空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

街頭演説はいますこし注意深く内容を吟味すべきこと

2019-09-16 11:18:00 | Weblog


 何に対してかって




 街頭演説で在日三世半島国籍人がまあ、えらいこと過激なことを言っていたようなのである。



 …こういうふうに、あたかもカテゴリーごと排除するような発想を呼び起こしかねない。これも問題。




 現実的には短期的・中期的には起こりえない、というのが常識的判断というものだろう。



戦争という言葉を口にした議員がフルボッコにされる国はガス室を作ること等ありえない」と言う類の反論に対しては「わかんないじゃないか!」、可能性、ないし思考実験としてはありえるじゃないかというのが私のところに粘着していた老害のいつもの台詞であった。

 なにをどうやったらできるんだ。「安倍は能力が低い」で合意するところまでは私もいけるが、私の次の推論は「したがって安倍政権下で憲法改定wwwなんてできるわけねーだろwwwあの調整型政治家が、憲法改定発議で大混乱して巻き添えで落選しかねない多数の自党議員たちの反対・不同意を押しきれるはず、ねーだろwww」なのだが、老害氏は「いやわからん」といって深刻そうに腕組みするのが常であった。

 できるはずねえだろう、新聞メディアがああまで危機を煽り立ててて、すりぬけなんぞできるか。へたしたら公明党も連立から離脱するぞ。少なくとも一部議員の造反は見通しておかねばならぬ。となると、国会議員の2/3を掌握する―なんてのは不可能事に過ぎないというべきだ。

 ありえるとしたら、強力な外圧によって一気に国論が極端化する場合。北朝鮮のミサイルがこっちの本土陸上に着弾するとか、陸上はさけつつも核爆発したりとか。いやそういうときは超法規的に動きまくって―事後に憲法改定に持っていこうとするか、それも危ういが―。
 …だから、『ぜひとも憲法改定したい安倍が金正恩と語らってミサイルを撃ってもらう』なんてファンタジーツィートが散見されたりしたわけだし、『金正恩こそ安倍応援団!』みたいなネタができたりしたわけだろう。つまり日本の強硬化なるもの、これはやむを得ない受動的な反応を基礎とする(だから極右軍国主義者の類は一般社会の反応の鈍さに苛立つ)。

こういう恐ろしいナチス的な国では自由に発言できるのは何故かな」は構文がやや壊れているが、「この国では発言の自由、思想の自由が相当広範に認められ、現実に運用されている」という私の見解に対しては”そうは思わない”というのがいつもの例であった。彼の主観を推察すれば、”自由ではない。なぜなら自分の正統にして正義に適う見解に対して、こんな末端にまで反対の意見を述べるような安倍主義者がいるではないか”だろう。



 選挙というのは、よりマシなバカを選ぶ作業というものだ、という類の警句があるが、まあそんなもん。
 安倍氏は、人に賞賛・羨望されることがさほどないらしい大学出身だそうで(本人もコンプレックスに思っているそうだが)、世間の高偏差値出身の先生方からすると、そんな低偏差値の低学歴のボンクラ如きより自分が賢いことはあまりにも明らかだということだろうが、ああまあ、そういう思想の自由は実際に運用できていますなという気もする。



 現実世界でもやってますぜ、彼ら(※被害者側からの発言)。



 
 まあ、こういう評価になるわなあ。




 ええとね、韓国の(すくなくとも、古い世代の)人はそういう教育を受けていたのはまず確実。私は韓国人の友人に「日本では安重根はテロリストだって教えられているんだよね?」と、確認を求める疑問形で問われたことがあった。基本的には馬鹿げたことだ。「暗殺者」ではあるので、まあカテゴリ的にはそうではあるが、独立運動への重大契機としての位置づけ、というのが通例のはずだな。

 なので、伝えられるこうした「日本人」というのは、小中高と歴史の授業を聞かずに・記憶せずに過ごしてきて、大人になってからその手の活動家のいうところの”日本の歴史教育”というのを二次的に学んで記憶を改竄した類という評価になるだろう。とりあえず小中高と、10年ほどに亙って(小5くらいから高三までかな)必ず極右社会科教師に当り続けるというのも、かなーりレアだと思われるし。

 …まあ、そんなこんなで、街頭演説で他人の感情を動員していくのは、そりゃあ政治活動としてもっともなことだと思われますが。「私はこう感じた。私は人間だ。だから人間はこう感じるものなのだ。さあ人間よ、我が意見に従って共に行動しよう」という、論理的には錯誤の混じった演説は、うまぁくやらないといけないよねえ。
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