
俺のダチで、
ゴトウ君という奴がいる。
とにかく優しい奴で、
両親はもとより、
小さな妹から婆ちゃんまで、
むちゃ思いやる。
そんなゴトウ君の趣味は、
ビートルズ。
CDでは、ビートルズ本来の音が無いと、
レコードプレイヤーを購入した。
ゴトウ君のNo. 1は、[ヘイ・ジュード]。
五分少しあるこの曲は、
終盤近くで、曲調が変わる。
ゴトウ君は、
この時こそ、
世界そのものが変わると、感動して言う。
やから、
この曲調が変わろうとした時に、
雑音立てたら🙀
ある日、
[ヘイ・ジュード]聴いていた。
そして、
曲調が変わろうとした時ー
妹が[妖怪ウオッチ]歌いながら、部屋の前を歩いた。
ゴトウ君、ガチギレ!
妹に、
「口を裂くぞ!肥溜め妖怪が!」と怒鳴って、
テニスラケットで、頭を叩いた!
妹は、
泣きじゃくって、立ち去った。
気分直して、
最初っから、LP盤をかける。
そして、
至福の、
曲調変わろうとした時、
隣部屋の婆ちゃんが、馬鹿笑い🤣
ゴトウ君キレて、
隣部屋に行き、
「やかましいわ!ババア。火葬カマすぞ!」と、ガナリ付けた。
部屋に戻り、
もう一度、
最初っからかけ直す。
そして、
曲調変わろうとした時、
「ごはんですよ」と呼ぶ、母親の声。
ゴトウ君は、キレて、
母親のいる台所に来て、
「じゃかあしい❗️クソッタレが!!」と叫んで、
小便した。
とにかく、
[ヘイ・ジュード]の曲調のこだわりがなければ、最高の息子なんやけどー。
曲調変わる時に音を立てれば、
「エクソシスト」並みに人格変わる🙀
消灯時間。
ゴトウ君は、
おやすみ前の[ヘイ・ジュード]。
家族中が震撼する中、
曲調が変わる近くまで来た時、
暴走族の走り音!
婆ちゃんは、
ダッシュで外に出て、
暴走族に、
今だけ静かにしてくれと、泣きつく。
暴走族が、見返り求めると、
婆ちゃんは、
体を好きにしてと言って、
膝をついて目を閉じた。
暴走族は、キモがって、走り去る。
[ヘイ・ジュード]は、
完璧の内に曲調変わって、
終わった。
婆ちゃんは、思う。
[ヘイ・ジュード]は、
国家禁止指定音楽に、ならんやろか😿
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます