空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

"正義"のひとたち:militant Vegansとそれへの直接的反作用のひとたち

2018-10-05 15:09:50 | ノート
 最近、ヴィーガン問題への記事を散見するようになったかなあという感。

AFP 「刑務所に入る覚悟」 菜食主義者による襲撃相次ぐ フランス 2018年9月30日 16:16 発信地:パリ/フランス [ フランス ヨーロッパ ]

精肉店を営むエリザベット・キュレ(Elisabeth Cure)さんは今月後半に入り、伝統的に肉食を好むフランス人の食生活を変革しようと活動している「急進的ビーガン(完全菜食主義者)」グループの投石で、パリの南西50キロに位置する静かな町、サンタルノーアンイブリン(Saint-Arnoult-en-Yvelines)にある店の窓ガラスを割られる被害を受けた

精肉店に対するビーガンの襲撃や脅迫がこのように過激化したため、全国1万8000店が加盟している「フランス食肉専門店・食肉ハムソーセージ専門店・総菜店連盟(CFBCT)」は6月に緊急事態だと表明し、政府に保護を要請した。ジャンフランソワ・ギアール(Jean-Francois Guihard)会長はAFPに「今年に入って17軒の精肉店が店の窓を壊された。破壊行為は何十回もあった」と話した。また「国は何らかの措置をとる必要がある」とした上で、精肉店を脅かす活動を「一種のテロ」と批判した

 でまあ、最近はえらく直接行動に力を注ぐようになってしまって―

ブシェリー・アボリシオンと269ライフ・フランスは9月22日、全国各地の精肉店の前でデモを実施した。パリ市内で子豚の死骸を持ってデモを行った活動家の一人は、精肉店の窓ガラスを割ることを非難せず、「いざとなったら刑務所に入る覚悟はできている」「われわれの活動で制限されているのは対人暴力のみだ」などと語った

 …愚かな方向への英雄志願という気はするが、警察に拘束されるようなことをしているという自覚があるのはまあ潔いことではある。さっきの「”正義”の人たち:生体お魚の窃盗行為とその”正当化”の試み、それへの批判という例(2018-10-05)」と対比すると、まあそんなくらいは褒めてあげることができる。



関連:「肉屋を殺すのは正義である―とあるVeganの主張への裁き(2018-03-30)」

関連:「ヴィーガンのひとたちにはその暴力性を抑えて欲しい感(2018-07-07)」



徹底的に潰します」に肥大化した自己意識が見えてちょっと可愛いやら可愛いって相手じゃないなあとかいう思いやら。



 本物は言うことが違うな、とかいう案件だろうか。



 気持ち悪さ基準でいくと、あのその…という事案。どーも世間はキモイおっさんに人権を認めない傾向にあり、「キモイのはおめーだ」の一言で切られてしまう案件。
 おっさんとしては自分たちの人権を認めて欲しいこともあり、キモさで切り分ける向きはあまりお勧めできない。



 この「より倫理的な」が曲者で、実のところ、ここを起点に色々の問題を整合的に説明してしまっているのでは、というのがこのほかの人々の疑惑の根本ではないか。実際のところ、「地球環境に良く、持続可能」な食料供給は重大な問題であり、それは食肉を減らすことで相当合理的に、相当程度実現可能とも思われるが―牛肉消費は穀物消費が激しすぎる、とか―、それは食肉ゼロを大前提にはしない。

 …私が知るヴェジタリアンは、自分はそれでいいが、未成年の我が子たちには成長のために肉を食わせている、と言っていた。この見解が正しいなら「健康に良」い食生活とは、いくばくかの肉食を含む。



 とまあ、地球環境だのなんだのといったお題目を挙げてはいたものの、反論には(対動物)倫理に関わる感情的な言葉を延々つらねており、主たる駆動源がどこにあるかを指し示しているのではないか。




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