<事業仕分け>合計で34事業を廃止と判定 第2弾前半終了
4月28日21時39分配信 毎日新聞
行政刷新会議「事業仕分け」で評価者(奥)の質問に答える説明者(手前2列)=東京都中央区日本橋で2010年4月28日午後2時32分、武市公孝撮影 |
この日の作業では、国立大学への資金貸し付けなどを行う「国立大学財務・経営センター」の8事業のうち、主要事業を含む7事業を廃止とし、事実上の解体宣告となった。
枝野幸男行政刷新担当相は作業終了後の記者会見で「今までの独法改革は組織がどうあるべきかから入り、いらない部分も含め全体が残った。今回、分析的に一つ一つ(の事業の精査を)初めてやった」と語り、仕分け結果を組織廃止を含めた独法改革につなげる狙いを鮮明にした。
28日の作業では、他の法人と重複する事業も重点的に取り上げた。東京23区外に本部を持つ3独法が23区内に設けた「東京事務所」では、文部科学省の担当者が「(統合で)改善が図れるなら検討したい」と白旗を揚げ、「事業縮減。会議室の共用化」と判定。4独法が別個に実施する教員や大学経営者、学生向けの大学関連情報の提供事業も「廃止。ゼロベースで見直し」となった。
前半の対象は当初151事業だったが、時間不足や仕分け作業の統合で2事業減の149事業に。このうち「縮減」判定は49事業だったが、国庫返納や縮減の規模は不明で、歳出削減効果は不透明な結果となった。
仕分け第2弾に「政権浮揚」の期待をかける首相は28日、仕分け会場を訪れるパフォーマンスを見せた。しかし、米軍普天間飛行場の移設問題や小沢一郎民主党幹事長をめぐる「政治とカネ」の問題などで、仕分けの成果は打ち消され気味だった。【影山哲也、小山由宇】