五行目の先に

日々の生活の余白に書きとめておきたいこと。

6000系電車

2011-11-01 18:20:21 | 鉄道

 調査実習で弘前の街中に出た際に、たまたま弘南鉄道の鉄道の日のイベントポスターを目にした。大鰐線では、通常運行から離れている6000系電車が走るらしい。車庫のある津軽大沢から大鰐に行き、中央弘前まで走って津軽大沢に戻るという運行のようだ。ホームページを見ると、時刻表も出ている。


 これはぜひ乗ってみたい、と思っていたら、この日は午後に修士論文の中間発表会がある。となると津軽大沢や大鰐にまで行って乗るのは難しそうだ。中央弘前からなら乗れるかもしれない。

 ただ、どうしても今日のうちに書き上げてしまわねばならない書類がある。津軽大沢まで乗って、それから大学に戻ってくるとなると、かなり遅くなってしまう。時間を計算してみると、うーん、やはり乗りに行くのは厳しいか。

 だが、写真を撮るくらいならできる。というわけで、弘高下の駅までカメラを提げて出かけていった。先に大鰐行きの7000系電車がやってきた。お客さんはポツポツ乗っている。



 お目当ての列車が到着するまで、ホームの上をいろいろと観察して回る。今でこそ無人駅だが、随所に趣があって、個人的にはとても好きな駅である。



 ほどなくして、ゆっくりと特別列車がやってきた。正面の帯は取り外されて、東急時代の顔になっている。弘高下の駅にも停車した。ひょっとしたら、お願いしたら乗せてもらえたのだろうか?車内は鉄道ファンで座席はほぼ埋まっていた。立っている乗客もいる。大鰐線でこんな光景はあんまり見たことがなかったので、とても新鮮。





 せっかくなので大鰐行きも見送ることにした。こちらは「急行」のプレートを誇らしげに掲げてやってきた。





 本来客扱いはないはずなのだが、一人ホームに下りてきたお客さんがいる。となるとやっぱり乗れたのだろうか。うーん、たった1駅でも、乗ってみたかったものだ。次はいつ走るかわからない(というより、これがラストランなのだろうな)。

 去っていく電車を見送る。電車好きでなければ、格別変わったところのない電車なのかもしれないが、よくよく見ると、ステンレスはぺこんぺこんで、まだ技術が確立する前の、過渡期を象徴するようなたたずまいがいいのだ。



 大学に戻る途中、木立のなかにひっそりと建つ赤れんがの建物を見る。敷地には立ち入ることができないが、外側からもよく目立つ。青森県内初の私有変電所の跡とのことである。遠目に見る限り、保存状態はよさそうだ。



 いい散歩ができたおかげで、夕方にかけての書類作成にも集中することができた。

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