Anteeksi.

すみません、ちょっといいですか。フィンランド留学の見聞録。

ザルツブルク2

2009-07-26 | 独墺の旅
ザルツブルク観光二日目。宿で安く貸し出していたので、一日自転車を借りた。

ザルツブルクと言えば「サウンド・オブ・ミュージック」の舞台、だったらしい。Youtubeで名場面を復習。子供の頃に見たものというのは結構覚えているものだと思った。あぁこんなシーンあったね。

参考資料(ドレミの歌)

 

上記参考資料の終盤にも登場する、ミラベル庭園。青空に映えて、とても鮮やか。日本人多い。休憩がてら、木陰のベンチにてお昼寝。

  

昼食後、丘の上に聳えるホーエンザルツブルク城へ。徒歩でも登れるけれど、疲れそうなので、ケーブルカーにて。
この城は、建てられてから千年近くにもなるらしい。お城からの眺めは最高。

ちなみに、ザルツブルクと言えば、レッドブル。雄牛は町のシンボルでもある。その昔、この城がよその軍隊に包囲され篭城戦となって食糧が尽きかけたとき、最後の一頭であった牛を敵軍に差し出した。あれ、まだ食べ物たくさんあるのかな、と惑わされた敵軍は、包囲を解き、撤退したという。牛に救われた、そんなエピソード。

  

ザルツブルクは、人口の半分以上が何かしら観光業に携わっているという話も聞いたけれど、落ち着いた佇まいの中にも活気のある、魅力的な地方都市。もっとも、ちょうど音楽祭の時期でもあるし、季節的にも過ごしやすい今が一番その良さを満喫できるのかも。

  

  

お待ちかね、ザルツブルク音楽祭。オーケストラの最高峰、ウィーンフィルの公演。これのためにはるばるやってきたようなもの。
会場は観光名所にもなっている祝祭劇場。2500人も入るそう。何ヶ月も前からこの日を待ち焦がれていたであろう紳士淑女が続々と集結。そんな中、自分は期待に胸を膨らませつつも、自転車こいでのんびり駆け付けました。

 

Vienna Philharmonic

Nikolaus Harnoncourt, Conductor

FRANZ SCHUBERT / ANTON WEBERN Six German Dances, D 820
JOSEF STRAUß Frauenherz – Polka mazur, op. 166
JOSEF STRAUß Delirien – Waltz, op. 212
JOSEF STRAUß Pêle-mêle – Polka schnell, op. 161
FRANZ SCHUBERT Symphony No. 8 in C, D 944

その昔(それほど昔でもないか)、少なくない数の作曲家たちが、このウィーンフィルによって自身の曲が奏されることを念頭に創作に励んだと言う。まさに、音楽における一つの標準基底として君臨してきたオーケストラ。

一分の隙もないアンサンブル、気品溢れる美しい音色。昨日の演奏会が「楽しい」なら、今日のは「完璧」。
曲がりなりにも音楽を趣味にしてきたことに対し、幸運だったと心から思った。全部がこのときにつながっていた気さえする。このシューベルトのシンフォニーは、いま自分の人生において格別の意味を占める音楽に化けた。もう語れない。以上。
それにしても、例えばこのオーケストラの定期会員みたいな人たちは、この前は良かったけど今日のはいまいちだったわねぇ、とか何とか言ったりするのだろうか。何と言う贅沢!

生涯の思い出をプレゼントしてくれた、ウィーンフィルハーモニーの皆さん。ブラボー。