大野威研究室ブログ

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中国の地方政府の負債、一部でデフォルト

2019年09月08日 | 経済

 中国の地方政府のかくれた負債の処理がはじまっている。

 中国の地方政府は、融資平台(LGFV)と呼ばれる外郭団体を通じて資金集め、投資をおこなってきた。

 LGFVの財務は地方政府の簿外となるため実態はわかりにくいが、ブルームバーグによれば500兆円の負債を抱えているという試算もある。

 そしてフィナンシャルタイムズによれば、今後2年半以内に償還をむかえるLGFVの国内負債は5600億ドル(約60兆円:1ドル=105円)に達する。

 そのなかでデフォルト(債務不履行)となるものがでてきている。

 FT紙によれば2019年1-4月に13のLGFVの元建て債務がデフォルトとなるほか、2月には青海省投資集団(Qinghai Provincial Investment Group)のドル建て債務デフォルトにおちいった

 FT紙は、ドル建て債務のデフォルトはこの20年間ではじめてとしている。

 なお地方政府は2019年上半期に、昨年同期のほぼ2倍にあたる124億ドル(1.3兆円)のドル建て債券を発行した。

 しかし中央政府は、2019年6月末をもって地方政府によるドル建て債券の発行を禁止。

 中国政府は、景気の腰折れをふせぎながら、金融機関や地方政府の過剰債務の処理をおこなうという難しいしごとに取り組んでいる。

 

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