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仙石庭園の万葉植物

2019-04-27 23:08:15 | 日記

仙石庭園の万葉植物

(平成31年4月現在)

 仙石庭園は、広島県内ではごく普通のどこにでもある花崗岩の大地上にあって、私たちや祖先が慣れ親しんできた植物群に囲まれた穏やかな里山の中に立地しています。

 ここには、弥生時代、飛鳥時代から中世にわたる数々の歴史逸話が伝承されています。仙石庭園は、郊外のロマンあふれる風土の中に、総杉造り、御神木(新見市哲西町上神代の日尾山八幡神社)をもって築造された神石殿が静かにたたずんでいます。

 仙石庭園は、石を主座に置いた日本庭園。石の種類、石の大き、石庭の規模、組石や岩石の配置の妙などにおいて、おそらく日本一の岩石庭園と言えます。

 庭園には石の他に組石などをより魅力的に見せるために、大小様々の植物を植えています。園内植物は、この地の気候風土に適応していて、かつ、岩石庭園に調和する植物たち。もちろん、ここは日本庭園なので、庭園に欠かせない枝ぶり等の見栄えの良い栽培種の植物が中心になっています。マツ、ヒバ類、ラカンマキ、モッコク、ウバメガシ、ツバキ、クス、ケヤキ、モミジ類、フウ、モクレン類、サクラ類、ウメ類、フジ、ニシキギ類、タケ類、欄の仲間、様々な低木類、苔の仲間、様々な草花の仲間、ミズバショウ・ショウブやスイレン等の水生植物など多種多様な植物を植栽して配置しています。

 仙神大滝の小山などには、ここに自生する野生の植物のアカマツ、ネズミサシ、ヤマボウシ、クロキ、サカキ、ヒサカキ、コナラ、ガマズミなどが、滝を構築する青石や赤石を彩るように植栽したイロハモミジやミツマタなどの栽培種植物と調和しながら茂っています。

 喬木の足元には各種の低木や草花などを植栽していますが、野生種の雑草としてチガヤ、ササ、ミョウガ、フキ、スギナ、ナズナ、スミレなどが勝手に生えていて、水辺の栽培植物の隙間に、スズメノテッポウ、オギ、セリ、キツネノボタン、タガラシ、ウキクサ、ナギ等の雑草も繁茂しています。

 栽培種植物、自生の木々、雑草の中には、万葉集にも詠われている日本古来の植物がおおむね50種類あります。 これらの植物たちは、この地の自然、風土、歴史に溶け込んで、園内の石たちと共に庭園と高屋の地を結びつける触媒の役割を果たしています。

 周囲の田畑には、イネ、野菜類、リンゴ、ブドウ、綿花が栽培されています。また、果樹園駐車場から庭園入口までの路傍や山際では、園内にない植物として、ヒガンバナ、ワラビ、サネカズラ、ウグイスカグラ、スイカズラ、アケビ、コシアブラ、タカノツメ、クヌギ、クリ、ハゼ、ヌルデ、ツリガネニンジンなど多種多様の野生種の植物が茂っていて、四季折々に、芽吹きや花、果実などを観察することができます。

【仙石庭園植物一覧】

【万葉植物】

【植物の画像】