<<Tiger Fun Book>>

