大野威研究室ブログ

おもにアメリカの自動車産業、雇用問題、労働問題、労使関係、経済状況について、最近気になったことを不定期で書いています。

米連銀、10月に資産縮小を停止

2019年03月25日 | 日記

 2019年3月19日と20日、米連銀の金融政策を決定するFOMC(連邦公開市場委員会)の会合がおこなわれ、金利を2.25-2.5%のまま据え置くことを決定した。

 「政策転換にはしばらく時間がかかる」というパウエルFRB議長の発言やFOMCメンバーの金利予想(ドットチャート)をうけ、市場では年内は利上げがないという見方が圧倒的となっている。

 FOMCは同時に、今年10月に資産縮小を停止することも決定した。

 ウォールストリートジャーナルによれば、現在、米連銀は毎月、償還期限がきた300億ドル(3.3兆円:1ドル=110円)の国債と200億ドル(2.2兆円)の不動産抵当証券、あわせて500億ドル(5.5兆円)の資産について、再投資をおこなわず資産縮を進めている。

 しかし今回、FOMCは、今年5月から国債の縮小巾を月300億ドルから200億ドル(2.2兆円)に圧縮。10月以降は縮小を停止することを決定した。

 また不動産抵当証券については縮小を継続するが、償却分を国債に再投資するとされている。

 なお日本のメディアではあまり報道されていないように思うが、米連銀は株が急落した昨年末のように市場をミスガイドする可能性が高いとしてドットチャートの公表を中止することを検討しているほか(WSJ)、不況になったときの政策の幅を増やすため資産に占める長期国債の比率を低くすることを検討している(WSJ)とも伝えられている。

 

米連銀、資産圧縮を早期停止か? (2019/1/26)



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