「ヴェネツィア 美の都の一千年」宮下規久朗 ***
大いに昔のこと、テレビで映画「旅情」を見たことがあって、キャサリン・ヘップバーンがヴェネチアで出会ったイタリア人と恋に落ちるというお話だった。こんなに美しい場所があるのかと、いつか...
歴史という教養 片山杜秀 ****
歴史を学ぶことは、リベラルアーツ、つまりすべての学問の基礎であり教養であるという。基本姿勢は論語で言う「温故知新」、読み下すと「ふるきをたずねて新しきを知ればもってしたるべし」。意...
文化復興1945年 娯楽から始まる戦後史 中川右介 **
1945年8月15日からその年の年末まで、歌舞伎、映画、音楽、出版、プロ野球と大相撲などのスポーツ界はどのような動きをしていたのか、事実を調べて列挙し、検証してみようという一冊。当...
日本の古代2 列島の地域文化 森浩一編 ***
現代人は日本歴史を学び、縄文、弥生、古墳時代などの文明の広がりや、大陸、朝鮮半島からの人の移動を考える時、日本地図を思い浮かべるだろう。古代の人達は、自分が移動する場所、暮らす場所...
女系図でみる日本争乱史 大塚ひかり ****
系図の力に「凄み」を感じる一冊である。系図は、文章では表しきれない情報量を持っているこ...
上皇の日本史 本郷和人 *****
上皇という存在は、天皇が生前退位した場合にのみ発生するため、日本史の中では限られた条件下でしか存在しない。海外事例では、王位を退いた元王様が引き続き権力を発揮し続けることは稀有であ...
人類5000年史Ⅰ 出口治明 ***
地球上に生命が誕生し、ホモサピエンスがアフリカ大陸から世界に散らばっていった、その最初から書きはじめられた世界史。本巻は第一巻で、言語誕生、脳の発達、農耕生活の始まり、文字誕生に始...
婆娑羅大名 佐々木道誉 寺田英視 ***
「観応の擾乱」を読んでいて気になる人物がいた、婆娑羅大名と呼ばれた佐々木道誉である。高校の日本史教科書で「騎馬武者像 足利尊氏」と解説されていた絵は、大鎧を着て太刀を腰に帯びながら...
観応の擾乱 亀田俊和 ****
鎌倉時代から建武の新政を挟んで室町時代への移行期というのは日本史好きでもなかなか馴染みがない場面がある。本書テーマである「観応の擾乱」は1350-1352年ころに起きた足利兄弟尊氏...
明治維新で変わらなかった日本の核心 猪瀬直樹、磯田道史 ***
日本の通史は土地所有とその管理機構の歴史である、という視点から古代の律令制、鎌倉・室町時代の地頭・守護、江戸時代の百姓・武士と大名・幕府の関係から考察する対談。弥生時代以降は、農地...