12月に入り

クリスマスツリーが街の各所を飾り
どこか空しい・・・

いや楽しい時期が訪れます。



これから年末にかけて、
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770~1827)作曲・
交響曲第9番と並んで多く演奏されますのが、
ジョージ・フレデリック・ヘンデル(1685~1759)作曲・
オラトリオ「メサイア」。
この「メサイア」の中で歌われる「ハレルヤ・コーラス」は、
ヘンデル先生が作曲なさった音楽の中でも特に有名です。
ロンドン・ブルック通りの小さな家。
ヘンデル先生に雇われた家事手伝いの方は、
雇い主が作曲部屋に籠りっきりで、
せっかく用意した食事にも手を付けない事に困り果てた末、
「先生、大丈夫ですかぁ?」と声をかけて部屋の扉を開けます。
するとそこには、
溢れる涙を拭いもせず呆然と立ち尽くす人影が・・・。
人影は、その身を心配して部屋に入って来てくれた
家事手伝いの方に向かって叫びます。
「間違いない、目の前に見えた!
大いなる御国が、大いなる神ご自身の姿が!」
それはヘンデル先生が、
「ハレルヤ・コーラス」の楽譜を書き上げた、
まさにその時であったといいます。
(P.カヴァノー著「大作曲家の信仰と音楽」教文館より取意)
またヘンデル先生が、
どれほど〈音楽の精神性〉を重んじたかを物語る伝説として、
オペラ「セルセ(クセルクセス)」の中で歌われるアリア、
かの「オンブラ・マイ・フ」を書き上げた時、
感涙にむせびながら近くの森に入り、少し開けた草原に跪き、
書き上げたばかりの楽譜を月の光に当てながら
「ありがとうございます、ありがとうございます・・・」
と、嗚咽のままに繰り返す姿が目撃されたと伝わります。
偉人にありがちな尾ヒレの付いた伝説かも知れませんが、
それはもしかしたら、楽曲を授かったことへの感謝を捧げ、
まだインクも乾かない楽譜に、
大自然の力を注ぎ込む儀式だったのではないでしょうか。
「オンブラ・マイ・フ」という楽曲の光から生まれた伝説を、
私は信じており、その光景を脳裡に描いては、
『道』の尊さ・深さに打たれるものであります。



ヘンデル先生は、
楽曲が売れないことによる多額の負債・50代での脳卒中・
そこからの再出発・病気を糧として開いた新しい音楽世界等々、
大変な紆余曲折を経ておられます。
ヘンデル先生に限らず、
偉大なる作曲師匠の方々が紡がれた音の一つ一つには、
苛酷な運命や宿命との闘いで流された血と涙が滲んでいる事を、
ひとときたりとも忘れるものではありません。

I respect all great composers.





クリスマスツリーが街の各所を飾り
どこか空しい・・・

いや楽しい時期が訪れます。



これから年末にかけて、
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770~1827)作曲・
交響曲第9番と並んで多く演奏されますのが、
ジョージ・フレデリック・ヘンデル(1685~1759)作曲・
オラトリオ「メサイア」。
この「メサイア」の中で歌われる「ハレルヤ・コーラス」は、
ヘンデル先生が作曲なさった音楽の中でも特に有名です。
ロンドン・ブルック通りの小さな家。
ヘンデル先生に雇われた家事手伝いの方は、
雇い主が作曲部屋に籠りっきりで、
せっかく用意した食事にも手を付けない事に困り果てた末、
「先生、大丈夫ですかぁ?」と声をかけて部屋の扉を開けます。
するとそこには、
溢れる涙を拭いもせず呆然と立ち尽くす人影が・・・。
人影は、その身を心配して部屋に入って来てくれた
家事手伝いの方に向かって叫びます。
「間違いない、目の前に見えた!
大いなる御国が、大いなる神ご自身の姿が!」
それはヘンデル先生が、
「ハレルヤ・コーラス」の楽譜を書き上げた、
まさにその時であったといいます。
(P.カヴァノー著「大作曲家の信仰と音楽」教文館より取意)
またヘンデル先生が、
どれほど〈音楽の精神性〉を重んじたかを物語る伝説として、
オペラ「セルセ(クセルクセス)」の中で歌われるアリア、
かの「オンブラ・マイ・フ」を書き上げた時、
感涙にむせびながら近くの森に入り、少し開けた草原に跪き、
書き上げたばかりの楽譜を月の光に当てながら
「ありがとうございます、ありがとうございます・・・」
と、嗚咽のままに繰り返す姿が目撃されたと伝わります。
偉人にありがちな尾ヒレの付いた伝説かも知れませんが、
それはもしかしたら、楽曲を授かったことへの感謝を捧げ、
まだインクも乾かない楽譜に、
大自然の力を注ぎ込む儀式だったのではないでしょうか。
「オンブラ・マイ・フ」という楽曲の光から生まれた伝説を、
私は信じており、その光景を脳裡に描いては、
『道』の尊さ・深さに打たれるものであります。



ヘンデル先生は、
楽曲が売れないことによる多額の負債・50代での脳卒中・
そこからの再出発・病気を糧として開いた新しい音楽世界等々、
大変な紆余曲折を経ておられます。
ヘンデル先生に限らず、
偉大なる作曲師匠の方々が紡がれた音の一つ一つには、
苛酷な運命や宿命との闘いで流された血と涙が滲んでいる事を、
ひとときたりとも忘れるものではありません。

I respect all great composers.



