今週は日曜日から昨日までずっと出張だったので、
更新がおろそかになっておりましたが、
ポルシェの形の話の続きです。
前回は前周りでしたので、今日はうしろです。
ケイマンの後ろ姿、みなさんはどう思いますか?
私は好きじゃないです。
カッコ悪い。
車がこっちに近づいてきたりすると、
まず、「おなかなかかっこいい!!」
と思うんですが、目の前を通り過ぎる頃、
ちょうどリアゲートが見えるぐらいになってくると
「??なんか変!!」
と思い始め、
斜め後方からになると、
「なんじゃこりゃ!!」
となるわけです。
後ろはほんとダメ。
何がダメなのか。
リアゲートが変なんですよ。
ミッドシップカーのリア周りは大きく分けて3種類あります。
①ルーバー
②トンネルバック
③ガラス素通し
ルーバーの例(ランボルギーニ ミウラ)

トンネルバックの例(ロータスエリーゼ)

ガラス素通しの例(360モデナ)

あとは①と③の組み合わせ。
①と③の組み合わせすなわち透明ルーバーの例(ランボルギーニ アヴェンタドール)

ケイマンはこのどれでもありません。
あえて言うなら②と③の中間。
トンネルバックの途中に斜めにガラスが入っている感じです。

通常このような位置に折れ角が来ることはありません。
普通は車両後端まで凸面が続くか(911はこれ)、
後端に近いところで折れ角が入るか(モデナはこれ。あとは身近な車だと86もこれ)です。


このトンネルバックの中に斜めにガラスが入って、
凹形状が作っていうのは、ケイマンが市場投入された2006年に、
本の短期間だけ見られた形です。
見られたのはケイマンとフェラーリの599です。

ほんの一瞬このような形状が、
スポーツカーの2大ブランドから発表されましたが、
あんまり流行ることなく、
それぞれ1代限りでやめてしまいました。
この新しいデザイン上の特徴が、
違うメーカーで同時に流行るっていうのは結構よく見られます。
相手を見てから考えたんでは間に合わないタイミングで、
複数のメーカーから同時期に似たようなディティールの車が出る。
これについてはまた別の機会にまとめてお話しますね。
このリア周りの形状は、
ポルシェらしく見せるためには絶対凹形状はあってはならないのです。
ケイマン以外のポルシェがここに凹を持っていた例は非常に少ないです。
特に997当時のラインナップではケイマンだけです。
(現在の991世代ではケイマンでもやめてしまいました)
パナメーラ

ボクスター987

ケイマン981

この凹をやめることが形状をなおすうえでのポイントになります。
なぜポルシェはケイマンにこんなポルシェっぽくない形を与えたのでしょうか。
これはあくまで推察ですが、ポルシェらしく見えすぎないようにやったのではないでしょうか。
ポルシェの象徴は911であり、911を売ったほうがポルシェが儲かることは間違いありません。
リアシート、リアサス以外の点で911とケイマンの間に明確なコスト差につながる差はなく、
ここのデザインをイマイチにすることで、
「やっぱり、911は値段が高いだけある!!」ということを顧客に納得させているのではないでしょうか。
ではこの形状の不満を解消する手法としては2つの方法が考えられます。
一つはリアゲートの形状を大きく変えて、トンネルバックにすること。
これを実践した例が既にあります。
RUFのRKクーペです。

しかし、このトンネルバックはボクスターには今ひとつにあっていません。
これはトンネルバック形状は、切り落とした、突然終わるテールとセットでないと似合わないことと、
ルーフ上面とリアデッキ上面の段差が大きいことの2つが原因です。
フェラーリF355しかり、エリーゼしかり、ディノ246しかり。

トンネルバックの中の面とテールの面は分けられており、
ケイマンのようにひとつの面がRでつながっているわけではありません。
(エリーゼの写真参照。テールライトがある面とリアデッキ上面は、スポイラーで明確に違う面になっている)
この明確な折れ線がないため、ケイマンはトンネルバックが似合わないのです。
というわけで、ここで取る解決策は再び911に近づけることにします。
つまり、途中に折れ線を持たず、
滑らかなひとつの面で繋ぐことにします。
というわけで、外観で治すべきポイントは3つ。
・バンパー形状変更で、ヘッドライトの前の出っ張りを減らす
・ガラス面をもう少し上まであるように錯覚させる
・リアゲートを凹形状を持たないひとつの凸面で作られた形状にする
さて、直すべき方向はわかったんですが、
問題は直し方です。
そこはいずれ別の機会に。
更新がおろそかになっておりましたが、
ポルシェの形の話の続きです。
前回は前周りでしたので、今日はうしろです。
ケイマンの後ろ姿、みなさんはどう思いますか?
私は好きじゃないです。
カッコ悪い。
車がこっちに近づいてきたりすると、
まず、「おなかなかかっこいい!!」
と思うんですが、目の前を通り過ぎる頃、
ちょうどリアゲートが見えるぐらいになってくると
「??なんか変!!」
と思い始め、
斜め後方からになると、
「なんじゃこりゃ!!」
となるわけです。
後ろはほんとダメ。
何がダメなのか。
リアゲートが変なんですよ。
ミッドシップカーのリア周りは大きく分けて3種類あります。
①ルーバー
②トンネルバック
③ガラス素通し
ルーバーの例(ランボルギーニ ミウラ)

トンネルバックの例(ロータスエリーゼ)

ガラス素通しの例(360モデナ)

あとは①と③の組み合わせ。
①と③の組み合わせすなわち透明ルーバーの例(ランボルギーニ アヴェンタドール)

ケイマンはこのどれでもありません。
あえて言うなら②と③の中間。
トンネルバックの途中に斜めにガラスが入っている感じです。

通常このような位置に折れ角が来ることはありません。
普通は車両後端まで凸面が続くか(911はこれ)、
後端に近いところで折れ角が入るか(モデナはこれ。あとは身近な車だと86もこれ)です。


このトンネルバックの中に斜めにガラスが入って、
凹形状が作っていうのは、ケイマンが市場投入された2006年に、
本の短期間だけ見られた形です。
見られたのはケイマンとフェラーリの599です。

ほんの一瞬このような形状が、
スポーツカーの2大ブランドから発表されましたが、
あんまり流行ることなく、
それぞれ1代限りでやめてしまいました。
この新しいデザイン上の特徴が、
違うメーカーで同時に流行るっていうのは結構よく見られます。
相手を見てから考えたんでは間に合わないタイミングで、
複数のメーカーから同時期に似たようなディティールの車が出る。
これについてはまた別の機会にまとめてお話しますね。
このリア周りの形状は、
ポルシェらしく見せるためには絶対凹形状はあってはならないのです。
ケイマン以外のポルシェがここに凹を持っていた例は非常に少ないです。
特に997当時のラインナップではケイマンだけです。
(現在の991世代ではケイマンでもやめてしまいました)
パナメーラ

ボクスター987

ケイマン981

この凹をやめることが形状をなおすうえでのポイントになります。
なぜポルシェはケイマンにこんなポルシェっぽくない形を与えたのでしょうか。
これはあくまで推察ですが、ポルシェらしく見えすぎないようにやったのではないでしょうか。
ポルシェの象徴は911であり、911を売ったほうがポルシェが儲かることは間違いありません。
リアシート、リアサス以外の点で911とケイマンの間に明確なコスト差につながる差はなく、
ここのデザインをイマイチにすることで、
「やっぱり、911は値段が高いだけある!!」ということを顧客に納得させているのではないでしょうか。
ではこの形状の不満を解消する手法としては2つの方法が考えられます。
一つはリアゲートの形状を大きく変えて、トンネルバックにすること。
これを実践した例が既にあります。
RUFのRKクーペです。

しかし、このトンネルバックはボクスターには今ひとつにあっていません。
これはトンネルバック形状は、切り落とした、突然終わるテールとセットでないと似合わないことと、
ルーフ上面とリアデッキ上面の段差が大きいことの2つが原因です。
フェラーリF355しかり、エリーゼしかり、ディノ246しかり。

トンネルバックの中の面とテールの面は分けられており、
ケイマンのようにひとつの面がRでつながっているわけではありません。
(エリーゼの写真参照。テールライトがある面とリアデッキ上面は、スポイラーで明確に違う面になっている)
この明確な折れ線がないため、ケイマンはトンネルバックが似合わないのです。
というわけで、ここで取る解決策は再び911に近づけることにします。
つまり、途中に折れ線を持たず、
滑らかなひとつの面で繋ぐことにします。
というわけで、外観で治すべきポイントは3つ。
・バンパー形状変更で、ヘッドライトの前の出っ張りを減らす
・ガラス面をもう少し上まであるように錯覚させる
・リアゲートを凹形状を持たないひとつの凸面で作られた形状にする
さて、直すべき方向はわかったんですが、
問題は直し方です。
そこはいずれ別の機会に。
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