Anteeksi.

すみません、ちょっといいですか。フィンランド留学の見聞録。

到着!

2009-04-08 | 渡航
前の記事の続き)

コペンハーゲンから二時間弱、ヘルシンキーヴァンター国際空港に到着。それにしても、上空から眺めると、フィンランドが本当に「森と湖の国」だというのがよく分かる。

そんなわけで、再びやってきました、フィンランド。
前回の初訪問では、おおついに来たなぁという感慨があったけれど、なんだか今回は正直、週末に箱根にでも来たような気分とあまり変わらない。非日常と言えばそうだけど、それほどすごく特別かと言えばそうでもない。まぁ余分な緊張感なく肩に力を入れずに済むという意味では良いことかもしれない。

まず驚いたのは、夜の8時を過ぎているのに、空が全く明るいままだ。前回滞在していた2月あたりは、午後の3時か4時にはもう日が沈んでいた。そのイメージがあったからか、とても意外な感じだった。結局、9時過ぎまで空は明るく、すでに白夜の気配を感じる。6月にもなるとヘルシンキでも24時間明るいそうで、楽しみだ(少しは日が沈む時間があるので完全な白夜ではないらしいけど)。
しかしながら、まだ寒い。こちらにしてはもう春なのだろうけど。気温は3℃ほどで、日中でもさほど変わらない。もう一、二週間もすると少し暖かくなるようだ。
この肌を突く寒さと、一方で遅い時間まで明るいままの空の青との対比が、それだけで幻想的というか、何とも妙な感じだ。


空港には、友人のAnssiが車で迎えに来てくれた。
Anssiはヘルシンキ工科大学博士課程の学生で(専攻は経営学)、昨年の夏に来日し、うちの大学に客員研究員として二ヶ月間滞在したことで仲良くなった。約8ヶ月ぶりの再会。

今回は大学そばの学生寮に滞在するのだけど、彼がそこまで車で送ってくれた。それだけでも有り難いのに、差し当たっての食料や生活必需品も買い込んでくれていた。なんとお礼を言っていいのか分からない、とはこのことだ。英語では「Thank you」+αのことしか言えないから。とにかく、本当に感謝感謝。


そんなわけで、日本の自宅を出てから20時間くらいは経過しただろうか。無事宿舎に到着。現地時間で夜の9時過ぎ。このまま寝れば時差ボケもなく、健康的な生活が送れそうだ。
そして爆睡。どんなところでもよく眠れるこの適応力(鈍感力?)にも感謝。

出発!

2009-04-08 | 渡航
4月8日、いよいよ出発となりました。
午前中の便なので、早起きしてバスで成田空港へ。

空港に、海外出張の度に立ち寄る手打ちうどんの店がある。とてもおいしい。自分にとっては、日本食としばしのお別れをする、一つの儀式のようなものとなっている。

海外はもはやだいぶ行き慣れた感があるけど、チェロの同行は初めて。チェロの分に一席取ったのですが(詳しくはこちら)、なんとご予約のお名前は「Mr. Sasaki Cello」。そうか、男だったのか、君は。



チェロを持っていると、並ばなくても一番に乗せてくれる。「お待ち申し上げておりました」ーエコノミーだと言うのに、なんと丁重なもてなし。まぁ後から乗り込むと色々と混乱が起こるからだろうけど。チェロの持ち込みに関してはマニュアル化されているのだろう。
CAさんが座席にチェロを固定するのを手伝ってくれた。出来上がりはこんな感じ。頭を下に突っ込んで固定する、これが一番安全な方法のようです。



そう言えば、とある団体でお世話になっている海外経験の豊富なチェリストの先生が、ヨーロッパでは楽器を担いでいるとみんな親切にしてくれる、と言っていました(しかも管より弦の方が”ランク”が高いんだとか)。 「ジーパンにサンダルでもね、チェロを持っているだけで扱いがまるで違うんです」と先生は仰っていましたが、そんなものらしいです。 たしかに、少なくとも自分の過去の経験と比べる限り、そんなことも言えなくもないように思いました。乗り継ぎの空港でも、気のせいかみんな優しい。

SASは、これまでに利用したことのある航空会社の中では、快適な方だと思う。面白いのは、食事時、パン屋のような格好をした男性のクルーが、焼きたて(というか温めたて)のパンを配ってくれる。取り放題。

そんなこんなで日本を発って約11時間、経由地のコペンハーゲンに到着。初めて訪れる国に着いてまず思うことは、空港はその国の玄関であり、その雰囲気には国柄が表れる。コペンハーゲン空港はSASのハブということもありかなり大きい空港だが、暖かみのある木の床(あ、写真に映っているところは違う)、SASのシンボルカラーでもあるブルーを基調とした北欧風のデザインとインテリア。なかなか居心地が良い。けれど、次の便まで一時間ほどだったので、すぐに乗り換え。


航空券の手配

2009-03-06 | 渡航
ようやくフライトスケジュールが決定。
4月8日出発、SAS(スカンジナビア航空)でコペンハーゲン経由、チェロも連れて行けることになりました。

近所の某旅行代理店で直接相談しながら進めましたが、とても助かりました。

というわけで、以下メモ。

当初、まず直行便を検討。日本からヘルシンキへの直行便は、FINNAIR(フィンランド航空)がある(JALがコードシェア便を出している)。FINNAIRは短期の旅程であればオフシーズンなら数万円で格安航空券があるが、長期となると正規運賃での購入となり、エコノミーでも60万~80万という高額。というわけで、却下。

ちなみに今回初めて知ったこととして、これはFINNAIRに限らないことだけど、片道はしばしば往復より高額。短期の往復チケットが数万円でも、片道は数十万円する。したがって、片道券の購入という代替案は少なくともコストの点で有力なものとはならない。
それから、少し考えれば思いつきそうなこととして、短期の格安往復券を購入し、帰りのチケットを「捨てる」という選択肢がありそうだ(数万×2 <<< 60万だから、これが許されるなら相当魅力的)。しかし、これはどうやら違法らしい。場合によっては、不法滞在に近い扱いになってしまうとのこと。少なくとも航空会社との契約に違反し、金銭的な問題にもなるようだ。

そんなわけで、長期となると、実は相当選択肢が限られてくる。

また、チェロの運搬に関しては、航空会社によって違ってくる。今回いくつかの航空会社に当たったが、その中だけでも下記のような様々な回答が得られた(お得な順)。
・空席があれば無料
・重量に応じて課金(数万程度)
・一人分の運賃追加(ただし、サーチャージ、税金類除く)←SASはこれ
・三人分の運賃追加(三席取って横に寝かせるため、あり得ない!)

結局、もともとの運賃とチェロの扱いの両方を考えると、SASが一番お得だったので(1年OPENでチェロを含めて20万強)、これに決定。そもそも長期での往復券となると、SASは断トツに安い。
ちなみに2009年4月から大体どこの会社もサーチャージが安くなり、当初4万ほどと言われていたのが、半分以上キャッシュバックされた。全く、一部の金持ちに世界中の消費者が振り回されている。