ハリーと楽しむアジリティー

ミニチュア・プードル ハリーとアジリティーを楽んだ日々の想い出

日尾山上神代八幡神社 (仙石庭園の多目的棟のスギ材の故郷)

2015-07-22 19:19:50 | 日記

 仙石庭園入口近くにもうすぐ完成予定の多目的棟は、千葉県在住の建築デザイナー針谷菊夫が、杉巨木を観察してデザイン・設計しました。

【多目的棟】

【多目的棟内部】

【地図・航空写真】

 建物の主要材料となった巨大杉は、2011年に岡山県新見市哲西(てっせい)町日尾山(ひのおやま)上神代(かみこうじろ)八幡(はちまん)神社の御神木6本を伐採したものです。聞いたところによると、「倒れると付近民家に危険がある」との訴えがあり、各方面に伐倒を依頼するも、樹高34m・直径2.6mの巨木で、内部が空洞になっていることが懸念されたためになかなか作業の引き受け手がなかったそうです。

 そんな中、依頼を受けた苑主の関係者が搬入路を整え、真砂土、古畳を敷くなどの苦労をして、全部を伐倒し、持ち帰って2ヶ月かけて厚さ5cmの樹皮を剥いできれいに磨き、3年間自然乾燥させたそうです。さらに、東広島市豊栄町にある豊北木材工業のH棟梁が1年2ヵ月かけて、丁寧に手作業で刻み、このように美しくも、力強い建材になりました。

 我が家では毎年夏に夫婦とハリーで、ささやかな夏旅行をしています。今年は蒜山・大山を越えて鳥取県米子市に出かけました。東広島市からR375号と中国自動車道を使うと新見市を経由するので、この機会に仙石庭園多目的棟の木材の故郷を訪ねてみようと思い立ちました。

 日尾山上神代八幡神社は、中国自動車道の北側、森と田畑に囲まれた地にひっそりとたたずむ由緒のある八幡様で、千年の時を超えて人々の信仰を集めてきた重みを感じました。古びた石垣や狛犬が、時代を語っています。

 神社への進路は、地図の上では西側からでも可能のようですが、鳥居が邪魔になっているので普通は無理です。

 私はマイカーを東側に迂回させやっと神社の本殿の場所に進入できました。この東側道路がどうやら車両の進入路のようですが、こことて急カーブと急勾配で、とうてい大形クレーンや大型トラックが入れるとは思いません。どうやって巨木を搬出したのか、現地を見てさらに謎が深まりました。

【神社境内見取り図】

【千年の時を経て】

【A(直径2,600mm)は、2mメジャーが届かない】

(B直径2,000mmは、巨木でも、空洞がない良材のようだ)

【C直径420mmは、小径材】

【D直径1,300mmもマズマズの材】

 【E直径950mmはマズマズの材】

【F直径1,400mmは、偏心木か根張り木かな、切株が伐倒の時の苦労を物語っていた】

 境内は上段(本殿の場所)・中段・下段と3段に分かれていて、スギの切株は下段に最大のもの(直径2,600ミリ)が1株あり、この株だけは中に空洞がありました。下段の直下は、民家です。

【石垣のふくらみ 2,000根株】

 また、中段に大小5株ありました。特に下段の2,600と中段の2,000は、根株が石垣を膨らませて、崩壊する寸前でしたので、切らなければ大変切迫した危険があったようです。

【水車】

 この地神代は、深い森や清らかな川が流れるとても良い里です。ここには日本一の親・子・孫水車がありますが、親水車の前にハリーを立たせたら、その水車の大きさが際立ちます。


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1 コメント

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Unknown (あの大木が…!!)
2020-09-14 18:43:22
幼少期、この神社がとても身近にありました。
神社の大木に落雷があり、結局切り倒すしか無かったと聞き、地域のシンボルの様な御神木が無くなったことを大変寂しく思っておりましたが、まさか他の土地でこのような形で存在しているなんて!!とても感動しました。
素晴らしい記事ありがとうございます!
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