Anteeksi.

すみません、ちょっといいですか。フィンランド留学の見聞録。

ご新居訪問

2009-07-20 | 交流
先月末にエスポーに引っ越したAnssi & Outiのご新居にお邪魔させてもらった。

サウナが自宅にある!というのはフィンランドではそう珍しいことではないのだろうけど、初めて見た。日本家屋に浴槽のあるがごとく、さも当然のようにそこにあるサウナ。
夕食後、温めてもらい、一緒に入りました。サウナの石に水をやるための柄杓のようなもの(これも専門用語があるんだろうけど)は、Anssiが子供の頃に学校の授業で作ったものだという。いかにもフィンランドなエピソード。

フィンランドのサウナでは熱した石に水をかけることで温度を調節するんだけど、このときに発生する蒸気をlöylyと言うそう。löylyは、近年日本でも広まりつつある言葉のようで(これを体感できるサウナが徐々に増えているらしい)、ちょっと検索してみたところロウリュとかリョウリュとかって片仮名表記がされているけど、実際の発音ははっきり言って全然違う。と言って、片仮名表記は不可能(特に「ö」は、エとオとヨとが混ざった感じ?発音が超難しい)。
ただ、この日本に輸入された「ロウリュ」の理解は表面的なものに過ぎない。löylyはどうやらもっとずっと奥が深い概念のようだ。つまり、それは単に熱蒸気という物理的な対象を示すのみならず、そこに生じるある種の精神的なアトモスフィアをも包括する概念なのだ。と説明を受けたところで、自分にはよく分からない。たぶん、フィンランド人の感性をもってでしか見出すことのできない何かがそこにはあって、それを表現する言葉だと思われる。そもそもlöylyという単語は、もともと「魂」のような意味を持つらしい。サウナ魂、てことか。

サウナで汗をかいたら、ビールとともにバルコニーに出て涼み、汗がひいてきたら、またサウナに入る。繰り返し。将来、家を建てられるなら、こういう家が欲しい。単純。

例の騒音問題など、色々と話を聞いてもらって、本当に二人の支えなしには自分はフィンランドで生きていかれなかったと思いました。謝々。