望月の光の滴を杯に受けてし飲める秋の酒かな 丹人 もちづきの かげのしずくを さかずきに ...

磯の波平らかにして眠れるをさやに照らせる十六夜の月　丹人 いそのなみ　たいらかにして　ね...

夏の陽の傾きゆけば東の横雲の上を月の漂ふ　丹人 なつのひの　かたぶきゆけば　ひんがしの...

月が日を食み重なれば神さびて和して同ぜぬ教へをおもふ　丹人 つきがひを　はみかさなれば...

火水土なくも街灯明るくて月木金のほほゑむ夕　丹人 かすいど　なくもがいとう　あかるくて...

真青なる空にぽつかり昼の月浮かぶも見ずに鳥の飛びゆく　丹人 まさをなる　そらにぽつかり...

北面の昼なを暗き佐竹寺の扇の月のさやに照るかも　丹人 円窓を通る光は桃山の色ことごと...

あかあかと熟れいく柿のまろくして今宵の月を待つも楽しき　丹人 栗いがの眼(まなこ)開き...

残る暑さ払ふ夜空にほんのりと照る味なるや菓子「天満月(あまみつき)」　丹人 グラフィック...

　ほろ酔ひの吾身月下にただよはせ酒の歌など口ずさむ冬 　＊画像：月　2007.1.30 21:40 ...