インド，バンガロールの野良犬駆除

　インド，バンガロール当局は先週200頭の野犬を駆除した由。8歳の女の子が犬の群れに襲われたり，3歳の男の子が殺されたりして，人々が大いに怒った結果といいます。

　一応，とらえた野犬のうち，選別して病気で凶暴なものを殺すようにはしているようですが，選別は適切か，殺害の仕方は妥当か，殺害以外の方法もあろう，死骸の処置は適切かと批判もある由。

BBC News, South Asia Stray dogs killed in Bangalore By Habib Beary 13 March 2007

　去勢手術で野犬総数を抑えることこそ正しい方策－尤もなことですが，それは未来に関わる対処法ですよねぇ。当局も愛護団体も手ぬるい，断固たる処置をと望む人にとっては，今現に人を襲う犬を処分することこそ喫緊というわけ。
　なお犬を捕まえすぎて，保護するスペースが足りなくて計画は一旦停止状態だそうで。…えさ代はどこから出るんでしょうね?

　理想と現実の関係はさておき，殺すべきものとそうでないものとを選別しようとする努力は認めようかと思います。いえ，命の選別をするなどとは，という意見もありましょうが。おそらくは管理のされているであろうペット犬まで，もろともに処分しようと言うわけでもなし。

　それで思い出した話がひとつ：

BBC News, Asia-Pacific Dog cull in China to fight rabies By Quentin Sommerville　1 August 2006

　狂犬病で死者が出て，狂犬病用予防注射が間に合わない場合の対処法…ってちょっとこれは。いくらなんでも。
　…人間社会に害を及ぼす恐れがあるから予防的に一律平等に殺戮…というのは，ええ，ある意味，公平平等で合理的ですけどねー…。…そういう"合理性"って，どうかなぁ。