どんぐりくんのすばらしい季節

季節のよろこびをさがします
きっといつも あなたが 気がついてくれるのをまっています
タシャ・チューダー

立秋その1~こころ、なににたとえよう~

2011-08-13 08:02:00 | 日記

                          

                      ●「 こころ 」●

                            荻原朔太郎

                   こころをば なにに たとへん
                   こころはあじさゐの花
                   ももいろに咲く日はあれど
                   うすむらさきの思い出ばかりはせんなくて。
                   こころは夕闇の園生(そのう)のふきあげ
                   音なき音のあゆむひびきに
                   こころはひとつによりて悲しめども
                   かなしめどもあるかひなしや
                   ああこのこころをば なにに たとへん。

                   こころは二人の旅びと
                   されど道づれのたえて物言ふことなければ
                   わがこころはいつもかくさびしきなり。


                          


                      ●「テルーの唄」●

                           ゲド戦記より

                 唄:手嶌葵 作詞:宮崎吾朗 作曲:谷山浩子


                      夕闇迫る 雲の上
                      いつも一羽で 飛んでいる
                      鷹は きっと 悲しかろう
                      音も途絶えた 風の中
                      空を掴んだ その翼
                      休めることは できなくて

                      心を何にたとえよう
                      鷹のような この心
                      心を何にたとえよう
                      空を舞うような 悲しさを

                      雨のそぼ降る 岩陰に
                      いつも 小さく 咲いている
                      花は きっと 切なかろう
                      色も霞んだ 雨の中
                      薄桃色の 花びらを
                      愛でてくれる 手もなくて

                      心を 何にたとえよう
                      花のような この心
                      心を 何にたとえよう
                      雨に打たれる 切なさを


                      人影たえた 野の道を
                      私とともに 歩んでる
                      あなたも きっと 悲しかろう
                      虫の囁く 草原を
                      ともに 道行く 人だけど
                      絶えて もの言う こともなく

                      心を何に たとえよう
                      一人 道行く この心
                      心を 何にたとえよう
                      一人ぼっちの 悲しさを



                             


                      ●テルーの唄 (Engligh version.)●


                唄:Meja(メイヤ) 作詞:宮崎吾朗 英語詞:Stephen Alpert 作曲:谷山浩子


                     Far, far above the clouds against the setting sun
                     A falcon flies alone soaring in the wind
                     I hear his lonely cry so sad must he be
                     Riding the silent wind a falcon flies alone
                     Reaching out with his wings grasps the empty sky
                     Riding the silent wind never can he rest

                     What it is within my heart noone can ever know
                     A heart like a falcon's is this very heart
                     What it is within my heart noone can ever know
                     Lonely falcon in the empty sky

                     I walk alone along deserted country roads
                     Walking with me side by side
                     You are always there
                     I feel your loneliness lonely you must be
                     Crickets whispering in the grassy fields
                     You walk there by my side
                     You walk the path with me
                     But you never say a word never do you speak

                     What it is within my heart noone can ever know
                     Here inside this heart that walks its path alone
                     What it is within my heart noone can ever know
                     The sadness of one who always is alone

                     I walk alone along deserted country roads
                     Walking with me side by side
                     You are always there
                     I feel your loneliness lonely you must be
                     Crickets whispering in the grassy fields
                     You walk there by my side
                     You walk the path with me
                     But you never say a word never do you speak

                     What it is within my heart noone can ever know
                     Here inside this heart that walks its path alone
                     What it is within my heart noone can ever know
                     The sadness of one who always is alone



           ※唄をお楽しみたい方はYou Tubeにてお聴きくださいね。


           「テルーの唄」手嶌 葵version ↓

http://www.youtube.com/watch?v=J3Fios2SSKA&feature=related           

「テルーの唄」Meja  version ↓

            http://www.youtube.com/watch?v=s0jZpV7UTdU&feature=related
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日中は暑い日が続きますが、朝、夕は、なんとなく秋の気配を感じませんか?

そう、暦の上では、もう立秋

「暑中見舞い」から「残暑見舞い」に文(ふみ)の挨拶は変わり

立秋の朝のかそけき爽やかさを「今朝の秋(けさのあき)」といいます。。。

「秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ 驚かれぬる」・・・藤原敏行(ふじわらのとしゆき)


                 

冒頭の三つの詩

初めは荻原朔太郎氏の詩です。この詩から「ゲド戦記」の監督、宮崎駿監督の息子 宮崎吾朗氏が一晩で書きあげた詩です。

「ゲド戦記」プロデュ―サ―が萩原朔太郎氏のこの「こころ」が好きで、宮崎吾朗監督に紹介し、その後この詩をもとに

一気に書き上げたそうです。英語ヴァージョンの方の唄をうたっているMeja(メイヤ)は北欧の歌姫と呼ばれている方です。

この英語バージョンの詩もまた原作と違って趣のあるいい詩だと想いました。


こんな風に素敵な詩は、一所に留まらず別の誰かの「こころ」に響いてまた新し詩を生み出す力があるのですね。

この詩はずっと以前から知っていましたが、何故かこの時期、詩の内容がスゥッと僕の「こころ」に入ってきて

今の「こころ」に響き続けています。  きっと何か「大切なメセージ」が隠されているのでしょうね。。。僕自身に

こうやって、自分の「こころ」が何かに反射し、それが返ってきた響きに自分の「こころ」を客観的にとらえる事が

出来るのは、ある意味「ちいさなしあわせ」です。

音楽に、詩に、作者に、・・・・多くの媒体を通してその反射(反響)で自らの見えにくい「こころ」に気づく。

そんな季節が訪れました。


★一葉落ちて天下の秋を知る★
(いちようおちててんかのあきをしる)

わずかな前触れによって、その大勢を予知することを言う。
梧桐(あおぎり)の葉が他に先駆けていち早く落葉することから、それを見て秋を察するの意。



                                               どんぐり
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<お詫び>

永い間お休みをさせていただいていました。その間あたたかいメッセージ並びにご心配をおかけいたしました。
すみません・・・・

昨年8月以来「こころの巡礼」をさせていただいていました  そしてまだ巡礼中ですが一日一日を大切に生きていきたいと思っています。

僕の歩みのマイルストーンとして更新させていただきます。

歩みはのろいどんぐりですが ゆっくり更新させてください。

皆さまのブログへのご訪問は巡礼の旅がひと段落いたしましたら伺わせてください。



どんぐり

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
「テルーの唄」手嶌 葵version (きりん)
2011-08-18 00:05:25
「テルーの唄」手嶌 葵version

これを声に出して読んでいました。ら、娘が横にやってきて歌ってくれました。

切なくて泣きそうになりました。

30年以上にわたって歌い続けられている曲なんだそうですね。


暫くこの曲にはまりそうです。

返信する
きりんさんへ (どんぐり)
2011-08-20 22:47:00
こんばんは。

コメントありがとうございます。

見る対象は同じでもその時の心がどんな状態の時なのかで、風景が変わってきます。

一人で飛んでいる鷹も、岩影にひっそりと咲く
花も見方によってはこの唄の歌詞とは違ってくるもの・・・・


この「テルーの唄」はゲド戦記の中盤場面で唄われます。凄く印象深いシーンです。

ヨーロッパで古くから読まれてきた書物

・ロード オブ ザ リング(指輪物語)
・ナルニア国物語
そして
・ゲド戦記

書物は活字からなっていますがそれが映像化され音楽が加わり登場人物が活躍する。
最近、僕達が忘れかけている大切なことが多く語られているこれらの映画をじっくりとまた見てみようと想います。

きりんさんの明日一日が素敵な日になりますように
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