玉川上水みどりといきもの会議

玉川上水の自然を生物多様性の観点でとらえ、そのよりよいあり方を模索し、発信します。

玉川上水の名勝小金井(サクラ)復活プロジェクトの検証及び今後の整備は、市民の理解と合意を得て進めることを求める陳情書

2021-06-04 16:44:20 | 書類

2021年6月4日

小金井市議会議長

鈴木 成夫様

                                                        

小金井玉川上水の自然を守る会 共同代表  橋本承子

             小金井市緑町3-12-29  042-387-5721

共同代表 田頭祐子 

小金井市貫井北町5-23-7 090-9382-8871

小金井自然観察会  会⾧ 大石征夫

小金井市貫井南町 4-12-3 090-4392-2556

はけの自然と文化を守る会  代表 横須賀雪枝

                小金井市中町 1-5-2  042-315-5727

環境 NPO エコメッセ小金井運営委員会 委員⾧ 小山美香

小金井市本町1-4-16-501 080-6574-0115

NPO 法人グリーンネックレス  代表 土肥英生 

小金井市前原町5-18-15 042-304-2422

玉川上水花マップネットワーク   代表 高槻成紀 

小平市美園町3-29-2  080-1093-9565

 

玉川上水の名勝小金井(サクラ)復活プロジェクトの検証及び今後の整備は、市民の理解と合意を得て進めることを求める陳情書 

【陳情の主旨】

小金井市「玉川上水・小金井桜整備活用計画」が策定され10年経過しました。この間、小金井市と東京都は協議して樹木の伐採を行ってきました。市民からは市に対して、桜保護の観点だけでなく、他の樹木も大切にして欲しいと求めてきました。樹木伐採にあたっては桜の保護団体も含め、複数の市民や市民団体が現場で立ち合い、市や東京都と話し合ってきました。そうした現場での話し合いや議会答弁の中で市は、交通危険がある樹木や、桜の生育を阻害する、また法面の崩壊につながる樹木については伐採し、それ以外の樹木は【残せるものは残す】と答えてきました。

しかし毎年の皆伐に近い樹木伐採で緑陰が失われ、玉川上水周辺の環境は大きく変わりました。桜並木の復活に期待する声がある一方で、五日市街道の排気ガスや騒音による上水周辺の環境悪化を訴える住民の声や、景観が失われた驚きと悲しみの声も増えています。季節ごとの花や木の実を楽しみにしていた子どもたちの失望や、鳥の声が減ったという声も聞かれます。名勝小金井(サクラ)の保存・復活には賛成していた市民の中からも、「これはやりすぎだ」との意見も聞かれるようになりました。

2020年12月10日に行った小金井市生涯学習課と伐採の事業者と市民との現場の立ち会いでは、「残す」と言っていた樹木が、今年1月からの陣屋橋付近の伐採でほとんど伐られました。12月22日の市・生涯学習課と都・水道局の話し合いの場に、なぜか市民は立ち会うことができないままに、近隣住民の「この木を切らないでください」と書いて木に括り付けたカードもむなしく、蕾をびっしり付けたたった1本のコブシも切られ、今年の伐採区間、陣屋橋~関野橋間もほぼ皆伐状態です。この間の、市と市民とで話し合い育んできた信頼関係が損なわれるような強度の伐採には強く抗議します。

この小金井地区の管理手法には、周辺市からも疑問視する声が上がっています。小平市長からは令和2年6月26日付で「1.サクラの補植作業は、生物多様性を持った多様な生態系が維持されるよう配慮してください。2.サクラの補植作業の時期、方法などについて、地域の住民や自然保護団体と事前に意見を聞く場を設けるなど、丁寧な対応に努めてください。」との公文書が東京都知事あてに出されました。

また今年3月の市議選に向けては、市民団体「玉川上水みどりといきもの会議」が玉川上水と小金井桜に関するアンケートを実施し、市議候補者28名から回答がありました。

そこでは「名勝復活のためには桜以外の樹木は排除すべき」と答えた人は0名。「桜並木の復活は望むが、その生育を阻害しない低木などは残すべき」との意見が大多数でした。

こうした状況を踏まえ、私たちは小金井市で活動する環境団体として、市議会のご理解を頂きたく以下陳情いたします。

 

【陳情項目】

1.市は今後の整備のあり方について市民の意向を調査してください。

・意向調査の対象範囲は、HPやTwitterなども活用し、前回よりも広げてください。

・意向調査は「出来る限り桜と他の樹木の共存を望む」意見も出しやすい設問にして、自由記述欄も必ず設けてください。

 

  1. 市は東京都とも協議し、以下の調査と検証を行い今後の管理に反映させて下さい。

・ケヤキをはじめとする樹木と法面崩壊の関係については、植物生態学、地質学、地形学などの専門家によって、多角的多面的に検証してください。

 

3.今後の管理・伐採について、市は市民の理解と合意を得てから進めてください。

・今後、整備区間のひこばえは皆伐せず、「他の樹木に配慮しながら進めます」という議会や市民の声への回答で出された市長方針を守ってください。

・小金井橋から茜屋橋間の整備は、近隣市とも意識を共有して行って下さい。

 


緊急請願書 小金井市役所へ

2021-01-23 13:20:48 | 書類

 玉川上水みどりといきもの会議は2021年1月に創立した団体で、玉川上水の生物多様性の保全を目的としています。この団体の前身の一つ「玉川上水花マップネットワーク」は喜平橋-茜屋橋間の伐採予定木を1)倒木の心配のない木は伐採しない、2)その区域に一本しかないなど貴重な木は伐採しない(する場合は剪定)、3)株立ちした木は一本は残す、などの要望をし、受け入れていただいたことを感謝します。伐採の基本条件は危険木と法面の保護であることは理解しています。また小金井地区では桜優先の管理をすることも理解しています。

 2021年1月20日段階で、小金井市の陣屋橋、新小金井橋近くに、この地区には他にないコブシと、大きなマユミの木がありますが(図1)、これらは伐採予定の赤テープが巻かれています。

 小金井市が策定した「玉川上水・小金井桜整備活用実施計画」(平成24年、小金井市)の第3章には名勝小金井(サクラ)の整備活用実施計画の基本方針が書いてあります。そして、そこには東京都水道局の『史跡玉川上水整備活用計画』(平成 21 年 8 月)が紹介されています。これは上記の小金井市の計画の上位計画です。そこには3つの基本方針が挙げられています。第1はヤマザクラ並木を保存するということです。第2は「ヤマザクラの保護に当たっては、地元自治体や地元団体との協働により実施するように努めます」とあり、第3は「緑の史跡空間として親しまれていること、樹木が環境や景観に貢献していること などを考慮し、可能な限り史跡の保全・ヤマザクラの保護と緑との調和を図かります」とあります。

 当該のコブシもマユミも植樹された桜と離れた場所に生えており、桜を覆って生育を抑制する可能性はなく、倒れる危険性もありません。したがってこれらの樹木を伐採することは第1の基本方針に反します。またコブシは早春に美しい早春の花を咲かせ、マユミは秋から冬にピンク色の美しい果実をつけ、この区域の景観を美しいものにしています。これを伐採することは基本方針の3に反します。そして、このコブシの木には市民から伐採しないでほしいとの要望がかけてあります(図2)。これを無視して伐採を強行することは、基本方針の2の精神に反します。

 以上のことから、現在進められている伐採は水道局と小金井市が策定した計画の基本方針に反するものであり、強行すれば市民から大きな批判があることが予測されます。樹木は一度伐採されれば取り返しがつきません。したがってこれらの木の伐採を停止することを緊急にお願いします。

 

玉川上水みどりといきもの会議

代表 高槻成紀

 


緊急請願書 水道局へ

2021-01-23 09:30:38 | 書類

東京都水道局 中嶋正宏様

緊急請願書

玉川上水小金井地区の樹木伐採見送りのお願い

 玉川上水みどりといきもの会議は2021年1月に創立した団体で、玉川上水の生物多様性の保全を目的としています。この団体の前身の一つ「玉川上水花マップネットワーク」は喜平橋-茜屋橋間の伐採予定木を1)倒木の心配のない木は伐採しない、2)その区域に一本しかないなど貴重な木は伐採しない(する場合は剪定)、3)株立ちした木は一本は残す、などの要望をし、受け入れていただいたことを感謝します。伐採の基本条件は危険木と法面の保護であることは理解しています。また小金井地区では桜優先の管理をすることも理解しています。

 2021年1月20日段階で、小金井市の陣屋橋、新小金井橋近くに、この地区には他にないコブシと、大きなマユミの木がありますが(図1)、これらは伐採予定の赤テープが巻かれています。

 東京都水道局が策定した『史跡玉川上水整備活用計画』(平成 21 年 8 月)には3つの基本方針が挙げられています。第1はヤマザクラ並木を保存するということです。第2は「ヤマザクラの保護に当たっては、地元自治体や地元団体との協働により実施するように努めます」とあり、第3は「緑の史跡空間として親しまれていること、樹木が環境や景観に貢献していること などを考慮し、可能な限り史跡の保全・ヤマザクラの保護と緑との調和を図ります」とあります。

 当該のコブシもマユミも植樹された桜と離れた場所に生えており、桜を覆って生育を抑制する可能性はなく、倒れる危険性もありません。したがってこれらの樹木を伐採することは第1の基本方針に反します。またコブシは早春に美しい早春の花を咲かせ、マユミは秋から冬にピンク色の美しい果実をつけ、この区域の景観を美しいものにしています。これを伐採することは基本方針の3に反します。そして、このコブシの木には市民から伐採しないでほしいとの要望がかけてあります(図2)。これを無視して伐採を強行することは、基本方針の2の精神に反します。

 以上のことから、現在進められている伐採は水道局が策定した計画の基本方針に反するものであり、強行すれば市民から大きな批判があることが予測されます。樹木は一度伐採されれば取り返しがつきません。したがってこれらの木の伐採を停止することを緊急にお願いします。

 

玉川上水みどりといきもの会議

代表 高槻成紀