櫻井さん他日本の論者が2名、中国もしくは韓国の論者が2名で、日中(Ⅰ~Ⅲの3回)、及び日韓(1回)、それぞれの国益をかけた議論を展開しています。
2005年時点のディベートもありますが、古さは感じません。
かえってあの時はこうだったよな、と思い出しながら読むと、新たな発見も出て来るように思います。
最後の章には、日本人3名での議論ですが、「尖閣漁船事件と日韓併合百年」と題して直近の動向にも触れています。
日中大論争Ⅰ~Ⅲを読むと、やはり中国は、共産党1党支配の国だということを強く感じます。
中国側は、清華大学の教授と中国社会科学院鎮台氏研究所所長さんの2名。
相当手ごわいです。
日本のことを相当勉強されています。
しかしその中に、真実ではないことが含まれていたり、中国の国を代表していると思える解釈の押し付けが出てきます。
私が特に気になったのは、櫻井よしこさんが、日中戦争で犠牲になった中国人の数が、東京裁判の時の中国側の発表は320万人であったのに、その後、いつの間にか570万人となり、中華人民共和国に変わった途端、2168万人となり、そして95年には3500万人になっていると指摘した時の答えでした。
先方は、そのことに触れず、南京大虐殺の30万人という数字に、当然根拠はあるが、それはたんに一人一人の犠牲者を足していった結果の数字ではなく、被害者の気持ちを考慮する必要がある、と答えたのです。
外交上有利にするために数字を改竄することは当然だ、と言っているようなものですね。
即ち南京大虐殺については、中国サイドも人数を本当だと思っていないことが明らかです。
私は、そもそもなかったのだと思っています。
一方で、“広島原爆記念館で、犠牲者の数は14万人プラスマイナス1万人と表記してあるのに対して、あれだけ悲惨な被害を受けて、どうして確実な数字を追求しなかったのか、という問いかけはあえてしない”、と中国側は強調します。
被害にあった家を1軒1軒回ってもなおかつ不明だった1万人という数と中国側のでたらめな数字とを一緒にするとはあきれてものが言えない、と櫻井さんが返しますが、その通りだと思います。
韓国とのディベートでは、まだ、お互いに言論の統制がない、民主主義同士のやり取りだと感じますが、日本の戦争自虐感を戦略的に外交に使い、そうした国民教育をしているという面では中国との共通点を強く感じます。
読んでいて感じたのは、私ももっともっと勉強しないといけないと思ったことです。
中国、韓国の方々は、日本のことを相当勉強して、なおかつ真実はどうあれ、戦略的にアプローチして来ます。
政治レベルではなく、草の根レベルのやり取り、例えば、中国や韓国の方と接している時に、
「でも日本は、この前の戦争であんなひどいことをしたではないか。」
という話になった時に、きちんと反論することは非常に大切で、そのためには、自分なりにその当時の本当の姿を整理することが不可欠だと思うのです。
政府の弱腰を批判する際に、その主権者である私たち一人一人が、同じ立場になった時のことを念頭におく必要があるのではないでしょうか。
でないと、政府と同じように、先方にやり込められて「すみません、すみません」と謝っている自分がいるのかも知れない、と思うのです。
そういう意味でも、相手の主張に対して一つ一つ事実をもって反論し、一歩もひかない日本側のお三方の姿を手本としたいと思います。
2005年時点のディベートもありますが、古さは感じません。
かえってあの時はこうだったよな、と思い出しながら読むと、新たな発見も出て来るように思います。
最後の章には、日本人3名での議論ですが、「尖閣漁船事件と日韓併合百年」と題して直近の動向にも触れています。
日中大論争Ⅰ~Ⅲを読むと、やはり中国は、共産党1党支配の国だということを強く感じます。
中国側は、清華大学の教授と中国社会科学院鎮台氏研究所所長さんの2名。
相当手ごわいです。
日本のことを相当勉強されています。
しかしその中に、真実ではないことが含まれていたり、中国の国を代表していると思える解釈の押し付けが出てきます。
私が特に気になったのは、櫻井よしこさんが、日中戦争で犠牲になった中国人の数が、東京裁判の時の中国側の発表は320万人であったのに、その後、いつの間にか570万人となり、中華人民共和国に変わった途端、2168万人となり、そして95年には3500万人になっていると指摘した時の答えでした。
先方は、そのことに触れず、南京大虐殺の30万人という数字に、当然根拠はあるが、それはたんに一人一人の犠牲者を足していった結果の数字ではなく、被害者の気持ちを考慮する必要がある、と答えたのです。
外交上有利にするために数字を改竄することは当然だ、と言っているようなものですね。
即ち南京大虐殺については、中国サイドも人数を本当だと思っていないことが明らかです。
私は、そもそもなかったのだと思っています。
一方で、“広島原爆記念館で、犠牲者の数は14万人プラスマイナス1万人と表記してあるのに対して、あれだけ悲惨な被害を受けて、どうして確実な数字を追求しなかったのか、という問いかけはあえてしない”、と中国側は強調します。
被害にあった家を1軒1軒回ってもなおかつ不明だった1万人という数と中国側のでたらめな数字とを一緒にするとはあきれてものが言えない、と櫻井さんが返しますが、その通りだと思います。
韓国とのディベートでは、まだ、お互いに言論の統制がない、民主主義同士のやり取りだと感じますが、日本の戦争自虐感を戦略的に外交に使い、そうした国民教育をしているという面では中国との共通点を強く感じます。
読んでいて感じたのは、私ももっともっと勉強しないといけないと思ったことです。
中国、韓国の方々は、日本のことを相当勉強して、なおかつ真実はどうあれ、戦略的にアプローチして来ます。
政治レベルではなく、草の根レベルのやり取り、例えば、中国や韓国の方と接している時に、
「でも日本は、この前の戦争であんなひどいことをしたではないか。」
という話になった時に、きちんと反論することは非常に大切で、そのためには、自分なりにその当時の本当の姿を整理することが不可欠だと思うのです。
政府の弱腰を批判する際に、その主権者である私たち一人一人が、同じ立場になった時のことを念頭におく必要があるのではないでしょうか。
でないと、政府と同じように、先方にやり込められて「すみません、すみません」と謝っている自分がいるのかも知れない、と思うのです。
そういう意味でも、相手の主張に対して一つ一つ事実をもって反論し、一歩もひかない日本側のお三方の姿を手本としたいと思います。
日中韓 歴史大論争 (文春新書) | |
櫻井 よしこ,劉 江永,金 燦栄,歩 平,洪 〓@57CD@,趙 甲濟,田久保 忠衛,古田 博司 | |
文藝春秋 |
とても励みになります。
見習いたいです
櫻井さん、色々な方面からのプレッシャーもあると思うのですが、毅然としていて素晴らしいですね。
あたしも、草の根できるよう、
ちゃんと理解して、反論できるよう
にがんばります☆
そう言って頂いて、私もとてもうれしいです。