たま多摩自由

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お稲荷さんのお告げ

2009-11-30 15:05:07 | Weblog
    お稲荷さんのお告げ           南野狐
 多摩の里山にもお稲荷さんがひっそりと佇んでいる。見当たり次第5銭をおき、景気回復と諸願成就を祈念する。儲けたためしはないが病気も軽く済み、無難なことが何よりのゴリヤク。
 赤い鳥居と狐はお稲荷さんのシンボルだ。キツネの像は神社の狛犬の代わりだろう。
狐は偽の縄張りを主張するため自分の臭いをこすりつける習性があり、他人を騙すと言われるが、これは神の定めた賢さであり習性としよう。
キツネソバやオイナリサンと手軽な食文化の中で、キツネの嫁入のように、様々なことわざの中でも人間社会にすっかり食い込んでいるようだ。
 狸はメタボの元祖、商い帳をぶら下げた置物から何年たっても卒業できずにいるが、そ
んな奴の××はみすぼらしい。
それに引きかえ狐に象徴されるお稲荷さんは氏神さんと共生して久しい、五穀豊穣や商
売繁盛、さらには家内安全、芸能上達の信仰の対象となり崇められてきた。
 大衆に親しまれるお稲荷さんは穀物、農業の神からまちの商売の対象にまで拡大されたのも稲や農作への祈りに起源するように思える。
 「狐と狸の化かしあい」というが、人様の愛や恋だって似たような手練手管の限りを尽くした騙し愛にすぎない。なべて生物たるものみな同じ。
 今夏の化かし合いの最たるものが暑いあつい選挙。「ブレル・バラマキ」の悪態と誹謗中傷合戦はあまりに醜い。政権にこだわる政党の執念はただの権力渇望に過ぎない。
 国民主権、市民主権と正面から向き合った論点はかげが薄い。
分権時代の自治体のレゾン・デートル(存在理由)はご近所の高齢者や子供の意見が尊重される点にこそある。
お告げによると「理念なき派閥は離合集散を繰り返すのみ、峻別を切望する」とでた。      
     了