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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

アル・シャバブは暫定政府と対話しない:ソマリア

2008-03-06 21:42:34 | ソマリア関連
 票決を通り抜けたようです(日記)。

 余り意味があるとも思いませんが,暫定政権側が繰り返し和平提案を出し,繰り返し反乱勢力側が却下する,その最近の1例:

Garowe Online No talks with Somali govt even if Ethiopians leave: al-Shabaab Mar 4, 2008 - 12:37:00 PM

 ソマリア,モガディシュ,3月4日。ソマリアの主導的反政府勢力(アル・シャバブ)は,外国軍が撤退しても,ソマリア暫定政府と対話するなどはしないと言明。

 Muktar Robow “Abu Mansu”はal-Shabaabのスポークスマン。モガディシュのRadio Somaliweynのインタビューに答えて言うには,ユースフ大統領や他の政府指導者等は法廷に引き出されるべきだ,その目的は「聖戦の継続によってby continuing the jihad」達成するであろう。

 さらにAbu Mansurは,とあるアラブ政府のアルシャバブ・暫定政府間の仲介あんは「不可能な夢」であると示唆。「我々はAbdullahi(大統領)のグループとの対談を受け入れることはないだろう,だって我々にとって,彼らはエチオピア人に等しいのだからね」続けて言う,「もし我々が彼ら(暫定政府)と合意するなら,そのときにはどうしてエチオピアとは合意しないなどと?」

 このようにAbu Mansurは,エチオピア政府=ソマリア暫定政府という等式を主張,彼らとの対談など原理的にありえない,というわけです。
 アル・シャバブは,今はエリトリアに仮住まいするUICまたはARS勢力の武装部門ということになっていますが,最近はその指導から外れ気味,という報道も聞かれます。
 政治部門は暫定政府との交渉を原則否定とまではしない―エチオピア軍の撤退を条件とする―,と,つまりこのAbu Mansurの強硬な主張は,UIC/ARSとアル・シャバブとの間の亀裂を示唆するものでもある,というわけ。


 暫定政府側がいくら対話をと求めても,それは勝者の奢りだろうと非難もできましょう。しかも本当に勝利したかは疑わしく,勝利したのだとして,その実力は借り物に過ぎないというのもまたまず間違いない事実でしょう。

 それでも警察や軍隊を,エチオピアに派遣して教育しなおし,再配備するなど,将来へ向けての布石は打ちつつあるんでしてね,暫定政府は。
 アルシャバブはゲリラ活動の実戦経験を積み上げているに過ぎないわけで,実際の統治能力養成にはまだ多大な努力が必要でしょう。


 妥協を知らないアルシャバブ。その向かう先はどれほどの茨の道でしょうか。

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