玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します。

経緯

2021-01-29 23:04:44 | はじめに

本会は2021年1月1日に発足しました。その経緯を説明しておきます。

 代表の高槻は玉川上水の野草を観察し、「玉川上水花マップ・ネットワーク」として記録してきましたので、玉川上水の樹林伐採については関心を持ってきました。その中で2020年3月に小金井で太いケヤキの伐採痕を見て衝撃を受けました(こちら)。高槻は小平市在住なので、玉川上水に林があることに素晴らしさを感じています。そこが小金井市のように、桜以外の木は全伐するような管理にされては大変だと思い、いくつかの団体の協力も得て、その趣旨の要望書を小平市東京都に提出しました。ところが、その後、小平市の喜平橋の東側の樹木に大量の赤テープが巻かれ、伐採予定であることがわかりました。これらには樹木が倒れるとか、法面を崩壊させるなどの心配がないものが多数含まれており、その辺りには一本しかないような樹木もあるので、伐採を見直すよう申し入れをし、ほぼ受け入れてもらうことができたということもありました(こちら)。ただし玉川上水全体としては年間1000本もの樹木が伐採されているという現状は変わっていません。

 こうした私たちの動きに呼応して、小金井市の「こだまの会」(小金井玉川上水の自然を守る会)と意見交換をすることがありました。こだまの会は名勝小金井桜だけではなく他の樹木も共存できる管理の仕方を求めて行政に働きかけをしてきました。また同じ小金井市の「はけ文」(はけの自然と文化をまもる会)とも接点ができ、講演会をする機会がありました。「はけ」の保護と、都市計画道路の見直しを求めて活動しています。

 花マップには杉並や井の頭などをベースに観察するメンバーもおり、以前から玉川上水の樹林伐採に疑問を持っていました。また井の頭自然の会の鈴木浩克さんとも意見交換をするようになりました。

 私たちは玉川上水の生物多様性を重視し、玉川上水についての正確な情報を得ること、科学的な調査に基づいた発信をすること、市民の声を行政に反映することなどを重視しています。玉川上水の管理計画も正確に読めば、地元の声の尊重や生物多様性の価値も謳っているのですが、それが軽視されているのが現状です。

 こうした動きの中で、各団体が個別に要望書を出すという形よりも、まとまって発信をした方がよいという声が強くなってきました。

 そこで会の名前、趣旨、会則、代表などを相談して決定し、発足に至りました。これからは、玉川上水に関心を持つ多くの人に参加してもらい協力し、玉川上水の自然と歴史的価値を共存させ、次の世代に引き継ぎたいと思っています。


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