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空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

タリバンは和平を求めるのかどうか

2008-10-16 21:47:54 | Newsメモ
 まずは:

BBC Pakistan Taleban 'want to talk' 15 October 2008 By Syed Shoaib Hasan

 民兵側広報担当者Maulvi Omar氏が政府側に無条件の会談を希望したと。
 政府側が作戦を止めればこっちも武器を置く,という。政府側としては外国の戦闘員の存在を許容しない方針だが,その点,地元タリバンも彼ら外国民兵の存在を望まないのであって,政府の除去作戦に協力すると言う模様。
 なお治安状況を云々する際には,自分たちと話をつけることを忘れずに!と亜ポールもする。

 こーいうのはしばしば単なる時間稼ぎの方便だったりもしますが,Maulvi Omar氏の真意はどの辺りにあるでしょうか。
 しばしば報道される,華々しい政府側の戦果報告には大いなる誇張があるとも言われるようです。民兵側被害の公式報道と,実際の墓穴との数には大変な差があるとか,政府側が奪取したという民兵根拠地とやらは,数週間前に放棄済みのものだぞ,だとか。

 外国に対する体面のための数字・敵基地奪取広報なのかもですけど(どのレベルで創出したものか,とか分かりませんけどー)。

BBC US strikes 'top militant's area'  16 October 2008

 翌日のニュース。メリケンさんの無人飛行機がBaitullah Mehsud目指してミサイル攻撃。民間人犠牲者がでたとか。パキスタン領内,Mehsud支配地域に堂々攻撃したのは初めての模様。

 このMehsudさんはだいぶの暴れ者のようで,私だって名前を知ってるくらいだ。なんでも2007年7月以来,パキスタンでの70件以上の自爆事件の80%ほどは彼の部族の人間によって実行されたのだそうでって身内殺しか,この人

 
BBC Man wrestles croc to rescue wife

 Maulvi Omarとの関係はどーなんでしょうねー。
 実際,実数はそれほどでないとしても,幾つかの部族じゃ相当の被害を被ってはいるだろうし。そうすると,相対的に周辺ライバル部族との力関係で不利になりかねないし(余計に犠牲を払った分,名声は高まるかもしれないけど,裏づけの実力がなければせっかくの名声も利用のしようがないだろう)。

 勿論,米軍の攻撃で民間人犠牲者が出たということは厳しく非難されねばなりません。が何度にも亙る自爆事件で出た民間人犠牲者のことも,また思わねばなりません。

 Mehsudはパキスタン領内にあり,彼への直接攻撃は,米軍としてはパキスタンの主権を尊重する立場からは手控えねばならぬところ。実際,これほどまでに"悪名高い"人物に対する(ことを意図した)直接攻撃はこれが初めてだという。

 つまりMehsudはパキスタンの主権を米国の武力に対する保護の傘として利用しつつ,自分の部族民を用いてパキスタンの人民を殺害し続けてきたわけで,なんと歪んだ地位利用であることか。

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