本日の高住神社の状況です。
◆晴れ
◆10℃~
穏やかな初夏の気候。
青葉が目にやさしく、さながら“新緑浴”といったところでしょうか。
この時期になると、どこからか犬がうなるようなグゥー・・・という声が聞こえてきます。
岩の陰から聞こえてきた、あれは何!?と驚かれる方も。
種明かしをすると、音の正体はカエル。
春の終わりから初夏にかけて、冬眠から目覚めたカエルが繁殖のために活動するときに発する声のようです。
岩の隙間や岸壁の穴に棲んでいるようで、音が反響して大きく聞こえるから犬がうなっているように聞こえるのです。
社務所の裏からも聞こえてきて、そこをつきとめたところ、今は使われていない排水パイプの中にいました。
肉眼では観察できないパイプの奥深く。
懐中電灯で照らし、身をかがめてカメラのモニター越しにピント合わせます。
内視鏡で患部を探すような気分。
撮れたものを確認すると、白い卵が包まれたゼリー状の卵塊が見えました。
写真では分かりませんが、その奥にはカエルが動いていました。
茶色っぽい体色。添田町誌を開いてこの辺りに棲むカエルを調べてみたところ、タゴガエルではないかなと。
山地の伏流水が流れる岩のくぼみなどに棲むとあり、他のカエルが黒い卵を産むのに対し、このカエルは白い卵を産むので特定ができました。
声だけではピンとこなかったのも、これでようやく判別がつきスッキリ。
もう声がする時期がすぎてしまったものの、4月中下旬から5月上旬にかけてが産卵時期のようで、少し湿り気のある日はところどころで鳴き声が聞こえてきます。
山からグッ、グウーときたら心霊現象ではなくカエルの鳴き声と思ってくださいな。