本日もローズキーです神楽日夏さん『天国を夢みてる』
多額の金と引き替えに少女の姿でお屋敷に奉公していた受様だが、主人が亡くなり
相続人として現れた孫の攻様は近寄りがたく憮然とした態度を崩さない青年だった。
クラシカルなメイド服ながら少年との結婚が遺産相続の条件だと知った攻様は…
祖父の死で遺産相続のために戻ってきた孫と
館の主人にメイド姿で世話をしていた少年のお話になります
受様は父を知らず
水商売をしていた母に育てられますが
母も受様にも捨てられ、
自称美術商という叔父に引取られます。
しかしその叔父は
受様の異国風な顔立ちをもつ美貌に目を付け
莫大な資産を持つものの
珍品コレクターとして有名で
若い娘を次々と世話係として雇い入れる
特殊な思考持ちと言われる老人に
新たな世話係として売られてしまいます
でも受様の主人となった老人は
受様にメイド服を与えはしたものの
危惧した様なご奉公を求められる事はなく
四年後には静かに息を引き取ります。
死した老人の正当な遺産相続人が
今回の攻様になるのです
攻様は幼い頃は老人宅で過ごしますが
父に連れられて屋敷を出て以来
長く音信不通な状態でした。
老人は可愛がっていた孫を忘れず
条件付きですが攻様に
自身の財産を残すと遺言したのです。
その条件とは受様との結婚
こんな2人に待ち受ける未来とは
攻様の祖父であり
受様のご主人様だった老人の
遺言状で巡り合った2人のお話になります
特殊な趣味の老人に売られた受様。
でも老人が求めたのは生活全般の世話のみで
受様は老人の役に立とうと頑張ります。
そしてその頑張りは
相続人としてやってきた攻様に対しても
発揮されるのです。
女装はしていても弱々しさはなく
押しじゃなくて芯が強い感じかな
老人の死や借金問題などはあるものの
2人の出会い以降に大事件があるでなく
淡々と進んで行く感じなのですが
老人が気に入っていた本の存在や
受様を気に入るきっかけや
老人の遺言の真意はループしていて
次々種明かしが面白かったですよ