魂魄の狐神

天道の真髄は如何に?

【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(33)】

2018-01-01 23:17:33 | マクロ経済の基礎の基礎

 【マクロ経済学を一緒に勉強しよう!其の(32)】☜必ず左クリックして開いて視るべし

 Gを減らしたりTを増やしたりすると、IS曲線は左下方に動くのだが、「IS曲線が右上に動くと、如何成るか」を知る為に、同時にLM曲線と一緒に描いてみる。

✱ 「政府のお陰で国民所得Yが増えた。」⇒前回迄の説明で利子率rも上昇して居る。


  然し、同時にLM曲線と一緒に考えて見ると、利子率の上昇⇒投資Iが其の分減って仕舞う⇒結果としてYも其の分減ることに成る👈何れ位減るかは、IS曲線の上昇により一旦Y1迄上がった国民所得の増加分Y1-Y*は、新しいIS'曲線がLM曲線と交わる点のY2迄で下がるので、(減少分 : 上図でA→B→Cの順に☞ΔY=Y1 - Y2)、結局、実質増分(政府の実質財政政策の効果)はΔ'=Y2ーY*だけということに成る。

 折角政府が金を使っても、最初は国民所得がY1に上がるが、此の時利子率rが上がることで、最終的にはY2に落ち着くことに成る。

 政府が景気を良くしようと思って、財政政策(公共事業等)を実施すると、其の効果として国民所得が増える⇒同時に貨幣需要L1も増えて仕舞う⇒利子率が上がる⇒企業の投資が減る(👉✱政府支出が増えることによって利子率が上がって仕舞うことが原因である)。

👇

 「政府支出が利子率の上昇を通じて民間部門の需要゜を抑制する効果」を「グラウディング・アウト効果」という☜其の効果の影響の大きさは、「利子率」の変化の大小によって変わるが、こうした「副作用」が出ることは抑えられ無い。

 此処迄、「財政政策を行った時の国民所得の変化」を説明して来た。

 処で、政府支出をするときは税金で財源を賄うことに成る。

 此れから暫く扱う「政府支出」は「追加で行う政府支出」を考えて行く。「追加支出」の場合は、税金は使い切って終ってるので、「国債」を発行して資金調達をすることに成る。

 国債を売る対象として、

① 市中消化 : 民間に売る。

② 中央銀行(日銀)に引き受けて貰う。

の何方かに成る。

 売る対象を何方にするかの副次的影響は違う。

 ①の場合、皆から金を借りて、其のお金を又皆に配分している訳だから、貨幣供給量は変わら無い。

 ②の場合、直接市場の当事者で無い「日銀」から金を借りたことに成り、然も、買い手の日銀が国債を買う金は、元々市場に出回って居た金では無いので、政府が日銀に国債を売って得た金は、新たに市場に追加されて出回る金である☜「貨幣供給量が増加する」⇒結果、LM曲線が動く( 此のことを👇のグラフで描く)

 

  元々、点(Y1,r)で均衡⇒貨幣供給量が増加⇒人々が持ってる金の量が増加⇒金を貸したいと思う人も増える⇒資金の「供給」が増える⇒資金の「需要」も増えなければ成らない(貨幣需要が増える原因 : 「貨幣供給量が増える」か「利子率が下がる」か、若しくは其れ等両方☜此れをLM曲線の凡ゆる点で確認してみると、総て同様な状況を示すので、全体として上図のグラフの様に「LM曲線は下方にシフトすることに成る。」)

 次回は、説明して来た此れ迄の「政府支出の効果」を、IS曲線とLM曲線を一緒に描くことから始める。

 

 つづく

  ※ 本投稿文中の綴りや語句の使い方や理論分析の誤りは、適当に解釈して貰うか、コメント欄で指摘して頂きたい。


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