くない鑑

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すり鉢のラーメンと戦国遺産

2010年01月09日 | 知識補給
話は、遡る事一年近く前の,寒い寒ーい正月晦日のこと。
加賀前田家の重臣だった成瀬家に伝わる武具甲冑と、大坂の陣に関する史料が船橋市郷土資料館に寄贈され、期間限定で展示されている・・・との記事を、とある日の新聞M(地域版)に掲載されていたので、観に行ってきました。
しかし、その前に...
腹が減っては満足に観られませんので(笑)
この辺りに土地勘のある方から教わったお店で、まずはお昼を取りました。

その店は、資料館からちょっと離れた、北習志野駅近くに在る【泰山】です。
駅から東へ真直ぐ延びる目抜き通りを一本入った住宅街の一画に在るこの店は、年季の入った店構え。

店内は広くなく、カウンターと畳敷きの座敷がある程度で、15人も入れば満席になる・・・と、思います。
ここの売りは、自家製の餃子だそうで、厨房にはてんこ盛りの具材があり、お店に入った時には、ビールの肴として食べている人もいました。
ただ、この日の目当てはもちろんラーメンです。
また、車を運転して来ているので、ビールなどは以ての外!なので(^^ゞ
せめて、自転車・・・でも、はい、一応ダメですけど...。

やっぱり、とっても惹かれたんですが・・・グッと堪えて(笑)
この日は、ラーメン(中華そば)のみを頂きました。
そして、注文から暫くして出てきたそれは...
ドデカイすり鉢の様などんぶりに入って出てきました。

添えられていた蓮華も、鍋などに付いてくるおたまです(^^ゞ
その大きさにちょっとタジロギながら、湯気と共に、食欲のそそるい~い香りが!
その一口目,まずはスープから...
醤油ベースに魚介ダシが加わり、旨味満点!
熱さに多少たじろぎましたが、ついつい惹かれて手を出してしまいます。
ダシのベースは豚骨らしいですが、さっぱりしているので、それは感じませでした。
次、二口目の麺は、黄味がかった縮れ麺。

どことなく懐かしく感じるこれは、スープとよく絡んで旨味倍増。
茹で加減も程好く、美味しかったです。
三口目のチャーシューは、この店の特製らしく、柔らか仕上げで旨かったです。

昼間っから餃子をつまみに一杯飲んでる人がいたり、女子高生らしきかわいい女の子たちがバイトしてたり(笑)
そこには、土曜の昼下がりの、緩くていいい感じの時が流れていました。。。
大盛でも同じ値段なので、熱々のラーメンをガッツリ頂いて、いよいよ、目当ての郷土資料館まで,腹ごなしの意味も込めて歩いて行きました。

成田街道沿いの、陸自の精鋭,中央即応集団(CRF)第一空挺団が駐屯する習志野駐屯地の近くに在る、船橋市立郷土資料館。
高校の時、帰りのバスでここの前を通っていたので、存在は知ってましたが、市外者ですし、行く機会が無く、今回初めて来ました。
SLの在る公園の一画に、如何にも「公共機関の建造物」といった具合の、古びた鉄筋コンクリートの小ぢんまりとした資料館は、中も、昔からある病院か学校のような感じ。
若干、ノスタルジックな雰囲気を感じながら、入館料は要らないので、目のあった事務所の方に軽く会釈をして中へ入りました。

さて、この企画展の主役である成瀬家とは...
三河以来の譜代家臣で、特に、尾張徳川家の御附家老で、現在は国宝の犬山城主(別名:白帝城)を務めた成瀬隼人正家が有名ですが、この他にも、いくつかの家が立ってます。
その内の一家が、今回、船橋市に貴重な史料を提供された、成瀬掃部家(の胤)です。
成瀬掃部家は、内蔵助吉正(吉右衛門正一の子/犬山城主隼人正正成の弟:1576~1644)を祖とし、加賀前田家に仕え(8,000石)、人持組という、執政にも登用される上級家臣にありました。

↑これは、兄で犬山城主の隼人正正成公。
この展示では、家祖の内蔵助吉正が大坂の陣で実際に着したという「南蛮胴具足」がありました。
また、他にも、鎧櫃や戦道具の数々に、普段用いられていた道具、古文書等々ありましたが、中には、あまり保存状態が良好ではなく、縅鎧は、今にも崩れそうで(^^ゞ
何とかこの時は観られましたが、中には、修復を要するものもあって展示を断念せざるを得ないなど、世辞にも綺麗とは言えない部分もありました。
しかし、それが反って「時の証言者」としての真実味と迫力さを感じられ、小さな展示スペースでしたが、大いに満たされる内容でした。

ちなみに、船橋の西部,今の西船橋や中山辺りは、かつて成瀬家の知行地があり、一族の眠るお寺(宝成寺)も在るなど、実は浅からぬ縁があった・・・ようです。

なお、この時、この郷土資料館では今に至る船橋の「軌跡」が写真と地図で紹介されていて、合わせて観て来ましたが、もう、いまでは想像すらつかない情景ばかりが映し出されている写真や地図ばかりで驚くことが一杯。
最も、近隣民ならではの驚きばかりなんですが(^^ゞ

古びて寂しい資料館でしたが、それなりに、充実と満足が出来ました。

帰り際、事務所前には他館のチラシがラックに収まっていましたが、1つ、気になるものを発見。

これは現場の入口です。

舎弟の碧雲斎から、「ありますよ。」とは聞いていて、興味があったんですが・・・パンフに割引券が付いていたので、後日、行ってきました。
そのレポは、いつか・・・(^^ゞ

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