長らく更新されていないこのブログですが、新型コロナの影響で昨年末の「スターウォーズ9」を最後に劇場に足を運ばなくなってるせいでもあります……映画好きとして、今回の非常事態宣言の中でイロイロと考えたことや想いはあるんですが、一つだけ言わせて貰えば普段から引きこもりがちな生活態度だったオレでも、”いつでも好きに出かけようと思えば出かけられる自由” というのは精神的に(存外に)大きかったんだなと思い知らされる自粛の日々でした(-_-;)
で、そんな鬱屈とした日々の癒やしとなってくれたのは映像配信サービスでして、個人的に途中で脱落していた「MCUシリーズ」に改めて手を出してみるいい機会となってくれました
「スパイダーマン」や「Xメン」等を出版してきた80年以上にも及ぶ長い歴史を持つ ”マーベル・コミック” を原作とした映画作品はイロイロありましたが、2008年公開の「アイアンマン」を基点として、世界観と登場人物を完全に共有した壮大なシリーズ展開を続けているのが「マーベル・シネマティック・ユニバース(Marvel Cinematic Universe = MCU)」です
日本人に身近な例として挙げると、水島新司先生の「ドカベン」やら「野球狂の詩」やらの高校野球マンガのキャラクター達が「大甲子園」という作品で一同に会したり、松本零士先生の「999」にハーロックが登場したり、藤子F先生の「ドラえもん」と「パーマン」が実は世界観を共有していたりとかそういう趣向に読者がグッと来るというのはどこの国だろうと共通というワケですなw
MCUとしてのシリーズ展開が開始されてから10余年、長らく不動の一位と二位の座を独占していた「アバター」と「タイタニック」を越えて世界歴代興収一位の座を始め、トップ10に3作品(11位と12位にも)が位置しているというバケモノ級の大ヒットシリーズとなっているようですが、オレも一応、(日本における公開順として)第一作目の「ハルク」から見始めてはいました…
■インクレディブル・ハルク(2008)
このブログの下書きフォルダに、2008年8月18日にほぼ白紙の状態での本作のデータが残ってるんですが、どうしてエントリを書かなかったのか全く憶えてないな…
「ハルク」については事前からの思い入れがあって……というのもアメコミ原作ではなくテレビドラマ版を小学生の頃に視聴していた記憶が微かにありまして、毎回クライマックスで怒りを爆発させた主人公が緑色のマッチョに変身して大暴れするカタルシスがあったんですが、ラストではもの悲しいBGMと共に孤独に去って行く余韻とのギャップが強く心に刻み込まれていた気がします
劇場で見て映像的にも内容的にも大幅に進化していて結構面白かった気がするんですが、本作で主演したエドワード・ノートンが何故かシリーズへの出演を降板してしまった件が未だにモヤモヤしてて、後にオレがMCUから脱落してしまった遠因にもなってた気がするなあσ(^◇^;)
■アイアンマン(2008)
いつ頃だったろう、2011年の震災の影響が落ち着いた頃にレンタルDVDにて本作を視聴したかと思います
アメコミの代表作と言えば「スーパーマン」や「バットマン」というイメージで、オレとしては特にDCやらマーベルやらのアメコミに知識や思い入れがあるわけでもなく、壮大なMCUシリーズの幕開けと言われても全くピンと来てなくて、一番の関心事はロバート・ダウニー・Jrが主演という部分だった記憶があります
軍産複合体のトップがゲリラ兵に拉致された事件を経て、”反戦” の象徴として超科学を駆使するヒーローとして生まれ変わる展開は荒唐無稽でしたが、いかにもな ”USA万歳” 的なハリウッド志向への皮肉を込めつつなのが痛快で楽しかったです
■アイアンマン2(2010)
前作に引き続き、レンタルDVDにて視聴
連続して見たのでローズ中佐の役者がいきなり別人になってるのに困惑しましたがσ(^◇^;)、ハルク役のノートンにせよ、MCUが今ほどの巨大な影響力を持つシリーズになるとは思われてなかった(舐められてた?)のか、もしくは逆に大人気だったからこそ金銭的なトラブルになってしまったのか…
”ヒーロー” がこの世に実在したとしてその存在による社会的な影響というか、生まれ落ちてしまう ”光と影” の描写は「ダークナイト(2008)」がとにかく秀逸で、本作のシナリオにも大きな影響を与えたんじゃないかと感じた記憶があります(そういやトニーもブルースも超能力や超パワーではなく知力と財力で何とかしなきゃならない境遇も共通してるか)
北野武が昔、”続編を作るには一作目の3倍面白さを詰め込まないと観客は満足してくれない” と「座頭市」の続編を作りにくい背景事情を語っていたんですが、まさにこの言葉通りに、”軍用量産型” の登場、まるで ”変身” するかの様な装着プロセス(今後どんどん複雑化していくw)、時を超えた ”SHIELD” との因縁等々、見終わった後の満腹感が凄かったですねえ
■マイティ・ソー(2011)
記憶が曖昧ですが、おそらく2013年頃にスカパーからhuluへと移行したタイミングにて視聴したと思います
MCUを見てて何が新鮮だったかって、今作みたいな ”神話系” のヒーローまでが普通に現代の地球に同居している展開でした……”神々” の存在は設定的にはSF寄りで ”(高度な文明を持った)異星人” 扱いされてるとはいえ、北欧の歴史で巨人族と戦ってるし異次元とか普通に出てきちゃってるし、「ハルク」や「アイアンマン」と比べたら随分とファンタジーな展開だなと面食らった憶えがあります
正直、見る前は全く興味の持てる世界観ではなかったんですが、(何故か)浅野忠信が出てるって事で見たんじゃなかったかなあw……ソーの傲岸不遜キャラが絆されていく王道の展開にナタリー・ポートマンの可愛さ、そして壮大なファンタジー要素をその存在感だけで説得力を持たせてしまうアンソニー・ホプキンスが見応えありました
今から思うと、後にMCUが ”宇宙の危機” を救うレベルの展開が待ち受けてる事を前提に、世界中の観客に向けて世界観を拡張する ”覚悟” をさせる為の重大な分岐点だったというのがわかりますな
■キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー(2011)
引き続きhuluにて視聴
”キャプテンアメリカ” の存在は何となく知っていて、元々のアメコミが出版されたのは第二次世界大戦中で、その星条旗をあしらったド派手なコスチュームのビジュアル通りに、”(良くも悪くも)アメリカの正義そのもの” を体現しているヒーローだという認識でした
…まあ、ぶっちゃけると見た目にも思想的にも ”古くさい”っていう先入観がどうしてもあったんですが、それは製作側も重々承知の上でシナリオは構成されていて、アイアンマンと共にMCUの中核を担うもう一人の高潔高邁な職業軍人ヒーローとして、そしていわゆるショッカー的な ”悪の組織” の登場編として、物凄く丁寧にわかりやすく紹介してくれた印象の映画でした
いやしかし、主人公が ”超人化” する前の小柄なヒョロガリの青年時代を凄いCG合成だなと思ってましたが、あれから10年足らずでディープフェイク技術の発達によって、誰もがスマホ一つでいくらでも別人の顔や表情を付け加えたり、年齢を自在に変化させられたりと映像技術の進歩は凄い物ですな…
■アベンジャーズ(2012)
「アベンジャーズ」一作目にしてフェイズ1が今作にて終了、これまでの作品では一部のセリフと、SHIELDという組織を媒介としてのみ世界観の共有が図られていたカンジでしたが、いよいよ満を持しての「大甲子園」編ですw
”もう何を見ても驚かない”
”驚く方に10ドル賭ける”
凄まじい物量とクオリティのCGで観客を圧倒するのはMCUの(ていうか90年代以降のハリウッド映画の)定番でオレもすっかり麻痺してる気でいましたが、それでも空中空母のシーンには驚かされましたねえw……ここは劇場で見ておきたかったなと流石に思わされました( ゚∀゚)o彡゚
4作品のヒーロー達が集合するだけあって物語のスケールも大きく、死んだハズのロキによって ”地球存続の危機” がもたらされるワケですが、なんだろう…(事前から設定もちゃんと仕込まれてるので)無理やりなクロスオーバー作品な「スーパーロボット大戦」ほどではないにしても、それぞれに見せ場を用意する必要もありますし、やはり展開が大雑把に感じられてしまったのは仕方ないか…
いやもう、畳みかけるように見せ場が連続して2時間半近く、ハラハラドキドキしっぱなしなのは間違いなく凄いんですが、出来るだけ単純な ”勧善懲悪” の構造にはしたくないという製作側の志の高さが逆に作用してしまってると言いますか、アクセルを全開にしつつもブレーキの方も全力で踏み続けるかの様な展開にフラストレーションが溜まってしまうのも事実でした(^_^;)
登場して早々のホークアイが洗脳されて敵側に、ヒーロー達の早々の仲違い、決戦兵器である空中空母の早々の無能化等々…
終盤でそれらの不満が一気に解消される構造なのはわかるんですが、元々のアメコミを知悉しているファンに向けて捻りの入った ”応用編”ってカンジで、特に思い入れのないオレみたいな人間にとっては戸惑いの感覚の方が先に立ってしまって置いてけぼり感や疎外感が大きくなるばかりで……戦いの後、ニューヨークの甚大な被害を問題視する声がありましたが、オレの中でもそっちの方が気になってしまって素直に勝利を喜べない気持ちの方が大きかったです(後のシリーズでその辺りの要素もちゃんと引っ張ってるのを見てようやく腑に落ちた部分もありますが)
■アイアンマン3(2013)
「アイアンマン」単体作第三弾にしてフェイズ2開始作……果たして彼は ”スーツ” が無ければただの人なのか
変身ヒーロー物なんかでお馴染みのテーマでしたが、PTSDや脅迫神経症を負ってしまった心を癒やすには、”生身で勝負して” 自分に自信を取り戻す事が有効だったワケですな
3部作の中で一番毛色の違うエピソードでしたが、生身のロバート・ダウニー・Jrの「ダイハード」ばりの勇姿もヒューマンなドラマもたっぷり見られて一番好きだったかもしれません……ラストバトルのバリエーション総登場には笑わせてもらいましたがw、片手片足のパーツのみを装着したアクションは斬新だったなあ
■マイティ・ソー ダーク・ワールド(2013)
「ソー」単体作第二弾……今作で一番面白くなりそうだった要素、”科学” が ”魔法” と区別がつかなくなるまで進歩している時代(世界)に、地球の物理学者が直接赴くことによるワクワク感みたいな部分がほとんどなかったのがとにかく残念(-_-;)
…ていうか展開があまりにも雑で、個人的にはフェイズ1~3を全体的に見ても今作のつまらなさは際だってたと思います
ナタリー・ポートマンの役は「アベンジャーズ」に出演してなかったですし、もう再登場も無いのかなと残念に思ってたんですが、こんな適当な再登場ならむしろ見たくなかったかも……それにしてもこのシリーズはロキという存在に依存しすぎというか、(製作にも観客にも)好かれすぎなのではw
■キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー(2014)
「キャプテン・アメリカ」単体作第二弾……アメリカという国家の表と裏を体現してるかの様に、MCUシリーズ開始からずっと見え隠れしていた影の組織SHIELDでしたが、実は更に裏があって、その草創期から浸食していたヒドラの虚々実々、深謀遠慮っぷりがヤバかったです……”悪の組織” の有能さの描写としては(ウィンターソルジャーのカッコ良さも含めて)、オレが触れてきた全てのエンタメ作品の中でもトップクラスだったかと思います(゚д゚;)
このシリーズは、”純朴なキャップ少年を如何に周りの大人たちが汚せるか” に腐心し続けてる気がしてなりませんがw、ただでさえ裏切りと欲望に塗れて人間不信の寸前くらいにまで追い込まれてるところに、(前作を踏まえた)親友のバッキーと再会する展開は実にグッと来ました
あの空中空母3隻を惜しげも無く轟沈させる巨大なスケール感は勿論、カーチェイスや生身のアクションも凄くて、ヒューマンなドラマまでが素晴らしいと来たら正に ”文句のつけようのない出来” と言って差し支えないんですが…
どうしてオレが今作を機にMCUシリーズから脱落してしまったか改めて考えてみても、何度も繰り返しになってしまいますが、疎外感や置いてきぼり感がどうしても拭えなかったんですよ
また例に挙げてしまって恐縮ですがσ(^◇^;)、言うならば「ドカベン」等の下地となる作品群を知らないまま「大甲子園」を読んでる状態と言いますか……如何に甲子園球場における試合描写が物凄い予算をかけて豪華で劇的だったとしても、端々に地方大会での要素が散りばめられてると(思わせられるだけで)やっぱりどうしても入り込めない気がしてしまうんです
あとこれは贅沢な悩みみたいなものですが、どんなに美味しい料理でも無理やり詰め込まれてる感が先走ってしまえばそれは苦痛でしか……って、まあそこまでネガティブに捉えなくとも、なんか十分に ”満足” してしまったとも言えるのかもしれませんw
■ドクター・ストレンジ(2016)
…というわけでオレは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)」「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン(2015)」「アントマン(2015)」の3本をすっ飛ばした状態で、フェイズ3の今作を劇場で見るに至りました
その辺りの経緯と感想はこちら
ぶっちゃけ、今作で描写された様々な超常現象の意味についてはほとんど理解出来てないんですが(^0^;)、「ソー」よりも更に踏み込んだ ”科学=魔法” の描写、そして多元宇宙の思想や概念を(もはや宗教的に)ビジュアル化した革新的な映像美はホントに凄かったので、機会があればもう一度劇場で ”体験” したいなあ
※さて、ここからが2020年に自宅で配信を視聴したシリーズの感想となります
■ブラックパンサー(2018)
MCUシリーズを更に3本ほどすっ飛ばすことになりましたが、2月某日ディズニーDXにて視聴しました
ディズニーDXに加入したのは「マンダロリアン」を見る為で、2020年末?の第二期の配信開始まではアカウントを凍結させておく予定だったんですが、とりあえず2月一杯までは視聴期間が残ってたので、ずっと気になってた「クリード」のライアン・クーグラー監督が手がけた今作を見てみることにしました
アメリカ本国にて、”アフリカ文化を尊重した黒人映画” が遂に巨大資本の元で製作された~と高評価につながっていたのだそうですが、確かに独特の民族描写とかアフリカ大陸で秘匿されていた超文明とか非常に新鮮で楽しめましたね……「クリード」のマイケル・B・ジョーダンが単純に悪役とは言えない、”純” な復讐者みたいなポジションだったのも面白かったです(ラストの夕焼けが美しかった)
MCUとしてのリンク要素はほとんどなく、考えてみると「ドクターストレンジ」もそんなカンジだったので、「ウィンターソルジャー」から5年くらいMCUから完全に離れてた気分だったんですが、ラストのチラ見せで不意にバッキーが登場するのを見てなんていうか ”懐かしい” 気分にさせられました……マーベルやらアメコミやらに特に ”思い入れ” は無いと言い続けて来ましたが、MCUを見始めてからだけでも既に10年以上が経過してるワケですから当然の心情と言えるのかもしれません
あとやっぱり単純に、”いい映画” だったのは間違いなく、これはちゃんとMCUシリーズと向き合おうと決意が固まりました
■ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)
まだ非常事態宣言こそ出されてはいませんでしたが、世の中は完全に自粛ムードとなり、まともに外出する気にもなれない3月某日ディズニーDXにて視聴しました
事前の期待が一番低く…というか全く予備知識が無い状態で単に公開順通りに消化しようという動機で見始めた今作でしたが、舞台は遙か銀河系の彼方で、ある意味「ソー」のファンタジー世界よりももっと遠くの世界観だったのが功を奏したのか、MCUで一番素直に楽しめたのが今作だったかもしれません
キャラクターの勝利と言いますか、古き良きスペースオペラを好ましく感じられたのと同時に、”ほとんどギャグ畑のキャラだけどこいつらいずれあの(ハードな)「アベンジャーズ」に合流するんだよな?マジで?”…と疑問に感じ続けながら見てるのがメタ的にも面白かったですw
ラスボスであるサノスがいよいよ登場してますが、この時はまだそのヤバさに全然ピンと来てなかったっけなあ…(遠い目)
■アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン(2015)
(オレにとっては)およそ8年ぶりの「アベンジャーズ」第二弾で、3月某日ディズニーDXにて視聴しました
相変わらず、アクセルとブレーキを同時に全力で踏み続ける(仲間内で足を引っ張り合う)かの様な展開はフラストレーションが溜まりがちでしたが、「アイアンマン3」でトニーが病んでたのを彷彿とさせる、”精神攻撃” を得意とする魔女が敵となる展開は見応えありました(ホークアイがロキにやられたのを教訓にしてたり、トニーが破壊するビルを事前に購入してたりする辺り流石w)
今回登場した ”ハルクバスター” がアイアンマンが更に大型のスーツを纏ってる形態なのを見て、”ガイバー・ギガンティック” を真っ先に連想したマンガ好きはオレだけではないと思うんですが、つい気になって調べてしまいました……ネット情報によればアメコミ版で初登場したのが1994年、日本のマンガ「強殖装甲ガイバー」で二重殖装(巨人殖装)が登場したのが92年頃なので、どうやら「ガイバー」のアイディアの方が元ネタっぽい…?
「ガイバー」の作者はアメコミ好きで影響を受けたと公言してたと思いますし、「ガイバー」もハリウッドで二度も映画化されてたりするので日米のクリエイターが互いに影響を与え合ってたと思うと何だか嬉しくなっちゃいますな(高屋良樹先生ご自身がどう思ってらっしゃるのかはわかりませんが…)
人工知能の ”暴走” の副産物として謎のヒーローが誕生してしまった流れは未だによく理解できてませんが、ソーのハンマーを持ち上げてみせただけで有無を言わせぬ ”説得力” がおそらく世界中の観客を納得させてしまった展開には変な笑いが出てしまいましたw
■アントマン(2015)
新たなコメディ枠wの今作にてフェイズ2が終了で、4月某日ディズニーDXにて視聴しました
極小サイズの戦いはMCUというよりもいかにもな ”ディズニー” らしいワンダーな驚きに満ちた映画で楽しかったですヽ( ̄▽ ̄)ノ
ヘビーな「アベンジャーズ」を見た後はドッと疲れてしまって、しばらく続きを見る気にはなれなかったんですが、おマヌケ三人組やヒロインのチャーミングさ(押井守がめっちゃ好きそうw)でだいぶ心が救われた気分でしたw
■シビル・ウォー キャプテン・アメリカ(2016)
「キャプテン・アメリカ」単体作第三弾にしてフェイズ3の開始で、4月某日ディズニーDXにて視聴しました
実質、「アベンジャーズ」の3作目なんじゃないかってくらいに全員集合なエピソードでしたが、アメコミ映画がそんなに受けない日本市場でほぼ唯一と言っていい大ヒットを飛ばしたのがかつてのサム・ライミ版の「スパイダーマン」でしたし、オレとしても今回から遂にスパイダーマンまでが加入して来たのには燃えましたねえ( ゚∀゚)o彡゚
しかも新顔としてはワカンダ国と絡んでブラックパンサーが既にここの段階でガッツリ登場していて、「ブラックパンサー」を見た後からこうして初見のタイミングに立ち戻った見方が果たして正しかったのかどうかはわかりませんが、オレとしては非常に面白い見方が出来たと思っております(バッキーが何故ワカンダにいたのかも判明して良かったw)
…まあでも考えてみたら、シリーズとして10年以上続いてるので基本的にはどの作品からでも新規客が入ってこれるようには作り込んでるワケですよね……そういう視点からだけでもやはり凄いシリーズですな
アントマンは…お前ギャグ畑のキャラだろwと余計な老婆心からついハラハラした状態で見てしまいましたが、結構な活躍を見せてくれてホッとしました……欲を言えば、せっかく相手がブラックウィドウなんだから、もっといやーんとかなる攻撃をすればいいのに!と下品な考えも頭の中にはあったことを付記しておきます(←最低だw)
”アベンジャーズを国連指揮下に”~的なやり取りは、アメリカが国家として ”世界の警察” や ”正義” を標榜してきたことへの矛盾やら限界やらとリンクさせてるんでしょうけど、正解のない問題提起は見ててモヤモヤするばかりなのであんまり好きではありません
■ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017)
「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」単体作第二弾で、4月某日ディズニーDXにて視聴しました
前作を見た時とは打って変わってw、かなり期待値の高い状態で見始めたんですが、まさかのスタローンやデビッド・ハッセルホフが出てきたりを始め新鮮な驚きに満ちた続編で面白かったですヽ(^O^)ノ ……何よりも前作のクライマックスでクイル達が何故インフィニティストーンを持っても大丈夫だったのかが、きちんと明かされたのに一番ビックリしました
ジョン・カーペンター監督の名作SF「スターマン」の壮大なパロディといいますかw、カート・ラッセルが父親役で、宇宙スケールで播種するネタはSFでお馴染みだったりしますが、実にド外道な本性が判明するシーンはゾクゾクが止まらなかったですね……ヨンドゥの真意が報われるクライマックスは涙がこぼれました(T△T)
あと細かい部分ですが、前作での経緯からガーディアンズのメンバーが皆グルートに対する敬意を忘れてない態度なのも良かったです(エンドロールでグレちゃってましたがw)
■スパイダーマン ホームカミング(2017)
MCU版「スパイダーマン」第一弾で、5月某日amazon primeにてレンタル視聴しました
初登場は「シビルウォー」にて済ませている為、従来のような ”誕生編” みたいな展開が無い変則的な一作目ですが、トニーが背後で技術的なバックアップをしているという事実だけでイロイロと自動的に補完されてくれるのはMCUならではの強みですなw
「バットマン」と「バードマン」を経たマイケル・キートンが遂に悪役になり、彼が「アベンジャーズ」一作目の ”後始末” をしている側面や、トニーが父親代わりみたいに振る舞ってしまう展開、あとこれまでも一応MCUでもスカーレットウィッチなんかがいましたが、ごく普通のティーンエイジャー(高校生)が主人公というのも新鮮でしたね……最後の最後でMJが誰なのかが明かされるのも洒落てました
■マイティ・ソー バトルロイヤル(2017)
「ソー」単体作第三弾で、5月某日ディズニーDXにて視聴しました
…正直、前作がアレだったので全く期待せずに見たんですが、雑というか、無茶苦茶な勢いが突き抜けたかのような展開が逆に面白かったですw
これまでの二作で積み上げてきたキャラクター要素をあっさり捨てた上(ナタリーポートマンはセリフだけで破局、浅野忠信たち仲間もほとんど瞬殺扱い)、もはやロキ無しでは考えられないシリーズと化してしまってることがいいのやら悪いのやらもう判断がつきませんが(^_^;)、序盤でソーやロキを手玉に取るストレンジの再登場に喜んだことなど軽く吹き飛ばしてしまった、まさかのタイミングでのハルクの再登場には大笑いしてしまいましたw
ジェフ・ゴールドブラムが志村けんのバカ殿みたいなキャラなのにも笑わせて貰いましたが、とにかくMCUシリーズは(ゲストにどんな大物でも呼べる)金が唸るほどあるんだなというのを毎回思い知らされますw
■アベンジャーズ インフィニティ・ウォー(2018)
「アベンジャーズ」第三弾で、5月某日ディズニーDXにて視聴しました
まさに ”絶望” に始まって ”絶望” に終わるという…(>_<)
脱出したアスガルド民たち諸共、まさかのロキまでが(今度こそ)殺される所から始まり、これぞ ”最終決戦” と呼ぶに相応しい激闘に次ぐ激闘シーンの果てに何とラスボスが勝利してしまうバッドエンドには呆然としてしまいました…
(オレの)期待を背負った「ガーディアンズ」のメンバーの渾身のギャグ描写もちゃんとあったのに、いやあったからこそ、絶望の描写がより深く感じられてしまったのは製作側の相当な計算高さに唸らされるばかりでしたね……何よりヒーロー達が全力を出し切ってるというか、”総力戦” で挑んだけれども ”完敗” してしまったという ”説得力” がハンパなかったです
いやはや、2020年のオレにとってはすぐにでもこの続きを見る事が出来たワケですが(とても続けて見る気力はありませんでしたがw)、2018年にリアルタイムで劇場で見たファンの絶望感はそりゃ凄かったでしょうねえ(^0^;)
■アントマン&ワスプ(2018)
「アントマン」単体作第二弾で、6月某日ディズニーDXにて視聴しました
あれ?このタイミングで「アントマン」が来るの?…と拍子抜けした思いで再生ボタンを押したのは否定出来ませんが、そういえば「シビルウォー」の刑務所からの消息は不明だったので、その後の動向がわかったのは良かったですw……すっかりコメディ枠のゆるんだ空気を楽しんでたら、ラストのラストで「インフィニティ」の時系列と繋がって…(ノД`)
「ソー」や「ガーディアンズ」での ”銀河宇宙” の極大スケールから、「アントマン」での ”量子宇宙” の極小スケールまでの両極端の描写を見せつつ(更に「ストレンジ」では時空すら超越)、きちんと ”地続き感” みたいなのを維持してるのってホントMCUの世界観の懐の深さがヤバいですな……元々の(歴史のある)アメコミ原作に沿っているのだとはいえ、最初の「アイアンマン」以前に(プロットレベルで?)よくもこれだけの世界観を設定したものだと今さらため息が出る程です
■キャプテン・マーベル(2019)
6月某日ディズニーDXにて視聴しました
あれ?SHIELDのコールソン…?とか思ってる間に、若き日のニックも登場してなるほど!これが ”始まり” のエピソードか!となり、往年の名作SF「ヒドゥン」を彷彿とさせる ”擬態型” の宇宙人を追う捜査官的な流れはまさにオレの大好物でしたのでテンションがめっちゃアガりましたねえw
MCUに全く気持ちが向いてなかった昨年の今作公開当時、(DCコミックの)「ワンダーウーマン」が好評だったみたいだからマーベルもそれに追随したんかなとかぼんやり思ってた気がしますが、いやはやとんでもない ”伏兵” が待ち受けていた気分です( ̄▽ ̄)=3
タイトルがふざけてるとまでは言えなくとも、”キャプテンアメリカ” よりも更に時代錯誤というか、シュールと言っていいネーミングだと思うんですがw、素晴らしい脚本とキャラクター、そして「インフィニティ」の ”絶望” に対する ”希望” の象徴として、こんな ”隠し球” ヒーローがいたんか!と気持ちよく ”裏切って” くれました
ちなみにオレがMCUシリーズの視聴を再開するにあたって、”予告編は見ない” でいきなり本編を見るようにしてるんですが、これがもう大大大正解でしたね……どんなに印象的なシーンでも予告編で既に見てしまっていると(本編を見てる際に無意識にでも)何割かはその感動が減じられてる気がしてましたが、改めてその思いを強くしたものです
…ただフェイズ4の公開開始が年内に迫ってる今(今後のシリーズはちゃんと劇場で追いかけたいと思います)、果たして予告編を見ずに公開までガマンすることが出来るのか…?w
■アベンジャーズ エンドゲーム(2019)
「アベンジャーズ」第四弾で、6月某日、ディズニーDXからディズニープラスに移行してから視聴した初作品でした
3時間の長丁場の作品も久しぶりでしたが、語るべき背景事情やらが多過ぎで全く時間が足りてなかったですな……当初の予定(2008年以前の企画時?)では「インフィニティ」と「エンド」の内容が一本の作品として想定されていたとの事ですが、10年以上、21本もの作品(しかもそのほとんどが2時間越えの超大作)で描写されてきた出来事の ”集大成” な作品ですから時間なんていくらあって足りないに決まってますσ(^◇^;)
人間ドラマをまともに描写するのはアベンジャーズの中心だったトニーとスティーブの二人に絞り(次点としてソー、クリント、ブルース、ナターシャ、ロケット、ネビュラ辺りか)、あとの連中はほとんど顔見せレベルだったことが今作に対する不満点として挙げられますが、とにかく尺の都合だってのはわかりますので致し方ないですな
「インフィニティ」によるあの絶望の状況をひっくり返すにはサノスが直前でヴィジョンに使って見せたようにタイムストーンを使ってどうにかするんだろうな…ってな事を誰もが思ったでしょうし、しかも今度はキャプテンマーベルがいれば何とかなりそうかなとオレもそう思ってましたが、まさかその可能性が完膚なきまでに叩き潰される事から始まるとは、完全に製作側の掌の上で踊らされました(゚д゚;)
そして為す術の無いまま5年の時が経過し、状況を変える一手となったのが ”希望” のコメディ枠w、アントマンのスコットだったってのが嬉しかったですねえw
その後のタイムトラベル展開には正直、釈然としない部分もあったんですが、いみじくも劇中で語られていたように、”タイムトラベル映画のルールは忘れろ” というのを呑み込むしかないんだろうなと心に言い聞かせながら見てましたw
結果から判断すると抑えておくポイントは三点、
・過去改変は不可能(パラレルワールドを生み出してしまうだけ)
・ストーンを ”借りた” 時点から同じ時点に返せば過去改変にはならない
・ストーンで ”戻せる” のはストーンで ”消された” 人間だけ(死ぬ運命は覆せない)
…ってのを理解しとけば一応、展開に齟齬は無かったカンジでしょうか
サノスのまさかの ”未来への殴り込み”、(ほぼ)全員復活の今度こそ本当の ”最終決戦”、トニーの夫婦共闘からの顛末、ストレンジが最後まで見通してお膳立てをしてた風なのもグッと来ました(T∀T)
こちらのツイートは昨年のアメリカ本国での初上映の際にジョー・ルッソ監督がこっそり撮影していたという ”全員集結” シーンにおける観客の様子だそうで、アメリカ人たちにとっては何十年?にも渡るファンの悲願成就みたいなシーンでしょうし、こういうヒャッハーな反応が素直に出まくるアメリカの劇場はちょっと羨ましくなりますw
残るモヤモヤといいますかw、あれどうなったんだ要素は、
・パラレルと現実との関係性(老スティーブはパラレルから来た?なんとかGPSの機能?)
・2014年の時点からサノス一味が消えた影響
・ネビュラが過去ネビュラを撃ち殺したのとガモーラの運命
・ロキがストーンを持ち去った問題
・キャプテンマーベル強すぎ問題
・タイムマシン存続問題
…辺りは今後のシリーズへの布石になりそうですかね
・真田広之の酷い扱い
…何度思い返してもこれは酷いヾ(`Д´)ノ"
ラストの葬儀シーン、シリーズメンバーが一同に会してますが、実際に撮影時にこのメンバーが揃ってたとしたら(大ベテランから若手まで)プライベートでどんなやり取りをしてたのか非常に興味深いですw
■スパイダーマン ファー・フロム・ホーム(2019)
MCU版「スパイダーマン」第二弾でフェイズ3終了作、6月某日amazon primeにてレンタル視聴しました
トニーの ”遺産” によって地球上で ”最強の高校生” になってしまったピーターが、とんでもない陰謀に巻き込まれてしまう展開でしたが、ある意味 ”馬鹿馬鹿しい”、いい意味で ”子供だまし” な敵が相手でしたな
アメコミ原作の元ネタみたいなのはわかりませんが、”幻影” による攻撃に対処する為に ”スパイダーセンス” に覚醒するという展開も心憎い演出でしたし、ついでに一歩大人になるっていうのも良かったです
そして衝撃のラスト、ニックも迂闊な…と思わせておいてからのどんでん返しに見事にやられてしまいましたが、どうやら宇宙規模のSHIELD的な組織?が既に動き出しているみたいですな
現実と見紛うばかりの幻影による壮大な ”虚仮威し” を使って民衆をたぶらかすっていうのは、ハリウッド映画そのものへの(自虐的な)皮肉も込められてるようで、”アベンジャーズロス” な観客へ ”安易なニセモノには気をつけろよ” 的な警句という意味合いもあったのかなとかつい思ってしまいましたw
■
いやー、ようやく書き終わった…
配信サービスの便利な所で、気になった部分をちょこちょこ流し見しながらこのエントリを書いてましたが、23本分の感想を一気に書くなんて勿論初めてですしめっちゃ時間がかかってしまった…
旧来からのファンや熱心な方々にはとても及びませんが、オレなりに ”思い入れ” も出来てきたと思いますので今後は応援して行きたいと思います
まずはフェイズ4開始作、「ブラック・ウィドウ」の2020年11月6日公開を楽しみに!
2020年10月某日追記:「インクレディブル・ハルク」がアマプラに入ってたので12年ぶりに見てみたんですが、メチャメチャ面白かったです……”またやっちゃった” 展開の後の賢者タイムwでドラマ版のBGMがサラッと流れるところとか最高でした
何より、オレの中でマーベル作品にそれなりに思い入れが出来た後なので、スタークが登場するラストでの興奮っぷりがヤバい(当時このシーンを見た時の記憶は全くありませんがw)……そしてやっぱりノートン本人がどう思ってるのかはともかく、ハルク役を降りちゃったのはホント勿体なかったなあ
MCU感想その2
MCU感想その3
映画感想一覧