1.17......あれから12年、そして新しい命が......

今年も私たちの生活の中では何事もなかったかのように1月17日を迎えました。

あの日、我が家はまだ嫁と私だけのでの生活。
私はまだ転職したばかりで、不安を感じながらの生活。
直前の連休に、産まれてくる子供の準備のための買い物を始めたところだったので、16日の夜は寝床に入る時、また現実に戻って行くのが億劫になりながら眠りにつきました。

翌朝、途轍もなく大きな揺れとともに目が覚め、隣で同じ様に目を覚ました嫁とお腹の子供を守ろうと、覆いかぶさりました、大声で悲鳴を上げながら......

揺れがおさまり、『大きかったな』と、その時は事の重大さに気づかず、マンションが高台にあったこともあり、窓から外を見に行くと......

すでに下の住宅密集地では火の手がそこかしこに上がっていました。
さらに、家の中を確認すると、テレビがあり得ないところに飛ばされており、食器棚は倒れ、冷蔵庫や、およそ動くはずのない物が思いもよらない位置に......

その後、私の実家（大阪）にはすぐに電話がつながり、無事を確認。
しかし嫁の実家（芦屋）にはつながらない。
不安がる嫁の手を引き、『行こう』
車を走らせていると、恐ろしい光景がだんだんと広がってきました。

さらに不安がる嫁をなんとかなだめながら、普通15分程度でつくはずのところに1時間かけて到着。
目の前に飛び込んで来たのは一階部分が押しつぶされた3棟あるうちの1棟。
実家も一階。背筋に冷たい物が......

走り出す嫁を追いかけ行ってみると、実家のあった棟はドアがまがって開けられなくなっていたものの、無事。
両親と妹は敷地内にある公園に非難しており、ようやく無事が確認できました。

その後は、家に戻る途中で、会社に行く事も考えましたが、全ての交通手段（電車も橋も）がマヒ。
そのまま家に。その時、いろんな道を走ったのですが、阪神高速の倒壊も含め、さらにその地震の規模の、想像を絶する大きさに、何度も言葉を失いました。

我が家は意外に早く電気が復旧し、その日のうちにテレビで被害状況が把握できたんですが......
そこからは日本中の人が見たのと同じものです。

実は、寝ていたところがタンスのすぐそばで、揺れの方向が90度違っていたら、私たちは確実にタンスの下敷きになっていました。倒れてこなくて助かったのは揺れの方向がたまたま良かったから......

だから今でも、自分たち、その時はお腹にいた子供も含めて『生かされた』思いが強いですし、その命を大事にしていかないといけないと、この日を迎えるとあらためて強く思います。

そして12年経った今年、同じ亥年に2人目の新しい命がもうすぐ産まれます。
この子も同じく『生かされた』命。
大事に育てていきます。