私は地域の老人のための地域デビュー講座グループに参加していますが、本日は元七塚原高原の家 西村清己先生による「身近にある万葉植物を見つけよう」を受講しました。
私のような馬鹿な年寄は、愚blogなどにアウトプットすることを前提にしないと、中々学習(インプット)できません。こうして色んなお勉強を学ぶ楽しみも、blogに書こうと思えばこそ、というものです。ハリーと楽しむアジリティー(犬の障害物競争)も、競技会においてアウトプットする喜びがあるから楽しいというわけです。
西村先生の実践的な植物講座を受講するのは、とても楽しみで、昨年の秋、本年の春に次いで今回が3回目の受講です。最近まで西村先生は体調を壊していらした旨、聞こえていましたが、こうしてお元気でフィールドに出ることが出来てなによりです。
【高見が丘地域センター】
まずは、高見が丘地域センターの教室で万葉集のついての予備知識を学びました。
万葉集には、古いもので1,700年前の歌、中心になるものは1,300年前の歌で、日本人の心の故郷と言ってもよい4,536首の歌が綴られています。万葉集の編者は、多分大伴家持で、その父親の大伴旅人の歌もおさめられています。
万葉集には植物が詠われている歌が1,500首あって、植物の種類は160種ですが、そのうち東広島市高見丘の街には、80種類の植物が自生しています。
古(いにしえ)人は植物に親しみ、植物を様々に活用し、植物とともに生きていたことがわかります。万葉の植物達は、ほとんど現代にまで生き残っています。奈良地方ならば、160種の植物達が概ねあるのかな。
今日のフィールドワークでは、もう秋なので、草類は枯れて見つけられないと思うけど、樹木類ならば識別できるとのことでした。
【高見が丘地域センターのヘチマ】
高見が丘地域センターを起点にフィールドワークが始まり、街路樹などの路傍で目に付く植物を見ながら、高見丘胡麻公園まで行きました。
【地図】
【アキニレ】
付近の街路樹から種が飛散してきたもの。この樹の種子は、大変よく発芽するそうです。
【チガヤ】
万葉集には、この草を詠んだ歌があるが、貧しくて草の蕾を食べる趣旨のものです。また根も糖分があって食べられる。
【ケヤキ】
上質の木材が取れる。
【胡麻古墳】
胡麻公園というのは、団地内の近隣公園で、公園の一角に築山のような小さな丘があり、これは築山ではなく円墳をそのまま保存したものです。公園の中にあるのですから、本当に小さな山ですが、ここには驚くほど多様な植物が生えています。
高見丘地域センターを出て、メインストリートに沿って胡麻公園に向かいましたが、道すがらの植え込みに生えるチガヤなども観察して進みました。
観察のメインは胡麻公園での円墳に茂る植物でしたが、帰路には民家の生垣なども観察して帰りました。
【モチノキ】トリモチなどになる。
【アメリカハナミズキ】ミズキの仲間なので、5〜6月頃に枝を切ると、沢山水が出る。アメリカから桜のお礼に送られてきた。
【イロハモミジ】楓類のカエデは、蛙手から来た名前、綺麗に紅葉するので、色葉
【モミジバフー(アメリカフー)】
【エゴノキ】白い花が咲く
【キンモクセイ】
【クロガネモチ】
【アベマキ】
【アラカシ】鋸歯が葉の半分
【クヌギ】
【ヌルデ】昔は、オハグロの原料にしていたチュウエイ(虫こぶ)がある
【ネズミモチ】実が丸いのはトウネズミモチだが、この木は実が細長いのでネズミモチ
【コバノミツバツツジ】普通はヤマツツジと混ざって生えているが、この山には何故かコバノミツバツツジばかり
【アセビ】万葉集では、アシビ
【ナツハゼ】紅葉の美しい樹木。実を食べると甘酸っぱい。大変高級なジャムになるとのことでした。
【ガマズミ】実は美味しいが種が口に残る。
【ヤマウルシ】種子は、ハゼのようには艶がない。また、ハゼと違って蝋がとれない。
【ヤマコウバシ】楠の仲間なので、実は食べられない。しかし、3月頃に枯れて茶色になっても葉が落ちないので、受験生の樹とも言われる。
【ネジキ】樹皮だけでなく、中の木材まで捻じれているので、扱いにくい。
【ネズミサシ】ネズともいう。万葉集では、ムロノキ
【ススキ】万葉集ではオバナ
【カマツカ】この木は粘り気のある丈夫な材質なので、鎌の柄になった。また、牛のはなわにも使われる。牛をコントロールするという意味で「ウシコロシ」ともいう。
(アカマツ)このくらいのサイズの松の樹に、松茸ができる。
(ソヨゴ)本年は、この木に赤い実がついてないが、例年は沢山赤い実をつける。
(ワラビ)ワラビを詠んだ歌も万葉集にある。
(エゴノキ)エゴノキの実をすり潰して、河川に投入したら魚が浮く。魚毒
(ウラジロノキ)
(クロキ)
(クリ)
(コナラ)この山の主木といえるほど、沢山生えている。
(ヤマハギ)
(ハゼ)実はろうそくの原料になる。
(ヤマブドウ)枯れて固くなった実が少し見える。これと似たノブドウは食べれない。
(アオハダ)
(タカノツメ)新芽は食用になる。葉は3枚
(コシアブラ)タカノツメと同様に食用になる。葉は5枚 秋の紅葉が淡い黄色で美しい。
(シャシャンボ)実が熟すと美味しくなる。
【アキグミ】
(ヌスビトハギ)9月21日に大阪北TRCアジリティー競技会で、堺市堺浜海とのふれあい広場に行ったとき、北米から渡来した外来植物のアレチヌスビトハギがくっつき虫として衣服やテントに沢山くっ付いて取れなくなり、大変苦労しました。外来植物のアレチヌスビトハギは一つのさやに4つ(まれに5つ)実が生って、乾燥するとバラバラになってひとつづつ衣服などに付いて強烈ですが、日本の実が2つ(ヌスビトの足袋の足跡)で、外来種ほど強烈でない。
でも、先生にお聞きしたら、東広島市にもすでに外来種が来ているそうです。私のせいじゃあないけど。
【ネムノキ】
【ヒサカキ】榊より品質が劣るの「姫」又は「非」サカキ
【イヌツゲ】印材などにしたとき、ツゲより品質が劣るので「イヌ」ツゲ。
【ヘクソカズラ】ヘクソカズラは、万葉集では「クソカズラ」です。人に嫌われている雑草です。
【リョウブ】春の新芽は、リョブメシにして食べます。
【ヤマブキ】七重八重 花は咲けども のヤマブキが、帰路の民家の生垣の隙間に見えました。
【ワンコ】留守の民家のガラス戸の内側に、番犬が鎮座していました。これはおとなしそうだけども、植物には分類されません。
【ツバキ】ツバキ油が搾れそうな、立派な果実が実っていました。
【ベニカナメモチ】生垣によく使われている樹木です。
追記 …
この記事の執筆が2〜3日遅れて申し訳ありませんでした。それというのも台風の影響で山の柴栗が名残の果実を沢山落として、それを拾って帰って夜に皮を剥く作業が忙しくて、中々パソコンに向かえませんでした。
さらに、今週末には家庭の事情で遠出しないとならなくなり、しばらくはこのblogの記事更新が滞ることとなりますが、どうかご容赦ください。
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