数の子は正月用の食材である。価格と塩抜きの手間がネックとなって「売れない商品」になってしまった。廻るすし屋で握りのネタに数の子を使っているのを見るが、納豆巻き同様に邪道だと思う。
魯山人が指摘しているように数の子は味をつけない方がおいしい。旨味調味料のたっぷり入った汁に漬けた数の子ほど不味いものはない。塩抜きをして薄皮を取り除いた数の子にほんの少し生醤油を垂らして食べる。
ボリボリという音が出ない数の子は紛い物だ。振動が歯茎から脳に伝わる瞬間がまさに快感と言える。子どもに伝統の味を伝えてゆくのが大人の仕事かつ責任である。
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