空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

ミャンマー軍はロヒンギャ・ムスリムの不法殺害を認める

2018-01-11 21:32:07 | ビルマ/ミャンマー
 ミャンマー軍は、ここ最近のラカインでの騒擾で、自軍がロヒンギャ・ムスリムを不法に殺害していたとはじめて認める:

BBC Rohingya crisis: Myanmar army admits killings 10 Jan 2018

 この辺、ちゃんと認めるあたり、ミャンマーはそうまで外道非道といわれなくてもいいだろうという割引は可能だろう。あまり弁護していないけど。しかしやらかしまくって黙っているだけならともかく、やらかしを自慢しまくるアレなひとたちも山のようにいるこの世界である。

 …とはいえ
It said an inquiry had found that four members of the security forces were involved in the killing of 10 people in Inn Din village near Maungdaw
 マウンドー近くのイン・ディンなる村で、4名の兵が10人ほどを殺害した、とか認めるわけであり、人権団体がいう数字と比べれば二桁ほど少ない(被害者数が―おそらくは現場数も)。

 しかも
The report said the four had helped villagers carry out a revenge attack on what it called "Bengali terrorists"
 …テロ屋どもの非行に激怒した民間人の報復行動のお手伝いだったんだよッ!というのであり、歯切れはわるい。

 …それでも、認めるだけ、はるかに、脳裏に浮かぶあれやこれやよりマシである。やっていいわけではないが。

 なおこのInn Din村の件は、既に知られた事件のようで、この事件についてのリークをネタにジャーナリストを釣って拘禁したものらしい―つまりこの件:「行方不明のロイター記者は警察の拘置所の中に(2017-12-13)」「ロイター記者の勾留は二週間延長(2017-12-28)」。

 そんなわけで、この、軍が自身、非を認めるというレアイベントは、「コレ隠し切れないな」という(ある意味では)健全な判断にも裏打ちされているかも。なんにせよ、一応仮にもごく一部であれ、正直とは言い切れない感じではあれ、前非を認めたのだから、その限りでは評価したいと思う。その限りでは。

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