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寮管理人の呟き

George Martin / In My Life

ビートルズの成功を陰で支えたジョージ・マーティン(名プロデューサー)が3月8日に亡くなった(享年90)。彼が引退を決め最後に手掛けたアルバム(1998年3月発表)を追悼の意味で聴いた(以下、赤字はインナーからの引用 訳:内田久美子)。 

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 今までどれほどのレコードをプロデュースしたか、もう数えきれなくなってしまったが、その数はどうであれ、最後の一枚になる作品が必ずあるはずだ。もしそうなら、なぜそれを偶然にまかせるのか? それをどんなものにするか、自分で決めればよいではないか。好ましく思い出すことのできる、楽しく作って楽しく聴けるものにしよう。
 私はあるアイデアを思いついた。友人やヒーローたち、つまり私が常に好感をもち称賛してきた人たちに、私の人生の重要な部分を占める音楽にともにかかわってもらおうと考えたのだ。それは同時に彼らに対する敬意のしるしでもあった。ビートルズは、言うまでもなく私の友人でありヒーローだが、彼らに参加してもらうことはまず不可能だ。そこで、せめて彼らの曲を選び、意外な人たちに歌ってもらうことにした。

A Day In The Life Jeff Beck
 もう何年も前、ジェフと私は、時代の雰囲気をよく捉えた2枚のアルバムをともに作り、世界中のリスナーを興奮させた。中でも名作となった『ブロウ・バイ・ブロウ』は、私が偉大なプレイヤーと組んで制作した最高傑作のひとつだ。“ア・デイ・イン・ザ・ライフ”はジェフ自身の選曲だった。彼はギターを人間の声のように歌わせることのできるギタリストである。クライマックスにオーケストラはほどんど必要なかった。ギターがすべてを語っている。

私は3曲目のジェフ・ベックによるカバーが聴きたくてCDを購入したのだが、今や愛聴盤の一つである(ジョン・レノンの曲が多いのがよい)。変わり者の天才ギタリストは『ブロウ・バイ・ブロウ』録音中にローリング・ストーンズからミック・テイラーの後釜として加入を打診されてダラダラリハーサルにも参加したが、迷った末においしい話を断った。インストロメンタルアルバムの商業的成功はジョージの協力なくしてはありえなかった(=危険な賭けに勝った)ことをジェフは後に回想して感謝の気持ちを表している。この曲はお気に入りのようで以後のツアーでずっと演奏されている。あの世のジョージも嬉しく思っていることだろう。

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