ぜうピ!!original

34年間阪神タイガース一筋。家族に嫌がられても大騒ぎです。

学校ってどういう所?

2006-10-29 14:04:57 | 今日の独り言
ここ数日は、高校での必須科目の単位不足に伴う、卒業問題が新聞やニュースで取り上げられておりますが、まあ、簡単に語られるほどの問題ではなさそうですな。

多分根本的に議論されないと行けないのは『学校ってどういう所なのか』。
私が常々疑問に思っていたのは『受験校』、『進学校』という位置づけの学校。
つまりこういう学校は、将来『有名』『難関』大学に行く事が目的になっている学校。
それって何?

私もそうでしたが、大学に行く事が確かに『目的』になっていた時期もありました。
実際行ってみると、教養課程と呼ばれるカリキュラムの中で、『文化人類学』とか『社会学』といった、理系の私にとっては『?』という科目も学ばなくてはいけない。
今度は専門課程に進むのが目的になって、そういうものを学んでいく。

しかしですよ、こういう科目が意外に面白かったりするんですね。

これなんですよ、学校って。

自分の知らなかった世界を学んだりすることで自分というものを見つめ直す事が出来る。
あるいは自分の生き方を見つめ直す事が出来る。

問題になっている高校に通う生徒さんの発言にこういうものがありました。
『自分は受験に世界史は必要ない。なんで今さらそれを勉強しないといけないのか。』

そうでしょう、確かに。大学受験だけが目的で勉強していると。
でもね、世界史を学ぶ事で、自分の知らなかった事も見えてくるんです。
世の中、学んでムダな事って何もないんです。
ムダだったって学ぶ事に意味がある場合もあるんです。

確かに今の時期、受験に対してはムダなものを学ぶのはコクでしょう。よくわかります。
これは明らかに個々の学校がとった授業カリキュラムに問題があったためで、そのとばっちりを生徒さんがあうのは割にあいません。
出来れば、なんとか例外措置を認めてあげてもいいんじゃないかと思います。

でも学校は、学校として本当に教えなければいけなかったのは何かを、今回の事を通して猛省してもらいたいですね。
結局、学校が受験を目的にカリキュラムを組んだ事が原因なんですから。
そうじゃないでしょ、あなた達が教えないといけないのは。

先日、中学受験を考えている息子のために、学校説明会に行ってきました。
『おまえ、ここまでえらそうな事言って、息子に中学受験させるのか』という声が聞こえてきそうですが、我が家での考え方はこうなんです。

今、ちょっとしんどいけど、中高一貫の学校に行けば、高校受験の為に莫大な時間を使わなくてすむ。そうすれば、自分の行きたい道を見つける時間がたくさん持てる。大学に行かない事も選択肢の一つとして。
それと気をつけているのは、親の想いを押し付けない事。
とにかく親としては子供に選択肢をたくさん持てるようにしてあげたいと思っています。

さて、ちょっと言いたい事からそれましたが、その学校説明会の時に2校聞いてきたんですが、まったく正反対の学校でした。

1校は、生徒の自主性を育むことを主眼に置いた教育方針。
それと、社会貢献とはどう言う事かを実体験を通して教えていきたいとの事。

もう一方はあくまで『受験』。
クラブ活動も、成績が悪ければ辞めさせる。
もっとひどければ学校を辞めさせる。

こんな学校に子供は行かせられませんな。
成績が悪すぎるから学校を辞めさせる?
なんとか追いつかせようとする努力を放棄するの?
何人の親御さんが共感されたかわわかりませんが、私達にはあり得ません。
息子には全てを説明して、親の想いは伝えずにどう思うか聞いてみたら『そんな学校いやや』。
当たり前の返事が返ってきました。

言いたかった事は、学校は受験のためだけの知識の詰め込みをする所ではないという事。
親としてそれは期待していないという事。
それより人間として生きていくための何かを教えてもらいたい。

結局いまの社会のシステムがそうすることを難しくしてしまってるんですよね。

根が深い問題です。