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映画とかマンガとかドラマとか

[配信ドラマ] 沈黙の艦隊

2024-02-14 | ドラマ

■7~8話感想追記あり

 

「沈黙の艦隊・シーズン1」をアマゾンプライムにて視聴しました

シーズン1を全て見てから(全8話の残り2話分は2/16より配信予定)感想を書こうかなと思ってたんですが、イロイロと思いがあふれてしまってw


「沈黙の艦隊」はかわぐちかいじによって1988~1996でモーニング誌にて連載されていたマンガが原作です

かつて社会現象とまで言われるくらいに大ヒットした作品でして、内容がリアルな現代社会を舞台にした政治劇、外交劇といった側面を持っていた為に、国会質疑で野党から同作に付随する質問が出たという嘘のような本当の逸話があったりする程です

今「沈黙の艦隊 国会質問」で検索してみたら、現公明党代表の山口那津男が一年生議員の時に当時の防衛庁長官に質問してたのか…

オレが強く印象に残っている当時の現象としては「たけしのTVタックル」にて、”やまとが東京湾に入港しましたが、海江田艦長の目的は何だと思いますか?” と、いきなり何の説明もなく報道的な街頭インタビューを実施して、「沈黙の艦隊」のことを知ってる人はノリ良く ”艦長は一体何を考えてるのか”、”海江田さんの真の目的が気になります” みたいに回答し、知らない人は ”政治のこととか詳しくないので…” とか曖昧に逃げる、みたいなやり取りに笑いました(…スタジオでたけしが、”楽屋に何冊か置いてあったけど今時のマンガは凄いよな” と読んだのか読んでないのかいまいちわからないコメントだったのを思い出しますw)

それと単行本が公称3200万部とされてますが、(Wikiにも載ってない情報として)これ実質的にはもっと多くの部数が出ているハズです

どういうことかというと、単行本は週刊連載で約3ヶ月に一冊のペースで刊行されていたんですが、余りにも大ヒットしていた為にあこぎな商売といいますかw、通常の単行本より一ヶ月くらい早く、雑誌サイズでまとめた総集編を別冊として発売していたんですね

普通にどこのコンビニでも平積みされるくらいに売られていて、内容を政治的や軍事的に補足する記事なんかもあって別に詐欺とかではないんですが、マンガ部分は連載時のままで、大ハマりしていた当時のオレは単行本の発売が待ち遠し過ぎて(そしてマニア心理によって)結局その総集編も単行本の方も両方買ってしまっていたというアホな話ですw

また連載の中盤の展開にて政治的な要素が一層深まり、作中で実施される国会解散からの ”総選挙” に合わせて、モーニング誌上にてどの立候補者に投票したいかと、読者投票を実施していたりしたんですが、オレ自身が ”現実” の政治や外交、そして軍事に興味を抱くきっかけとなった作品となりました(ちなみに読者投票の結果は、作中と同じで竹上新民自党の勝利だったかと)

 

「沈黙の艦隊」は ”日米が極秘裏に建造していた原子力潜水艦が反乱逃亡、独立国家を宣言し、全世界を巻き込んだ国際問題に切り込んでいく” という実に壮大なスケールのアクション大作な故、これまで一部がビデオアニメ化されていたのみだったんですが、昨今の配信サービスの拡充によるコンテンツ不足の折に、90年代の名作を映像化する流れみたいなのに乗っかってまさかのドラマ化となったわけです

で、昨年9月に劇場版というのが公開されてまして…


これは見ておかねばとオレも劇場に足を運んでたんですが、要所要所に見所みたいなのはしっかりとありつつも、さすがに一本の映画にまとめるのは無理がありすぎるカンジだったので、どうにも感想をアップする気にはなれなかったんですが、Amazonが出資してるだけあっていずれは配信で行うつもりではあっても、劇場での評判が良ければおそらく第二部も劇場で公開するつもりだったのではないかなあ…σ(^_^;)

 

■■■前置きが異様に長くなりましたが、ここから(ようやく)本編の感想となります

 

痛ましい事件があったばかりで、”原作モノ作品” について語るのに気が重かったりもするんですが、幸いにも今作は多大な原作へのリスペクトと愛があると感じられる映像化だったと個人的には思いました


30年も前の作品で、最新の軍事兵器や世相がテーマに直結しているので現代にそぐわない部分は当然の改変が必要なのは理解出来ますし、劇場公開版を見たときには正直、疑問符がついていたアレンジ要素についてもかなり印象が緩和されたカンジです

逆に、シーバット計画の目的が日本の核軍備という、連載当時の方が戦中派老人の妄言や陰謀論的な荒唐無稽さが強くて、むしろ2024年の現代の方がリアリティがある世界情勢になってしまってる ”現実” が感慨深かったりもしました(-_-;)


シーズン1はやまとの独立宣言からモルッカ海や沖縄沖での米軍との衝突、海江田艦長と日本政府の同盟会談、東京湾海戦、と続くのが主な流れですが、原作から改変された一番大きな要素としてはロシア(ソ連)艦との絡みの全面カットでしょうか

実際に戦争の真っ最中のロシアを登場させることにはリスクしかありませんし、時代背景的に、原作が連載中だった約8年の間にソ連の崩壊に象徴される ”現実” の大変動を反映させることは実質的に不可能で、そもそもからして原作の完全再現は無理な作品であると

また潜水艦を中心とした海戦描写については連載当時からその荒唐無稽さが批判されてたりもしてて、まあそこら辺のエンタメ要素ならではの ”虚実” のバランス感覚は(知識の深さ次第で)人それぞれなので、余り深くはツッコまないのが楽しむためのコツなんだと思います(^_^;

”独立国家やまと” の異常事態に対する、日本や米国という国家の陥るパニック的な積み重ねの描写が薄味になってしまっているのは純粋に尺の都合ということなんでしょうが、”東京湾だとぉ!” と大騒ぎになるシーンが大好きだったので見てみたかったなあ……国会シーンが一切なかったのはホント残念です


基本的にアメリカが主敵となる今作が、よりにもよってアメリカの企業資本で制作されている現状にちょっと複雑な感覚を抱いてしまいますがw、今作の企画が通ったのには「シン・ゴジラ」の影響が強かったのではないかと思えてなりません

「シン・ゴジラ」では ”有事” の際の日本政府や官僚のシミュレーション要素に特化していた意外性が大いにウケましたからねえ……この内容でおそらく20億円以上?の予算をゲットした、今作の企画書を是非とも読んでみたいものですが、”やまと=ゴジラ” を制御不能な対象として状況を次々に推移させ、周囲で対応に追われる側の行動の矛盾やご都合主義っぽさを否応なく ”勢い” で押し切った演出は大正解だったと思います

ギリギリ、たつなみ乗組員の心情描写を ”実写映像化” することによる生身の人間の存在感に付随する ”重み” を最低限必要な描写として差し込んでるという印象でしたが、そういえばたつなみといえば、速水副長の性別が女性になってることについてはある意味原作通りというか、原作を超えた ”正解” といいますか(既読者には伝わるかとw)

水測長が軽やかに演じられてるのも、実写だと(日本人にとって)余りに重すぎる題材と展開へのカウンター・ウェイトなんだろうなと思えば全く気になりませんでした


実写ならではの ”重み” でいえば問題はやまと艦内の方が大きくて、原作でも ”乗員76名に身分も祖国も捨てさせる決断をさせ、意志を統一する強固な動機が” 的なセリフがありましたが、行動がどうにも無茶すぎるんですよね……海江田の真意を聞かされていたから、というだけでは余りにも説得力が足りなくて、その辺りをオリジナルの登場人物で補完しているのは上手いアレンジだと思いました(まだどう転ぶか何とも言えませんが)


日本人視聴者としては自然と、日本人であるやまと側に肩入れしてしまいますが、ハリウッドで散々映画化、映像化が為されてきた ”核テロリストとの戦い” を、完全に核テロリスト側からの視点で見ていると考えると愕然とする状況の作品ですよね(゚д゚;)……ライアン大佐の立場が恐ろしすぎるなと改めて思わされましたw

 

映像面については防衛省、海上自衛隊が全面協力してる部分については素晴らしかったの一言ですヽ( ̄▽ ̄)ノ

艦内での軍事用語なんかにしてもこれまでのどんなミリタリー系作品でも聞いたことのないレベルで専門用語が飛び交ってる感がたまらなかったですが、やはり実際の潜水艦を撮影してるシーンは最高でしたね(たつなみの出航シーン何度も見返してしまうw)……米艦隊など、洋上の特撮シーンは「ゴジラ・マイナスワン」と比べてしまうとどうしても見劣りしてしまったんですが(白組も参加してるみたいですが…うーむ)、それでもこのスケール感だけでも十分に見応えありましたし、ハッタリの効きまくったというか、日本映画ではもちろん、ハリウッドなんかを含めてもこんなのが見てみたかったという新鮮な ”絵” がふんだんに見られたので総合的な満足度は高かったです


直接的な関係はなくとも、明白に「沈黙の艦隊」の影響下にあったと言える「亡国のイージス」や「空母いぶき」で哀しいアレンジが施され続けてきた実写映像化の負の歴史を、一気に全てとは言わんまでも、かなりの部分で救われた気分でもあります


公開されてるメイキング映像によると、艦橋のセットは実際に傾くように(さすが大予算!)作られていたみたいで、もしかしたらどこかで ”アップトリム90度” のシーンも実際にやってくれちゃうんでしょうか(^_^;

 

■7~8話感想追記:

第一シーズン終了までが配信されました

結構な改変されようでしたが、原作の全32巻を通した要素に配慮した改変が基本だと感じられたので、個人的には全然 ”アリ” でした

もちろん全く不満がないというわけではありませんでしたが、原作再現がどうしても難しい要素(規模的、予算的、技術的と要因は様々でしょうが)、原作の時点でリアリティ的に破綻していた要素を思えば、相当頑張って(誠実に)制作されていたんじゃないかと思います


「沈黙の艦隊」という作品のどの部分がウケていたのかを考えると、潜水艦を中心とした海戦描写が非常に珍しかったこと、アメリカら超大国に対しても物怖じしない日本政府の政治外交要素、そして海江田の真の目的は一体何なのかというミステリー要素が挙げられます

その海江田の目的というか、作品の根幹のテーマが ”世界平和” だったというのがオレにとって衝撃的で、これは今に至るもオレの中で「沈黙の艦隊」という作品を他のどのエンタメ作品とも違った立ち位置でオレの中に存在させている気がしてなりません

だって、”世界平和” を真正面から目指す作品なんてまずないんですよ……かつては当たり前だった ”正義の味方” や ”世界征服を企む悪の組織” みたいな存在がフィクション上でも存在が許されなくなり、この地球上で人種や民族や東西や南北に分かたれ、理想も信心も利権も思惑も絡みまくる複雑怪奇な現実世界で ”世界平和” なんて概念は実現不可能に決まってると、そんなの ”常識” じゃないですか

言葉だけなら何とでも言えるんですよ、対話でとか人類皆平等とか愛さえあればとか…

でもそんないわゆる ”お花畑” な理想論に逃げたりせず、様々な社会問題からも目を背けずに本気で世界平和を実現する為に、哲学的・思想的なアプローチも含めて思索を深めた上で、”一つの解決策の提示” にまで到達させた所がホントに凄かったと思います(現実に実現可能かと言えばそれはまた別問題ですが)


実写版では時代背景や海戦描写に止まらず、登場人物たちの関係性なんかもかなり変わってますが、「沈黙の艦隊」が到達した ”ゴール” には確実に向かっていると感じられるアレンジだと思いますので、是非ともシーズン2以降も楽しみにしたいです

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[日記] 花粉キタ2024

2024-02-11 | 日記

*オレ自身にとっての備忘録みたいなモノなのでスルーして下さい

 

■2月11日(日)

目のかゆみが確実に始まった感

ほぼ昨年と同じタイミングで、何日か前から軽く目に違和感を覚えたのも同じカンジです……これで当分、換気で窓を開けることも出来ず、洗濯物も部屋干しになる日々か…

■2月17日(土)

この一週間ほぼ無症状でしたが、今日は目のかゆみが結構来てる

■2月18日(日)

派手なくしゃみが散発的に、目のかゆみも時折

■2月22日(木)

雨模様が続いているのに目のかゆみ…

■3月8日(金)

今シーズン初の本格的な症状……くしゃみ連発、マスクの中で鼻水たらり、でも目の方にはあまり症状出てないのが救いか

■3月15日(金)

ニュースによれば今年は昨年よりも7割少ないとのこと……そして今年の杉はもう後は減る一方でドカンと増えるようなタイミングも無さそうだと

昨年の流れを読み返すと20日くらいを境にほぼ終わるカンジみたいで、今年はほとんど症状に悩まされずに来てて、薬を服用したのも一回のみだったなあ

 

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[映画] ゴジラ-1.0/C

2024-01-15 | 映画

「ゴジラ-1.0/C(マイナスワン/マイナスカラー)」を鹿児島ミッテ10にて観賞しました

昨年の11月3日から公開され、今もなお全国で上映中の作品の(内容は何も変わらない)別Ver.が並行して公開されるという、おそらく映画興業史上でも初の事態なんじゃないかと思うんですが(まあ最近は4Dとかもあってあれはあれで別物感が凄いとのことで)、興行収入のカウントは同一作品として扱われるのだそうです

「シン・ゴジラ」にも白黒版があって、劇場公開もされたというのは知ってるんですが、個人的には特に白黒で見たいという風には思えなかったのでスルーしてました……まあ、「シン~」は劇場で3回も見てしまっていたのですっかり満足してたというのが大きい気がしますがw


白黒映画といえば大体1960年代辺りに絶滅していった文化というイメージで、オレが映画好きを自認するようになったのはビデオレンタル全盛の90年代ですので、オレにとって白黒映画というのはほぼ全てがビデオやDVDという媒体を通して ”過去の名作でも見てみるか” というアプローチで触れた作品群でした

とは言ってもいわゆる ”名作” みたいなのには疎くて、せいぜい有名どころの黒澤明や岡本喜八のエンタメ系を見てた程度なので偉そうなことは言えません……「ゴジラ(1954)」にしても20年ほど前にDVDで初めて体験したワケですが、ほとんど予備知識の無い状態で見た為に(もはや伝説的とさえ言われる)”ゴジラ初登場シーン” で思わず変な声が出るくらいに驚いてしまったことを懐かしく思い出します(10年前にデジタルリマスター版と生誕60周年記念で上映された際には劇場に足を運びました→感想

あと劇場で見た白黒映画といえば単館系のヨーロッパ映画や「七人の侍」のリバイバル上映くらいだったと思いますが、今作「マイナスカラー」を見て、白黒映画でしか感じられない世界観というか ”感覚” というものが間違いなくあるなと改めて思わされました


”光と影の芸術” とはよく言ったモノで、色彩がなくなることで陰影そのものがひたすら際立って見える効果は絶大ですな……”白(光)から 黒(闇)” の階調表現(グラデーション)は強ければ強いほど劇的ですし、ゴジラのボコボコした表面の質感なんかはカラー版を見てたときには意識できなかった次元で気づけたことも良かったです( ゚∀゚)o彡゚

死体がズラリと並び、もはや血なのか汚れなのか判別不能なホラー映画顔負けのシーンや、戦争映画レベルの ”破壊” 描写なんかも迫力というか凄みみたいなのが数段増しているイメージでしたが、何より印象的だったのはやはり人物表現の深みに尽きますかね……”表情” を始め、背後の襖に落ちる(影絵の様な)人影など、心理学でいう ”シャドウ” が人間の本性そのものを表してるかのような描写に気づかされる度に唸らされる思いでした

戦中戦後の時代や世代という素材がそもそも白黒映画に合ってるのが一番大きかったというのももちろん否定できませんが、庵野監督との対談以前から企画されてたんですかね?

 

 

ちょっとだけネタバレ感想:

そういえば例のラスト、オレはカラー版を見てたときはガチで涙でぐしゃぐしゃになってて本気で気づいてなかったんですがσ(^_^;)、あのアザみたいな影の紋様をくっきりと浮き立たせたいが為の白黒映画化企画だったのではないかとちょっと思ってしまったり…w

 

 

映画感想一覧

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2023大晦日

2023-12-31 | 食べ物

このブログでは毎年、年越しそばならぬ、年越しラーメンを天下一品で食べることを続けてきてたんですが(そばは細く長く切れにくいという特徴から年越しに縁起がいい食べ物ということなので、ではラーメンでも問題なかろうという)

そしたらまさかの…

まさかの麺完売とは…(;゚ Д゚)

いやね、昨年こちらに移住する判断材料として天下一品の店舗が付近にあるのを把握した上でってのも少しはあったくらいには天一好きなんですが、年をとったことで店に通う頻度は下がり、もう何年も ”年に一度の楽しみ” みたいな気持ちでいたモノですからショックがでかいな…

こちらの店舗は大晦日の営業はしてないとのことで、昨年は12月30日に食べてたんですが、あれ?そういや営業は27時までやってるんだから、(31日に)日付が変わってから店に行けば、大晦日に食べれるじゃんとか考えた結果がこれですよ…

とほほ…

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今年のマンガ2023

2023-12-30 | マンガ

早いもので本州の端っこに移住してから1年と6ヶ月が経過しようとしておりますが街中に住んでるので暮らしぶりにはほとんど違いはありません……が、ついに今年はマンガを ”紙” で購入する機会が完全に ”ゼロ” となった記念すべき?年となってしまいました(゚д゚;)

駅ビルや街には大型書店が一応まだ残ってたりするんですが(個人書店、古書店はほぼ壊滅状態)、ガチで一切の紙の書籍類を買わなかったですね……今年家に新規に増えたのは生活する上での書類に郵送物くらいか…

コロナ禍でなるべく外出を控えるようになったという意味では、生活様式は大きく変化したといえるのかもしれませんが、それ以前から(もう10年以上)書店にはほとんど足を運ばなくなってますからねえ…
(趣味の)勉強の為の参考書みたいなのは電書だと索引性において不便で、こればかりは紙媒体が有用だったりするんですが、そっち方面もコロナ禍をきっかけにすっかりモチベーションが下がりきってしまってるので…σ(^_^;)


以前に大規模に断捨離を実行したので(4000冊ほどのマンガや小説類を処分)、今の住まいにも大して書籍類は存在しないんですが、昨年の移住の際に一応、余裕をもって購入した(本も置ける用の)棚が今年全く活用されなかった ”人生初” の事態に軽くショックを受けている次第です

 

と、まあマンガ以外のことを愚痴ってても仕方ないので本題いきます
このエントリは年の瀬恒例の、”今年一巻から買い始めたマンガ”  のレビューとなります


■「永年雇用は可能でしょうか」原作:yokuu 漫画:梨川リサ(既刊3巻)

昔は ”枯れ専” とか呼ばれてたジャンルでしょうか……気難しそうなイケおじ魔法使いが自分にだけは心を開いてくれそう?的な女性向けの定番っぽい設定ではありますが、職業倫理のしっかりしたメイドさん(「エマ」や「シャーリー」の様な)ジャンルとしてオレは楽しんで読んでます


■「オトリ -過剰殺傷取締官・斑目詩子-」野生のもぎ(全3巻)

作風は田島列島に近いカンジで、やわらかい絵柄と鋭いセリフ回しのセンスが特徴なんですが、扱う題材が ”ネット炎上” を取り締まる厚生労働省の(囮捜査)専門官たちという独特の設定がもの凄く面白かったです

”やられたらやり返す!等倍返しだ!”(←セリフ一部改変ありw)

”炎上” に至るネタとして芸能人の不祥事から迷惑系配信者まで幅広く、社会風刺にSF的なアイディアとキャッチーな素材なので「世にも奇妙な物語」で実写化されないものかと密かに期待してましたw……一応、”第一部完” となってはいるんですが、うーん、それこそ実写化でもされないと続きは難しいですかねえ(ノД`)


■「三途の川アウトレットパーク」寺田浩晃(既刊1巻)

今作は(読切作品が)「世にも奇妙な物語」で実写化されたことで評判になって(ウェブ)連載に繋がったというとても珍しいパターンです

”三途の川” を題材にしてるのはありがちだったりしますが、見せ方が独特で荒々しいタッチに、ただ ”いい話” というだけでなく善意も悪意も両方あっての人間という軸があってそれが余計に胸に迫るものがあります

そしてそれには理由があって「世にも奇妙な」で放送されたのは2021年と少し前なんですが、作者が結構シビアな体調を抱えながら(それこそ命を削りながら)作品を発表している背景事情を知った上で今作を読むと、だからこそのこの題材なのかと非常に納得させられます


■「黒猫は泣かない。」寺田浩晃(全1巻)

「三途の川~」の読切版も掲載されている短編集です

戸田誠二の作品が好きな人にはきっと合うのではないかなと(自分がそうなのだというだけですが)


■「プロ奢ラレヤー」萬田ひろし(全2巻)

以前「レンタルなんもしない人」が大きく話題になってテレビにも取り上げられてた際、「レンタル恋人」はまだしも(まだしも?)「レンタルおっさん」なんてのもあるのを知って、”個人化” の進む現代社会には不思議な需要が存在するんだなと奇妙な感慨を覚えたものですが、今ではそこから更に需要の細分化?が進行しているようで…

セミドキュメント風?なカンジの様々な人間模様が読み応えあるんですが、メインは社会に対するビジネス的な視座がメインで、昨今の出版事情に対する明確なメッセージにもなってる要素は意外な面白さでした……読後感はすっきりしてるんですが、やっぱり打ち切りは残念…


■「ただの飯フレです」さのさくら(既刊2巻)

かつては非モテや草食系、今では恋愛弱者ですか……表現は違えど、恋愛観や結婚観に繋がる男女間の感覚格差みたいな要素はマンガでも鉄板の題材ですが、(食事を媒介して)友情とも愛情とも言い切れない新しい男女関係みたいなのを模索してる感が楽しいです


■「本好きの下克上~司書になるためなら手段を選んでいられません~第三部」漫画:波野涼 原作:香月美夜(既刊7巻)

アニメ版で第一部~第二部を見て、そこから「ベビステ」の勝木光が手がける第四部のコミカライズ版をガマンできずに読み始めてしまった~と昨年のエントリで書きましたが、端々で語られる第三部の要素が気になりすぎて、結局第三部のコミカライズも買い始めてしまいましたw

もともとが異世界転生モノなんですが、主人公の成長に伴い、周辺の事情というか異世界の事情がどんどん広がりを見せていくにつれて複雑化していくので、大人の読者にも俄然面白くなっていくのが素晴らしい( ゚∀゚)o彡゚……コミカライズが各部で同時並行して進行するので、結局第三部の気になる要素が不明なまま第四部も読み進めてる状況には変わりなかったりもするんですがw、それでもかなり楽しめてます

原作小説の完結と共に第三部のアニメ化を(「進撃の巨人」の)WITスタジオが手がけるというニュースも出て非常に興奮しております


■「米蔵夫婦のレシピ帳」片山ユキヲ(既刊2巻)

いやもう、これは泣く(T△T)……大切なモノを喪ってしまってからその大切さに気づくという、ベタな王道設定ではありますが、おっさん読者なら(おそらく独り身でないなら尚更)涙なしでは読めないです…

実写化しやすそうですしするなら内野聖陽とかイメージしてたんですが、もう既に有名な料理モノに出てるしなあ…


■「エロチカの星」前野温泉(既刊2巻)

”漫画家モノ” で ”エロ漫画” が舞台というのを毎年こうやって感想を書いてる気がするんですがw、やっぱりクリエイター論としての視点がどこか一般作とは違う規制の緩さみたいなのに魅かれてしまうのかなあ……でもウェブ連載の方は先頃完結してしまいました…orz


■「タタリ」彌(既刊2巻)

週刊少年サンデーにあって、”サンデーらしさ” に忠実にありつつ、そこから一歩抜きん出ようと仕掛け続ける野心みたいなのは応援したいです
現状でも作者さんは間違いなく新人離れした才能の持ち主で光ってる要素がいくつもあるんですが、何だろうもっと人気出てもいいと思うんですが…


■「ずっと青春ぽいですよ」矢寺圭太(既刊1巻)

「ぽんこつポン子」の作者による新作で、要略するとアイドル研版「げんしけん」なんですがw、個人的にはアイドル業界に疎いので今後主人公たちがどうしたいのか、どうなっていくのか全く予想がつかないのが面白かったりします


■「だんドーン」秦三子(既刊1巻)

元警察官という異色の経歴の「ハコヅメ」作者による新境地……というより日本警察機構の ”源流” を辿ってみることで、”働く日本人” の本質をより深く抉っていく作品となっていますな

「ハコヅメ」の舞台は岡島県という架空の地方都市で、ネットでは(モデルは)岡山?広島?みたいに語られてたりもしたんですが、作者はおそらく鹿児島の方なんじゃないかと……そしてなぜ「ハコヅメ」を休止してまでこの新連載にこだわったのかなというのも、薩摩人の気質や気風を通しての ”郷土愛” みたいなのもテーマにしてるのかなみたいに考えたりしました


■「街道あるくんです」原作:竹本真 漫画:猪乙くろ(既刊1巻)

”東海道を実際に歩いて辿ってみる”……日本人ならば誰もが一度は思いつくも、実際にやる行為にはナカナカ至らない部門第二位(自分調べ…第一位は ”富士登山”)をテーマにしているんですが、序盤で東京都大田区、隣の川崎市川崎区がガッツリと登場してて楽しかったなあヽ(^O^)ノ
 
(移住したばかりの寂しさも重なって)オレが長年住んでたマンションから徒歩数分の老舗和菓子屋やスーパーが普通に登場してるのに異様に興奮したものですw

ちょっとした仕掛けがあって主人公は江戸時代の実際の風景を ”体験” しつつの東海道巡りになる展開なんですが、このコンセプトみたいなアプリ(GPSと連動して、スマホで今自分の現在地点の過去の風景をVRなりARなりで体験出来る)を夢想してたりしたので、世の中似たようなことを思いつく人もいるんだなと思ったり


■「あくたの死に際」竹屋まり子(既刊1巻)

オレみたいにマンガを読むのが好きな時点で、そのマンガを描いてる側にも興味がいくのも当然の成り行きだと思ってたんですが、その感覚はオタク的な視点でしかないというのをここ数年でようやく気づかされてちょっと呆然としたり(←何の話だw)

今作は純文学の作家を目指す主人公なので毛色は少し違いますが、クリエイター論というか、”表現者の苦悩” という要素はいつの時代も(どんな分野でも)人を魅きつけるものであるのは間違いないと思うんですが……上記した「プロ奢ラレヤー」なんかの視点からすると(出版社や権威ある賞)に固執するのも時代性にはそぐわない感なんかも出てきてしまって複雑な心境になったりもします

 

 

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年の瀬恒例とか自分で書いといて何ですが、タグを振り返ってみると、2016年からこの振り返り感想を始めてるのか……まあ、まだ長いとも短いとも言えない微妙な期間ですがw、とりあえず10年は続けてみることを目標に生きていきたいと思いますのでよろしくお付き合いのほどを

そしてこのエントリによって毎年、その年の訃報を振り返るのが習慣になりつつあるのが自分でも何やってるんだろう感が拭えませんが、今年の筆頭はやはり松本零士先生のインパクトが絶大であと寺沢武一先生もか……ツイッターのTL上では90年代から読んで来た作家さんたちがイロイロと大病を抱えてる報告が当たり前のようになってて切ないです(自分も当然他人事ではありません)

音楽業界では高橋幸宏に坂本龍一が続いて、まさか細野晴臣まで同じ年にとかないよなと悲鳴のような声が上がってたのももう遠い昔のように感じてしまいます(谷村新司とかKANなんかはつい先日なのでまだ全然実感も湧かない…)

 

どうしてもしんみりしてしまう話題なのでもう訃報の振り返りはやらない方がいいのかとも思うんですが、やった方がいい気もするので来年もおそらくやると思います…

 

では今年はこんなところで

 

明日の年越し天一でまたw

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[映画ネタ] 「海賊と呼ばれた男」「永遠の0」を見直してみた

2023-12-29 | 映画

「ゴジラ-1.0」をもう一度見たいなと思いつつ、なかなか劇場まで行く余裕がない状態で夜な夜なyoutubeで海外のレビュー動画を漁ってましたが(年明けから公開される白黒版はなんとしても見に行きたいです)、ふとアマプラで「海賊と呼ばれた男」と「永遠の0」があったので適当に飛ばし飛ばしで見直そうかなと思ったら、普通にガッツリと最初から最後まで見切ってしまいました

 

2013年とちょうど10年前の「永遠の0」のオレの感想は今回見直した感覚とほぼ変わらないカンジでしたが、「ゴジラ-1.0」の脚本の無駄のなさみたいなのを改めて実感しました(もちろんCG技術なんかにしても)

原作者の百田尚樹が「ゴジラ-1.0」に対して早々に感想動画をアップしてましたが、ほぼほぼ自作の映画化に近いノリでアツい感想だった気持ちもよくわかりましたw……海外のレビュワーにも山崎貴監督の過去作を追いかけ始めた人たちがいて、(「永遠の0」を見ることで)特攻兵という存在への理解がより深まったという感想もあったのは嬉しかったです

 

「海賊と呼ばれた男」については結構印象が変わってて(一番驚いたのは田中美央が出てたことだったりw)、当時の感想にも書きましたが(直近に読んでいたマンガ版と比べてしまって)ほとんどダイジェスト版にしか感じられなかったのが、映画単体でのまとまりとして受け取ることが出来たカンジです

まあこれは自分が年齢を重ねたことで、より主人公の老境の想いなんかに共感できる部分が増えたっていうのも大きそうです

 

CG技術の発達過程が見られるだけでも興味深いと思いますので、「-1.0」から山崎作品に入った人にもこの年末年始にオススメしたいです

さて次は「アルキメデスの大戦」にも行っちゃおうかなw

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[日記] ワクチン接種5

2023-11-03 | 日記

2023年11月3日、新型コロナウィルスのワクチン接種の五回目

ほぼ一年ぶりのワクチン接種でしたが、文化の日の祝日に予約をとったこともあってか、オレが行った市内のクリニックでは結構な混雑ぶりでした

そしてこれまでの四回ともモデルナでしたので今回もそれで行きたかったんですが、ファイザーのXBB対応1価ワクチンという選択肢しかなかったので初ファイザーでした

もはや少し懐かしい感覚ですが、(接種1~2回目の頃)”モデルナの方が副反応が強い” という噂がまことしやかにあって、今となっても果たしてそれが事実だったのかは不明なんですが、なんかモデルナの方が効くのかな?みたいなよくわからん動機でモデルナを選び続けてたような気もしますw

今日、問診された医師の先生から、”これまでずっとモデルナだった?そうですか、でもファイザーでも別に効果は変わらないですので” 的なことを(こちらが何も尋ねてないのに)言われたくらいですので、オレみたいな疑問を抱いてる人も多いってことなのかもしれませんな

そんなファイザーだったせいなのか、今回は接種直後の待機中にも何ら体調に影響は感じられず、前回みたいな汗が噴き出すみたいな感覚も今回は少しだけあったかも?くらいでした

 

221103追記:接種から約4時間後
接種した部分を中心にじんわりと熱を帯びている気もしますが、気のせいかも?と疑うレベル

221104追記:接種から約12時間後
接種したことをすっかり忘れてるくらいに自覚症状なし

221104追記:接種から約16時間後
前回は20時間を越えてから発熱とかしてたので本番はまだ少し先かな

とりあえず今のところは全く症状もなく、試しに腕を振り回してみると若干の違和感とちくりとした痛みがあるくらいでモデルナアーム的な感覚とはとても言えず……って、普通に過去の日記でもモデルナアームとか書いてますが、これ一般的な用語なんだろうかσ(^◇^;)

でも少なくともファイザーアームって言葉はなかったと思うので、やっぱモデルナに特有の反応が間違いなくあったってことなんだろうか

221104追記:接種から約22時間後
体の節々に軽く痛みが出てきたかなというのと、若干の倦怠感とか吐き気みたいなのが出てきたカンジです……あと体温が36.7度と微熱ですが上昇を開始

221104追記:接種から約25時間後
ずっと6.7度の微熱……節々の鈍い痛みは腕とか肩に集中してるカンジ

221105追記:接種から約38時間後
気づけばなんの症状もなし

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[映画] ゴジラ-1.0

2023-11-03 | 映画

「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」を鹿児島ミッテ10にて観賞しました

「シン・ゴジラ」から7年、遂に本家日本版ゴジラの最新作が公開となりましたが、脚本も手がけた山崎貴監督についてはハリウッドにも比肩しうる卓越した映像の技術やセンスには疑う余地はないけど(大変失礼ながら)監督作としての打率は四割くらいかな…というのが正直な感想なので、丁度一年前に製作が発表された際は期待と不安が半々という所でした

ところがいざ特報が公開され、”初代ゴジラよりも前の時代”、”戦後の打ちひしがれていた日本に更なる追い打ちとしてのゴジラ”、”凄まじい破壊描写”といった有無を言わせぬ説得力しかない表現を見せつけられて、僅か30秒の映像に日本中のありとあらゆる筋の濃いマニアたちが一斉に考察やら展開予想やらを始めた勢いが激アツでしたねえ( ̄▽ ̄)=3

山崎監督自身がコメントしてますが、斬新な設定と演出で新機軸のゴジラ像を打ち出し、空前の大ヒットを記録した「シン・ゴジラ」の後で新作を作ることの怖さやプレッシャーみたいなのを想像するだけでも震えますが、更に公開された予告編(90秒)によって期待値が一気に最大値にまで引き上げられ、不安感みたいなのはほぼなくなりましたね

…最悪、お話としては例えお粗末だったとしても、映像だけでも一生モノの体験が出来そうで絶対に劇場で見て損はしないだろうという確信が持てたと言いますか(^_^;)

 

で、実際に見た上でのネタバレ無しの感想としては、初代「ゴジラ」が目指した ”理不尽” の象徴としてのゴジラ像と、オールジャパンでその ”理不尽” を乗り越えようぜという「シン・ゴジラ」の精神性が見事に融合されている作品になっていたと思います

怪獣映画ではありますが、例えどんなファン層にとっても ”全方位を楽しませようという” 抜かりない映画体験が出来ることは間違いありませんので是非ともオススメしたいです

 

 

 

以下ネタバレ感想:


山崎監督の出世作である「ALWAYS 三丁目の夕日」の第二作目、「続・三丁目の夕日(2007年)」の冒頭にて(当時の世相ネタとして)フルCGによるゴジラを大暴れさせるシーンがありましたが、前作の大ヒットによる予算の大幅な増加に乗っかった悪ノリでありw、技術的な検証でもあった(当初の想定よりも大幅に手間も時間もかかったそうです)ネタが実は本気も本気だったことを改めて証明したのが今作と言えるのではないでしょうか

おそらくこの時に「マイナスワン」の大枠みたいなのは構想されていたのではないか、(愛すべき)鈴木オートの面々がゴジラの襲来を受けるとしたらという発想をガチで膨らませて設定やらを作り込んでいった結果が、当時はネタとしてのシーンが限界だったけど、16年の時と「永遠のゼロ(2013年)」や「アルキメデスの大戦(2019年)」と共にCG技術の蓄積を経てついに本家「ゴジラ」作品として結実したのだと思うと実に感慨深いですなヽ( ̄▽ ̄)ノ


庵野秀明監督がトークで ”山崎貴の集大成” と評していた際に、”ツッコミどころ満載” とも表現してたのは、そういう意味でも ”集大成” なんだなという感も確かにありましたσ(^◇^;)

元々、ハリウッド志向が異様に高いことでも知られている山崎監督ですが、海外の映画やドラマで話題になっている技術を臆面も無くパクってくるのが(まあ向こうは向こうで日本のアニメからパクりまくってるのでお互い様ではありますが)、どうしても賛否の分かれてしまうところではありますw

予算が10倍以上違う(クリエイターの報酬格差で見たら20倍違ってたりもするとか)日本のエンタメ業界の限定された環境で、いかに向こうと遜色ない表現が出来るかに飽くなき挑戦を続けてる側面は無条件で応援したいです、もちろん


そういった意味で「マイナスワン」で際立って印象的だった元ネタが「ジョーズ(1975年)」でしょうか

直接対決から倒し方に至るまでがオマージュというかそのまんまなので、ここは批判されそうなポイントではあるかもしれません……でも50年も前の映画なんて(映画そのものの130年の歴史から)ほとんど古典みたいな扱いでしょうから、そこからアイディアを何段階か進めてもいますし、文句を付ける筋合いではないと思います

それに技術の長足の進歩ってやつをこれでもかと実感させてくれる表現だったのも素晴らしかったです( ゚∀゚)o彡゚……ハリウッドでも「タイタニック」を契機に海洋CGの表現が大幅に進化したものですが、ついに日本映画でもここまでの領域に達したのかと嬉しかったりもしましたね

あと物語的なテンポを早める為、とにかく人間側の事情や心情はセリフでとっとと説明しちゃったり、シーンに登場する(または退場する)背景事情なんかも非常にご都合主義的なんですよね……でもこれは ”観客が見たいシーン” を最優先させるハリウッドの典型的な脚本構造に忠実に則ってるとも言えますので、一般的に大ヒットする作品を目指すならこれ以上無い ”正解” の演出でもあったのではないでしょうか(人間ドラマを徹底的に排除していた「シン・ゴジラ」は庵野監督以外ではできない手法でしたし、例外みたいな扱いにするしかないかと)


補足として、庵野監督の世代に特に顕著なんですが ”ツッコミどころ” というのは、愛情故の裏返しの揶揄みたいな部分が大きくて、決してバカにしてるのではなく ”ツッコミし甲斐がある” と言いますか、非常に面白がっている前提がある上でのそういう抜けや設定の穴みたいなのに ”ツッコミ” を入れるという感覚が、今の若い人たちには ”セリフで説明” しないと伝わらないカンジなのは(昭和生まれのおっさんとして)どうしても書き残しておきたかった部分ですw

 

「シン・ゴジラ」では徹底的に排除されていた人間ドラマ、この要素については(神格化されてる)初代「ゴジラ」もいまいち微妙で、主人公もヒロインもぶっちゃけ要らない扱いだったようにしかオレには見えなかったんですが(詳しくは2014年に書いたこちらの感想を)、そこは「三丁目の夕日」や「永遠のゼロ」で培った終戦後の人々への目線を忠実に再現し、そこにゴジラという未曾有の災厄をぶつけるという仕掛けが見事にハマっていたと思います

しかも予告でも目立っていた銀座のシーンで、まさかのヒロイン退場があったのは全く予想もしてない展開でしたし、主人公たち(というか当時の全ての日本人)の ”自分の戦争は終わってなんかいない” という想いへの落とし前として終盤の全ての要素に繋がっていく流れは美しくて見事としか言いようがありませんでした(ノД`)

…あれだけ絶望的な戦争だったんだ、ヒロイン生存くらいの奇跡はあったっていいじゃないか(T△T)

 

特報が公開されて以降、戦後すぐの状況で人類がゴジラへの対抗手段として持ちうる戦力は何があるのか、軍事やら戦史のマニアが中心になっての予想合戦が繰り広げられていたようですが、オレはかなり浅い方のオタクなので細かい部分は全然わかりません

それでも重巡高雄や駆逐艦雪風、そして震電といったあの頃に確かに ”実在” していた戦力の登場には涙が止まらないくらいシビれまくりでしたね(T∀T)

庵野監督は ”ぬるい” と評していましたが、あの人は世界でもトップクラスのマニアなので意見を鵜呑みにしてはいけないと思いますw

「ジョーズ」感を存分に堪能させてくれた海上追いかけっこ、撃沈される寸前に零距離射撃を敢行していた高雄の砲撃手たち、驚愕と絶望の銀座(なぜか一瞬だけ橋爪功がいたようなw)、奇想天外ながら理に適った作戦立案の茶川先生(←違うw)、一本釣りに集結する船団、死ぬ覚悟と生きる覚悟を決める主人公、そしてあらゆるシーンで死と絶望を振りまく圧倒的存在感なゴジラ…

強いて不満を挙げればゴジラの登場シーンをもっと見たかったというくらいで、これこそ予算の壁というやつで言っても仕方ないことですし、”こんなのが見てみたかった” シーンは沢山ありましたし、結局のところ、めちゃめちゃ面白かったとしか言えません


折角だからとIMAXで見たんですが、画面が大きすぎて膨大な情報量を処理できなかった心残り感が尋常ではないので、また普通の劇場に見に行きたいと思います

 

 

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[映画] 君たちはどう生きるか

2023-07-15 | 映画

「君たちはどう生きるか」をTOHOシネマズ与次郎にて観賞しました

”一切の宣伝広報をしない” という宣伝?で話題になってるんだかなってないんだか、非常によくわからない状況ですが、公開二日目の週末で天気も良好、オレが行ったシネコンの午後3時の回で客の入りとしては3割くらいだったのはちょっと夏休みジブリ超大作?としてはどうなのかと少し心配になるレベルです

ただ具体的にどういった事情なのかはわかりませんが、宣伝が非常にしにくい作品であることは理解できた気がします

 

※事前情報が一切ない方が観客にとって一番いいだろうという判断は間違ってないと思いますし、ネタバレもガンガンしますので未見の方は以降の感想を読まないでください

 

 


何せ今作は、映画の構造というか構成が「千と千尋の神隠し」とほとんど同じなので……これを普通に宣伝してしまうと、(「千と千尋」と)全く同じ様な内容としてしか紹介できないジレンマがあったのではないかと思われます

描写がエグかったり結構ハードモードな展開だったり、デビット・リンチか押井守かという(現実と虚構の)不条理劇な側面もあったりしましたが、要所要所で丁寧にセリフで解説してくれるので、”物語” として主人公が生きる力と、家族不和の解消を獲得していく流れは普通に観客に伝わるようにはなってたと思います

でも「千と千尋」と比べてしまうと、ハラハラはさておき、感動のワクワク感みたいなのは基本的に今作からは欠落しているので、これまた(CMや広告という限られた時空間で)どう宣伝していいものやらという…(^0^;)


それでオレにとっての今作の感想ですが、非常に面白かったですし楽しめました


演出やモチーフの寓意やら含蓄やらの全貌についてはちょっとオレなんかでは計り知れないカンジでしたが、”宮崎駿作品” として伝わって来た要素には実に引き込まれまくりでした

「千と千尋」的な部分は言わずもがな、「コナン」や「カリオストロ」といったジブリ以前から「もののけ」「ハウル」「ポニョ」等を経て「風立ちぬ」に至る作風の歴史が詰め込まれてるのを見られるだけでも楽しめましたが、「風立ちぬ」で自伝的(自嘲的)に ”遺言” をしたため、自らのワガママし放題のクリエイター人生を許容してくれた周囲の仲間や家族への感謝を捧げた宮崎駿が更なる新作によって一体何を語ろうというのだろう?……何の事前情報もなかったことですし、オレの今作への興味はほぼこの一点のみにあって劇場に足を運んだと言えるのかも知れません

 

要するに、この世への未練というか心残りというか、「(自分が死んだ後の)君たちはどう生きるか」というのが今作のテーマだったのではないかと

 

「千と千尋」の焼き直し的な展開とはいえ、最大の違いは設定の根幹に ”謎の塔” が存在していて、宇宙から飛来したとされることで、従来の作品における大自然の驚異とか恩恵とか、精霊や魔法といった(地球)土着な要素とはオリジンが明確に違うというアピールが非常に印象的でした

”天からの授かり物”…つまり塔は ”才能” を象徴していて、あのパズルみたいな構造物はスタジオジブリそのもののメタファーなんだと思われます

この20年ほど自他共に認めてるという風ではありましたが、宮崎駿にとって後継者を残せなかった(結果としてジブリという城を見殺しにして自らは逝ってしまう)ことへの後悔と懺悔みたいなのが相当色濃く今作では表現されていたのではないでしょうか

特に時空を越えて ”お母さん” の若かりし頃と繋がる描写なんかが象徴的でしたが、40年ものジブリの歴史の中で、どれだけの若者達がジブリの元でその青春と情熱をつぎ込んでいたか、つぎ込んでいてくれたか、そしてそれが最終的には(宮崎駿の主観からすると)無へと帰してしまう苦悩っぷりに実に胸がつまりましたねえ…(ノД`)

 

ジブリという ”地獄” から解放されたペリカン達は幾人か存在する(ジブリを飛び出した後に)花開いたクリエイター達を表してたんだと思いますが、あの(ジブリが崩壊する)ラストだけでなく、”潰されてしまった” ペリカンのシーンなんかに込められた宮崎駿の想いはいかばかりか、いやもう、歴史に残る世界的クリエイターが自らの ”業の深さ” を曝け出す心のありようについてはまさに想像を絶するとしか言えません…(゚д゚;)

 

今作が岡田斗司夫とかの解説でどういう風になされるのか楽しみですが、他の誰よりも押井守監督に語ってもらいたいです……宮崎監督の人となりに最も近づいた人間の一人ですし、しかもアオサギって押井監督なんじゃないかとか結構本気で思ってますしw、ガチでオーディオコメンタリーやってほしいなあ


御年82を越え、今度こそ ”遺作” となる可能性は高いと思われますが、また機会を見つけて ”劇場” で見届けておこうかな…

 


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[映画] シン・仮面ライダー

2023-03-18 | 映画

「シン・仮面ライダー」をTOHOシネマズ与次郎にて観賞しました


「シン・ゴジラ」「シン・ウルトラマン」に続く(実写)第3の「シン」作ですが、いよいよ庵野秀明が脚本と監督の両方を単独で手がけるということで ”本命” とまで一部で言われている話題作の登場です

「シン・ゴジラ」に関しては1954年の初代と1984年版「ゴジラ」以外、正直あまり好きになれない状態だったオレにとってはドンピシャの内容で、超兵器とか子供向け要素みたいなのがほぼゼロのハードでリアルな現代風アレンジによって日本中で(一般層も巻き込んで)特大ヒットを記録したことは記憶に新しいと思います(感想リンク:

「シン・ウルトラマン」はマニア向け要素が強化され、オレとしても(特に終盤は)賛否が分かれてしまうカンジでした(感想リンク:

「仮面ライダー」に対してはオレの場合、昭和ライダーについてはほとんど知らず、平成ライダーについては初代「クウガ」から「響」の序盤辺りまでを毎年追いかけていたという立場でこのエントリを書いていることをお見知りおき下さい

 

昭和ライダーについては村枝賢一による「仮面ライダーSPIRITS」というマンガから得た知識のみ知ってるんですが、これがもう(昭和ライダーを知らない)オレなんかでも感涙にむせぶほどの ”ロマンの塊” みたいな作品でして、今からもう20年ほど前ですか、今アラフィフからアラ還くらいの直撃世代には物凄い衝撃だったそうなんですよ

(余りにも壮大な展開になっていて現状、「新 仮面ライダーSPIRITS」と合わせて単行本が50冊も刊行されているんですが、最初の1~3巻での9人のライダーを振り返りつつの短編エピソードの連なりだけでも号泣必至なので是非とも未読の方には強くオススメしたいです)

この直撃世代には当然、庵野監督も含まれていて、今作「シン・仮面ライダー」にもその影響が見て取れる…と言ったら語弊があるのかもしれませんが、放送当時にリアルタイムで昭和ライダーに夢中になっていた少年達がやがて一流のクリエイターになり、”オレならこうする” というアプローチがある程度似通ってしまうのは当然のことと言えるのかも知れません


とはいえ、”映像” における庵野演出の切れ味は往年の実相寺昭雄や岡本喜八へのリスペクトから尋常でないこだわりが込められてるであろうことは自明でしたし、そもそもがパロディ要素を自作に落とし込む名手でもありますから、それが本家作品のリブートに ”全力” で取り組むというだけで製作発表以来、期待は膨らみ続けていました

今作で一号と二号を演じるのはそれぞれ池松壮亮と柄本佑ですが、二人とも(平成ライダー以降では当たり前となった)イケメン俳優とは違った路線なのが非常に個性的に感じられて、役者としてアクションをするイメージも特になかったのがとても新鮮で楽しめた部分もありました

 

 ※ここからは内容に微妙に触れます

 

製作発表時に公開されたこのビジュアルにて、”(変身後の姿で)トレンチコートを着て” たり、”流血” していたりするイメージだけでも上記「SPIRITS」の影響を色濃く感じられたものですが、更に遡った、島本和彦(言わずと知れた庵野監督の同志w)による「仮面ライダーBLACK」の読切でも見られた描写なので、仮面ライダーのマニア達にとっては ”燃える” 要素としての共通認識といえるレベルなのかな…

現代風にアレンジするに辺り、どういった要素が「仮面ライダー」であるのか、何を外して何を外さないかの取捨選択が為されたのだと思われますが、オレが劇場でぼんやり思ってたのは「クウガ」のことでした

(平成に復活するにあたり) ”新たな仮面ライダー” とはどういったものかを考慮し、リアリティを補強するのが基本にありつつ、”仮面ライダーと言わない”、”必殺技名を叫ばない”、”刑事とのコンビ”、”敵組織の社会性” といった要素が非常に目新しく感じられたのが思い出されますが、「シン」の前二作と同様に今作も現代社会を普通にリアルに設定した上での ”改造人間” という存在が表現されていましたね

”技名” は叫ばなくとも、”変身” のポーズだったり謎のジャンプだったり、キリモミ回転だったり、”ライダーキック” であったりと敢えて旧作のイメージを踏襲しつつ、思い切ったゴア表現は昔の子供向けテレビ番組としてどころか、現代の地上波でも規制ギリギリと思われる描写で確実に ”新しい” 表現になっていたと感じられました

そのゴア表現は ”悲哀” や ”苦悩” を強調してるのは勿論、劇場映画としての見ごたえにも直結していてとても良かったんですが、敵キャラが ”敢えて” シュールな演出で登場(そして退場)してたりするのに(マニアではない)オレとしては当惑を感じてしまったのは事実です(^0^;)

2時間余りの内容で登場する敵怪人は主に4体いて、大体テレビシリーズの4本分をまとめたカンジの時間配分だったと思うんですが、それぞれの怪人との戦いにアイディアが仕込まれていて、何だろう、「シン・ゴジラ」のクライマックスで登場した ”無人新幹線爆弾” を見せられた時の、笑いと興奮が入り混じった例のアレみたいなのが4回あると言えば伝わるでしょうかw

何より「シン・ウルトラマン」の時と違ったのが、最後までダレることなく、ずっと観客を楽しませようと盛り上がり続けた構成は(オレみたいなマニア以外でも)楽しめて素晴らしかったなあ

かつて庵野監督が ”負け戦” と表現していた監督作、実写版「キューティーハニー」で実写素材をアニメ素材風に取り扱った ”ハニメーション” という技術があったんですが(製作会社の都合で撮影直前に予算が7割カットされてしまったという地獄からの苦肉の策?)、まさか令和の世にそれの ”正統進化” みたいな映像が見られたことは何気に嬉しかったですd(≧▽≦*)

 

 ※完全ネタバレ感想

 

ぶっちゃけ、オレが気づけたマニアックなネタというと、”二号が助けにきた際に動けぬ一号が負傷していたのは左脚(藤岡弘が撮影中に左脚を骨折したことから苦肉の策として二号ライダーは生み出された)”という部分くらいでw、ネットの感想なんかを見てると相当にマニアックなネタが詰め込まれていて、マニア達の間でも賛否が分かれまくっているのだとか(「シン・ウルトラマン」の比ではないともw)

(「クウガ」では名乗らなかった)”仮面ライダー” を名乗る流れはちょっとモヤモヤしてたんですが、緑川家を軸にしたネーミングの二号、そしてゼロ号の流れには見事にハマってグッと来てしまいました…(T△T)

既に「シン」ファミリーとでも呼ぶべき存在wになっている竹野内豊と斎藤工の二人が、それぞれ ”立花” と ”滝” であるとラストで明かされたのには往年のファンの人たちの気持ちはめちゃめちゃ盛り上がったんだろうなと(オレでさえ、おおっと拳を握りしめましたw)

サイクロン号については変形とか飛んだりとかの思い入れは特にないんですが、序盤でまだ剥き出しの状態で本郷とルリ子の後ろを自動で追尾してくる様が非常に萌えポイントでしたw……あれはホンダの実在してる(asimoの技術で自立できる)コンセプトモデルっぽいですな

あとオレが何気に一番興味を惹かれたのがまさかの「ロボット刑事K」が大きくフィーチャーされていた部分で、昭和ライダーをろくに知らないオレが、めちゃめちゃマイナーな「K」についてはなんでか ”ハンチング帽にコート姿の顔部分だけがロボット、しかも(警視庁所属の)刑事” というビジュアルに物凄く心惹かれるものがあって、一時期ネットで情報を漁ってた時期があったのです(主題歌も大好きで何度カラオケで歌ったことか……テレビシリーズ2話分くらいしか見れてないのにw)

”ショッカーの正体はAI(人工知能)” で、”I(アイ)でありそこから(Jを経て)のK” という存在が傍観者として常に場面にいるという設定がめちゃめちゃ面白かったですねえ……しかもこの要素で更に燃えたのが、もしかして庵野監督、某「ジャイアントロボ」みたいな、”スーパー石ノ森大戦” みたいな世界観を想定してたりする?…とか想像しちゃってずっとニヤニヤしてましたw

ちょっと石ノ森先生自身の構想だったのか定かではないんですが、「ライダー」の世界観と ”9人(13人)のサイボーグ戦士” をクロスオーバーさせるという設定をどこかで聞いたことがあって、後年の松本零士先生が自らの作品世界の統合を目指してたみたいな動きを石ノ森先生もご存命だったなら見られたのかもなあとか夢見てたのを思い出して興奮してしまいましたね( ゚∀゚)o彡゚


まさかの結末にはかなり驚かされましたが、果たして「シン・仮面ライダー」はシリーズ化するのか?
「シン・ウルトラマン」については3部だか4部作だかにしたいとかいうハナシが出てましたが果たして…?

 

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[日記] 花粉キタ2023

2023-02-11 | 日記

*オレ自身にとっての備忘録みたいなモノなのでスルーして下さい

 

■2月10日(金)

目のかゆみが少しだけ出ました(思い返すと数日前にも目に違和感があった気が)

住む土地が大きく変わりましたので、果たしてどの様な花粉環境になるのかと思ってましたが始まるタイミングは大体同じっぽいですかね

■2月11日(土)

今日も目がかゆいなあ…これはいよいよ本格的に始まっちゃう感じか

■2月20日(月)

ここまではなんとなく目がかゆい時もあるな~くらいでしたが、唐突にくしゃみ連発、鼻水たらーっと一気に強めに症状が出て薬が必要でした…

■2月21日(火)

薬が必要なレベルではないものの今日も結構症状出たなあ…

■2月26日(日)

くしゃみが止まらなくてひどかった…(T△T)

■3月7日(火)

昼間は目が少しかゆいくらいで、夜に部屋にいると何度かくしゃみが出るという日々の中、朝からキツめの症状で起きてすぐ薬服用…

■3月9日(木)

雨が降ってるのに強めの症状が出て朝からまた服用…

■3月11日(土)

昨日、今日と物凄く気温が上がっていて(初夏レベルw)、今日の花粉が凄いことに……くしゃみや目のかゆみはそんなにないんですが、完全に水な状態の鼻水がたらーっと垂れ流し状態に(口の中に鼻水が流れ込んでくるレベル(^_^;))

幸か不幸かマスクしてるおかげで完全に放置したまま外を出歩いてるカンジですが、来週からマスクは自己判断だって?……オレら花粉症モノドモには関係ないことでござんす…

■3月18日(土)

昨日、テレビで放送されていたニュースによるとオレが住んでる地方ではもう杉のピークは過ぎて、これからはヒノキに~とのことで、もうここ数日はたまに出るくしゃみくらいですし今年はほぼ終わったと見て良さそうです(とか言いつつ、終わったと思った後で1~2回は酷い日が来たりするのが常ですがw)

昨年の夏、関東からかなり南西の方角に移住したので花粉はどうなるのかなと思いつつ暮らしてきましたが、桜の開花時期なんかがほとんど変わらないところからしても、植生?だか植物相?なんかもほとんど変わらないと見てよさそうなカンジですかね……気温も朝晩はそれなりに冷え込みますし、ただ日の出、日の入りなんかは大体4~50分くらいズレてるので(暮らしの上で)体感してる印象は結構違うかな

あー、体感といえば花粉症の症状そのものは、年を経るごとに全般的に弱まってるという印象はやはりありますね……加齢による(抵抗力の低下の)影響だそうですが、まあ年を取ることによって一つくらいは ”いい事”(だと思いたい)があって良かったなと(^_^;)

■4月2日(日)

ネットなんかでは ”今年は相当ヒドい” という言葉を多く見ましたが(実際、過去10年で最大とか警告もされてました)、オレの方は結局、3月20日くらいを最後にほぼ症状は出ず、全体的に見てもキツかったのは5~6日くらいだったカンジです(*^o^*)

人生のほとんどを過ごした東京(大田区)と川崎から離れ、本土の最南端の方に住むことになってなんだかんだで花粉の飛散状況も結構変わってるってことかな……素人考えですが、基本的には ”西(大陸側)からの風” を受ける日本という地理的状況を鑑みると、東京神奈川だと花粉の ”発生源” が大量に西側にあるのが大きいのかなあ

イロイロと慣れないこともありますが、(これからも花粉に悩まされる苦労が軽減されるのなら)移住は大正解だったなあヽ( ̄▽ ̄)ノ

■4月13日(木)

えええ……4月も中旬になって発症だと…

何よ花粉爆発って……まさか黄砂の影響で花粉がシャレにならんくらいに増えるなんてそんなのあるんか…

 

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2022年大晦日

2022-12-31 | 食べ物

大晦日恒例の天下一品ですが今年は天文館店です

(31日はお休みとのことで行ったのは昨日の30日)

天下一品には西日本限定の ”絶品ラーメン” なる、”こってりよりもさらにこってり” なメニューがあるというのを初めて知りましたので注文してみました( ̄▽ ̄)=3

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今年のマンガ2022

2022-12-30 | マンガ

続くコロナ禍、戦乱に伴う物価高(まだまだ序の口のようですが)、余りにも多くの悲報の続いた2022年が暮れようとしておりますが、未だにトンネルを抜ける気配すら見えていないのが生きてて息苦しい限りですな…

そんな生活の中で例え刹那的にでも現実を忘れさせてくれる、フィクション上だけでも希望を持たせてくれるエンタメ娯楽作品というのがかつてないレベルで重宝される時代になったと言えるのかも知れませんが、オレ個人にとってもマンガは相変わらず ”命” を繋ぎ止めてくれている存在です

 

売上の低迷や海賊版対策としてようやく日本の出版社に ”マンガをサブスクで” という流れが出来つつありますが、その先駆けというか最も大規模に先行してるのが(月額1000円弱で)20誌以上をまとめて読める講談社のコミックDAYSだと思います

オレは元々(DAYS以前に)週マガ、月マガ、モーニング、イブニングを購読してましたのでこの4誌分でコストが7割減くらいしただけでも有り難いのに(ゴミとして捨ててたストレスも馬鹿になりません)、十年くらいご無沙汰していたアフタヌーン系、ほとんど縁がなかったヤンマガ系、そして一部の女性誌まで読むようになった事でオレの日々のマンガライフは大層充実したものになってますヽ(^O^)ノ 

ですがいくら電子化の波が進んだとしても、結局は単行本が一定数以上売れなければ編集部としても立ちゆかない現実は厳しさを増すばかりで、昨年のヤンマガサードに続き、今年はモーニング・ツーが丸ごとネットに移行し、年末ギリギリにはイブニングの休刊までが発表されてしまいました…(ノ_-;)


かの少年ジャンプですら、今や大ヒット作や超ヒット作をジャンプ+(プラス)と分け合いつつある現状からすると、そう遠くない時期に ”マンガ雑誌” という形態が消滅するのが確実視されてるカンジですが、究極的にはより広範で(出版社の垣根も越えた)簡便なサブスク化を目指すのをいち読者としては望む所ではあるんですが、90年代の絶頂の盛り上がりを知っている世代としては寂しさも禁じ得ませんね…

で、雑誌に取って代わりつつあるマンガサイト(アプリ)というのは、日替わりで数作品ずつを更新、新作エピソードは当面無料というのが基本フォーマットになってますが、昔からのマンガ読みとしてはこの ”基本無料” というシステムに対して(有り難いとは思いつつも)どうにも拭えない違和感的なモノがあるんですが、最近、ふとその理屈に思い至った気がしました

これって ”立ち読み” 文化の復興なんですな

少年ジャンプの黄金時代における最大発行部数は653万部というとんでもない記録ですが、あの頃は学校での貸し借り、家庭内での回し読み、電車の網棚からのリサイクルw等々で、部数よりも遙かに多くの人数が(返本もあったにせよ)毎週読んでいたと思うんですが、直接の購読者以外の読者として、”立ち読み勢” というのも相当数いたんじゃないかと思われます

今や絶滅の危機に瀕している本屋業界ですが、かつてはどこの町にも大小様々な規模の本屋が当たり前の様にあって、その上で80~90年代にコンビニが一気に増えた事で ”雑誌コーナー” も全く同様に一緒に増えていたわけですが、まだ24時間営業というものが日本人にとって馴染んでいなくて、表側に面した大きなガラス越しに雑誌コーナーを配置し、防犯面の安全性を店外にアピールする為に立ち読みを ”推奨” していた時代があったからです

まあ、売上的には他商品で賄うとはいっても(立ち読みによって)ボロボロになった雑誌が乱雑に置かれてたりするマイナスイメージや返品するコストもあったでしょうから、”文化” 扱いすることには異論もあるでしょうけれども(^_^;)

マンガ好きのオレとしてはあのボロボロになった雑誌類の姿が見るに堪えなくて(オレがどうしても買いたいのがボロボロのしか残ってなかったり)立ち読みしてる連中に余りいいイメージを持ってなかったのを、昨今のマンガアプリのシステムに重ねてしまってたのかなと思った次第ですw

 

やたらと前置きが長文になってしいまいましたが、年末恒例の ”オレが今年、一巻から買い始めたマンガ” の感想まとめです


■「1978年のまんが虫」細野不二彦(全1巻)

細野不二彦版の「まんが道」です(主人公も ”細納(さいの)不二雄” とリスペクト感満載)

「アオイホノオ」とほぼ同時代なので、島本和彦(細野の二歳下)とイロイロと重なる娯楽やカルチャーが語られてるだけでも面白いんですが、片や ”西” の庵野秀明らガイナックス組のエピソードがほぼ独立して挿入されてるのに比べて、此方 ”東” は美樹本晴彦や河森正治にスタジオぬえといったアニメ界隈の面々と細野自身がガッツリ密接に関わりながらのキャンパスライフが描写されるので情報密度も高く、細野の家庭事情とも相俟って読み応えが凄すぎました

サンデーに足を踏み入れるところで終わりますが、1979年以降のエピソードも是非とも読んでみたいなあ


■「平和の国の島崎へ」原作:濱田轟天 漫画:瀬下猛(既刊1巻)

日常の中で物騒なスキルが駆使される、いわゆる ”殺し屋モノ” の一種と言えると思いますが、背景設定が相当にヘビーで現実の日本がこのタイトルに相応しい国ではなくなりつつある今、発表されたタイミングがギリギリの作品なのかもしれませんな


■「天幕のジャードゥーガル」トマトスープ(既刊1巻)

先日発表された ”このマンガがすごい!2023” のオンナ編第一位のニュースをきっかけに読んでみたんですが、一介の奴隷だった少女が全てを奪った大モンゴル帝国に対して、己の ”知” だけを頼りに絶望的な戦いを挑む~という展開がとにかくアツいです……「乙嫁語り」「辺獄のシュヴェスタ」「シュトヘル」「チ。」辺りが刺さった人には文句なしにオススメかと( ゚∀゚)o彡゚

”知識” から ”知恵” を、”知性” から ”知略” を生み出していく様は痛快で、それでも主人公はひたすらか弱い存在でしかないのでハラハラしっぱなしなんですが、どうやら実在したモデルがいるそうで、詳しくは調べずに楽しみにしていきたいです


■「令和のダラさん」ともつか治臣(既刊1巻)

妖怪なんかの超常的な存在を ”俗化” させる作風がオレの性癖に刺さった源流を辿ってみると「GS美神」や「うしおととら」になるかと思うんですが(元祖となると水木しげるや永井豪辺りでしょうか)、おそらくその最先端にいるのが本作や「怪異と乙女と神隠し」や「出禁のモグラ」なんだと思います

巻末あとがきによると作者は脳梗塞による半身マヒの状態で描いている事が明かされていて(とてもそうとは思えないクオリティだったので)心底ビックリしたんですが、詳しい顛末が リアルの方のおっさんの備忘録 としてまとめられてるので必見です

…ただ(大きな声では言えませんが)、脳梗塞であることを知った時を遙かに超える衝撃というのが、かの「田村本」(←伝説級の「寄生獣」エロ同人誌)の作者であるという事実を知ったことだったり…w


■「本好きの下克上~司書になるためなら手段を選んでいられません~第四部」漫画:勝木光 原作:香月美夜(既刊5巻)

勝木光(「ベビステ」の作者)の新作が出てる!と知ったのは去年(2021年)のことでして、その時点で発売されていた2巻分を即座に購入したんですが、タイトルに第四部とあるようにどうやら長大な原作シリーズを複数のマンガ家が並列的に手がけるという展開をしてるらしく、いきなり第四部から読むのはアリなのかと某掲示板にて訊いてみたら余りオススメ出来ないとのことで読めずにジラジラするしかありませんでした(ノД`)

でも第一部からTVアニメ化がされてるのを知って配信サービスで見てみたんですが、内容はいわゆる異世界転生モノだし、展開も児童向けっぽくて面白いともつまらないとも言いにくいカンジだったんですが(^0^;)、なんだかんだで第3シーズンまでを見終わる頃にはそれなりに思い入れも出来てました……が、最終的にアニメ化されてるのは原作の第二部までで、続きはどんなに早くとも来年以降だろうということでガマン出来ずに(第三部を丸々すっ飛ばして)第四部を読み始めてしまいましたw

キャラや世界観については把握出来ていましたし、大量の登場人物たちの描き分けも流石の読みやすさで非常に面白いです……何より作者さんが楽しんで描いてそうなのがヨシ!( ゚∀゚)o彡゚


■「サヨナラ魔法使い」伏見ダイキ(既刊1巻)

サンデー本誌に出張掲載されたのを機に購入したんですが、”魔法=病気” という独特の設定がイロイロと流行ってる他の終末モノと一線を画してるカンジですな……基本的には何でもアリな世界観とはいえ、人ひとりが起こせる現象(魔法)のスケールが大きめなのが今後の壮大な展開を予感させます


■「ラストカルテ 法獣医学者-当麻健匠の記憶-」浅山わかび(既刊3巻)

人間が自然死した以外のあらゆる死因を調べる法医学の獣医版である ”法獣医学” という聞き慣れない言葉ですが、”動物に寄り添う目線” が特徴的なヒューマンドラマです……特に第一巻に収録されてるエピソードはどれも完成度が高くて素晴らしい


■「~異伝・絵本草紙~ 半妖の夜叉姫」椎名高志 原案:高橋留美子(既刊3巻)

「絶チル」を完結させた椎名高志が自ら高橋留美子に申し出てコミカライズを担ってるだけあって、半端な気合いの入り方ではありません(ある意味、師匠的な存在みたいですし)……アニメ版からは結構自由に改変を許されてるとのことですが正直、オレ自身は「犬夜叉」にあんまり思い入れは無いのにそれでも単体作品として十二分に面白いのが凄い


■「神様のいる家で育ちました ~宗教2世な私たち~」菊池真理子(全1巻)

シンプルな可愛らしい絵柄の日常描写はマンガとして非常に読みやすいです

ですがもう、”しんどい” という言葉以外が出てこないノンフィクション作品です……誰を責めたらいいのかどう変えていけばいいのか以前に、”(現実的に)とにかく出来るだけ関わり合いにならない処世術を身につけるしかない” と 周 り に 思 わ れ る こ と の絶望…

宗教二世のマンガが不当に打ち切りにされた、というニュースはオレの耳にも入ってはいました…が…
安倍元首相の暗殺事件がなければきっと作者さんのツイッターのフォローもしなかっただろうし、単行本も買わなかったろうなあ…

申し訳ない限りですが、オレにはこの単行本を買って売上と拡散に僅かながらも貢献することくらいしか出来ることが思いつきません


■「マンガ脚本概論」さそうあきら(全1巻)

マンガ家に限らず創作家を目指す全ての人への指南書なんですが、ヒトや社会をどの様にして見るべきかという読み方も出来て非常に読み応えがありました


■「BLACK LAGOON エダ イニシャルステージ」原作:広江礼威 漫画:やまむらはじめ(既刊1巻)

もともとエダは「ブラックラグーン」の本編から好きなキャラでしたが、どうやっても結局は撃ち合いになってしまう80~90年代アクション作品のいい意味での大雑把さwと、昨今の海外ドラマの緻密な情報量が上手く噛み合わさっててこれは素晴らしいスピンオフです


■「最強女師匠たちが育成方針を巡って修羅場」漫画:小野洋一郎 原作:赤城大空(既刊3巻)

サンデーで不遇に打ち切られてしまった「史上最強の弟子ケンイチ」のファンタジー版みたいな内容で、いわゆる ”なろう系” ではあるんですが、戦いや修行における理屈や実践を理論立てて丹念に描写する独特の面白さがあって、そこに「ハリポタ」的な学園要素までも加わってめちゃめちゃ楽しいです


■「正直不動産」漫画:大谷アキラ 原案:夏原武 脚本:水野光博(既刊16巻)

山下智久主演によるTVドラマ版の第一話の放送を見て面白かったので買い始めてみたんですが当時、私生活で不動産絡みでイロイロとあったタイミングだったということも大きいです

余談ですが作画を担当している作者は、昔サンデーでちょっと不遇感があったのでヒット作に恵まれてホント良かったなとも思ったり(^^)


■「一級建築士矩子の設計思考」鬼ノ仁(既刊1巻)

上の「正直不動産」を買った勢いで~というわけでもなくて、元々エロ方面の人だった作者が一級建築士の資格を活かして描いた作品という異色の経歴がツイッターで流れてきたのが面白くて購入しました

”建築士目線” からのちょっとしたミステリー仕立てになってたりするんですがなんと表現したらいいのか、”美術的な興味” と ”数学的な興味” の合わせ技みたいな独特の面白さを醸し出しています……何よりオレらが当たり前に暮らしたり仕事したりする物件の構造がめっちゃ気になるようになっちゃうのが楽しいですヽ(゚∀゚)


■「吼えろペンRRR」島本和彦(既刊1巻)

「燃えよペン」から始まった「吼えろペン」シリーズは島本和彦の代表作ですが、相当な思い入れがあったにも関わらず数字が伸びなかったことで(「新吼えろペン」とタイトルを変えたりしつつ10年踏ん張ってました…)、家業を継ぐタイミングでマンガ家を引退する選択肢まで考えていたのを「アオイホノオ」が30年の作家人生で初と言えるレベルのブレイク作となったことで(家業と並行して)継続することにした的なことをどこかで発言してました

そんな「吼えろペン」が復活しましたが、旧シリーズとは方向性が明確に違って「アオイホノオ」の直系というか、勢い重視の同人誌でのノリに近いというかw、炎尾燃の設定がほぼ島本先生本人の現在と重なっていて(普通に作中でコロナ禍だったりします)、ジャンルとしてはエッセイになってますな


■「金色のガッシュ!!2」雷句誠(既刊1巻)

まさかの続編シリーズの開始ですが実はまだ購入済みの一巻を読んでません(-д-;)

無料で公開された単話版の第一話と二話のみを読んだ段階で、かつては紙で持っていた旧シリーズを全巻まとめ買い(ついでに「どうぶつの国」も全巻)してちゃんと読み直してから…とか思ってたら、私生活のゴタゴタで未だに読み直す機会を逸してしまってます……この年末年始で読めるかなあ…


■「チェンソーマン」藤本タツキ(既刊12巻)

田中圭一による、”令和の「デビルマン」なんじゃないか” 的なツイート評に惹かれて読み始めたんですが、ホントにこんな悪意を悪意で塗り固めたような ”アンチ” な作品を本誌でやっていたのか?と、ジャンプから離れて久しいおっさん読者としては驚愕の思いでしたσ(^◇^;)

アニメ版も終始、異様なクオリティで第一シーズンの放送が終了した所ですが、第一部の衝撃のラストまで是非とも突っ走って貰いたいです

 


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2022年も水島新司、藤子不二雄A、高橋和希、かざま鋭二、聖悠紀、御厨さと美といった大物マンガ家の訃報が相次ぎましたが、ご冥福をお祈りいたします(マンガ以外だと水木一郎アニキ、渡辺宙明、渡辺徹、中本工事、上島竜平、猪木、楽太郎(円楽)、石原慎太郎、安倍晋三、ああそれにアニメ界だと清川元夢に小林清志もか…orz)

「1978年のまんが虫」という自伝的作品を細野不二彦が描いた動機に、おそらくは還暦を過ぎたことがきっかけにあったのではないかという推測は外れてはないと思います……手塚治虫を始め、マンガ家には ”60才寿命説” なんてジンクスがあるのを知らないハズはありませんし、そうでなくとも昨年の三浦建太郎の50代半ばでの死の衝撃が同業者に与えた影響については想像に難くありません(T△T)

オレがかつて10年間勤めていた職場でも、(修羅場の中で)”一晩徹夜するごとに寿命が三日縮むらしいぞ” なんてことを誰彼とも無く語り合っていたものですが(^_^;)、週刊連載なんて一週間の睡眠時間を全て合わせても20時間いかないとかムチャクチャな世界らしいですからねえ……最近はようやくマンガ業界全体で、キチンと休載を挟みつつのスケジュールに取り組んでくれてるようですが、くれぐれもご自愛願いたいものです

 

最後まで湿っぽい話なのもなんなので明るいネタもいくつか


まずは何より「ベルセルク」の連載再開ですかねヽ( ̄▽ ̄)ノ
オレは未だに41巻を読めていない状態なんですが、(生前より親交の深かった)森恒二体制による新刊が発売される時に敢えて一気に読んでみたいと考えています

連載再開といえば「ハンター」もついに!4年ぶりにッ!!(…結局いつもの様に10週で終わっちゃいましたがw)

あとオレがサンデーでイチオシしていた「ノケモノたちの夜」の(連載打ち切り後の)まさかのアニメ化!( ̄▽ ̄)=3
アニメ版公式サイトにて作者とスタッフや声優などの対談企画があるんですが(作者自身による制作裏話ネタも満載で素晴らしい)、番組プロデューサーによる ”何故アニメ版を企画したのか” に至った発言にいちいち我が意を得たりといったカンジで、見てる人は見てくれてたぞ!とアニメが始まってもいない段階から涙が出そうなくらい嬉しかったです(T∀T)

…実は連載終了後に作者さんがわざわざ応援のお礼のDMなんてのまで送って下さいまして(全部は見せてあげませんw)、もうオレは一生ついていく所存です

そしてこれはマンガ家の自伝作品にも通じるネタなんですが、かわぐちかいじの娘さん(イラストレーターのカワグチニラコ)が父親にインタビューする過程をマンガ化しているのが興味深いです

かいじくんちのニラコさん(2022年末現在第二話まで公開中)
https://souffle.life/manga/kaiji-kun-chi-no-nirako-san/20221220-2/

かわぐちかいじは2019年頃に大病で長期休養していたこともありましたし、やはりこういった自伝的な要素を作品として残したいという風な心境の変化もあったのかもしれませんね

田中圭一によるキレイなネタの方wとして評判な企画にもかわぐちかいじ回があって、娘さんも登場してるのでこちらもオススメです

かわぐちかいじと深大寺のそば
https://r.gnavi.co.jp/g-interview/entry/penhashi/2579

 

では、来年も素晴らしいマンガの数々に出会えることを願って!ヽ(゚∀゚)ノ 

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[映画] アバター:ウェイ・オブ・ウォーター

2022-12-29 | 映画

「アバター:ウェイ・オブ・ウォーター」を鹿児島ミッテ10にて観賞しました


…実は二週間前の公開初日に見に行ってたんですが、どうにもモヤモヤしてしまって感想を書きあぐねてました


例の捕鯨シーンについてもそうなんですが、何より戸惑ってしまったのが感想が前作とほとんど変わらないんですよσ(^◇^;)


ちょっと前作のエントリから感想を引っ張ってきてみます


> 遠い宇宙の惑星を舞台にしたSF超大作とはいえ、スクリーンに映し出されるのは
> 大自然に包まれた世界が大半で、その雄大さや美しさには上映中に何度も鳥肌が

今作もこれはホントに凄い

舞台が森から海へと変更された事で描写が水面、波、島、海中、海洋生物と目先は確かに変わってるんですが、でも ”相変わらず” 凄いだけだなという感覚です……どんなに美味しい料理も満腹時には食傷気味になってしまうなんて贅沢な不満だと言うのもわかるんですが、トム・クルーズなんかが自らの体を使ったアクションに、ノーラン監督ができるだけCGを使わない事にこだわる事からもハリウッドの映画制作者たちも共通して抱えてるジレンマだとは思います


> 異星人の容姿がかなり不気味だったので、果たして感情移入出来るのか

新キャラも沢山出てきて、セリフじゃなく表情や仕草だけで伝わるシーンも多いのは流石でしたが、まあこれも基本的に前作でやったことだよねと…
家族愛へとテーマが変わってはいますが、前作とは違って完全に ”未知” の種族との遭遇と触れ合いではないので衝撃度も感動の度合いも薄くならざるを得ません


> 3D映画として最新技術を投入、前代未聞の分量のCGによる異世界描写、

物凄い物量で物凄い技術力なのはもちろん伝わってくるんですが、結局はCGなんだよね…と、どうしても冷めた目で見てしまいます

カニロボくらいかなあ、おお!と燃えられたの


> おハナシとしては特に目新しい要素はなかったんですが、万人が楽しめる内容

前作も今作もこれが「アバター」という作品の本質なんでしょう

今作を見る前に前作を配信で見直してみたんですが、そういや前作は一度も見直したことがなかったなと思い至りまして…
円盤が欲しいとも、何度も見直したいとかも強く思わなかったんだろうなあ当時の自分…


> この映画の展開って「ダンス・ウィズ・ウルブズ」の焼き直しというか、舞台設定だけを
> 宇宙のどこかに変更して内容もテーマもほぼそのまんまに

確かに物語は ”王道” が一番強くて、13年ぶりに見直してみても全然退屈せずに面白く見られたんですが、前作の完成度が高かっただけに、続けて見てしまったことでオレのモヤモヤが倍増してしまった感も否めません

人類とナヴィ族が互いに生存権を賭けた全面戦争だった前作と比べ、今作は局所的な戦いに終始してスケールが大幅にダウンしてしまってるのは如何ともし難く…


> 痛烈な社会批判と大自然への畏敬を観客に再認識させる構造

前作で物語は実質的(人類vsナヴィ的)には何の解決もしてなかったんですが、やりきった感はあったんですよ……今作で前作のキャラ達の ”その後” を見せてくれたことは楽しい面もあった反面、この後は地球人が全員 ”アバター化” して入植と対立を重ねつつも融和していく未来しか無いんだなというのも見えて来てしまいました(例の大佐が最終的に ”感化” されるオチまで…w)


> かなり”ゲーム的(バーチャル的)”であることを意識して舞台や展開が設定
> されているように見受けられるんですが、それがシナリオ的な ”軽さ”を
> より浮き彫りにしちゃってる

シリーズの構造的な欠陥と言えてしまうのかもしれませんね


> 地球とはかけ離れた異世界を表現する為に物語構造は敢えてシンプルに徹したという
> 意図なんだと思いますが、完璧主義者のキャメロン監督の最新作ということで、
> こちらとしてもつい過剰な期待を

こちらは一言一句そのままかな


> キャラクターもストーリーもかなり類型的で、オリジナルの文化や歴史を詳細に設定した
> という割には脚本的にご都合主義な展開の多さは非常に残念ではあったんですが、
> ビジュアル面や演出面はとにかく凄いの一言

こちらも一言一句そのまま


> 「ダンス・ウィズ・ウルブズ」→「ロード・オブ・ザ・リング」→「ナウシカ」→
> 「戦国自衛隊」→「エイリアン2」などといったタイトルが順々にオレの頭の中を


キャメロンの ”海洋好きフェチ” の博覧会状態で「ジョーズ」から「タイタニック」まで、序盤の列車強盗なんかは同様に西部劇を意識していた「ウォーターワールド」辺りも元ネタですかね


「アバター」は最終的に5部作が想定されていて、今後も砂漠、山岳、地球?と舞台を変えて続けて行く予定なのだそうですが、どうなんだろうなあ……正直、前作があんなに歴史的な世界的大ヒットを飛ばすとはとても思えてなかったのでσ(^◇^;)、今作もこれからどれだけ世界中で興収を伸ばすのか(次回作以降の製作にゴーサインが出るのか)興味深く見ていきたいと思います

 

 

最後にあまり触れたくはないんですが捕鯨シーンについて

そりゃ理解できますよ、あちらの動物愛護団体だか主義者さんたちが主張したいことも

こんなに愛らしい動物なのに、こんなに頭が良くて社会性も高いのに、可哀想だとは思わないのかと…

でもそれを言われたら牛や豚はどうなんだって言い返すしかないんですが

オレが今作で一番モヤったのは、かつては欧米人が鯨油を獲るためだけにしかクジラ漁をしていなかった歴史的経緯をも現代の日本人に責任転嫁してるかのように見せてる部分ですが、結局は慣れ親しんだ文化なのかどうかでしかないとしか思えないんですよ……彼らが牛や豚を家畜と見做してる(逆に牛を神聖視したり豚を禁忌としたりする)のは宗教的な文化でしかありませんし、隣国のように犬を食べるのもそういう文化なんだからとしか言いようがありません(なるべく苦しめて屠殺した方が肉が美味いしくなるとかは流石に狂気の沙汰としか思えませんが)

オレ個人としてもマグロの解体ショーやら活け作りやら躍り食いなんかをふと冷静になって客観視してみると狂ってるんじゃないかという感覚も理解できますし、頭が良いからダメという理屈に対しても研究が進んだことでイルカや鯨だけじゃなくてイカだろうとタコだろうとどんな魚だろうと実は人間の幼児くらいの認識力や知能も(痛覚も)持っているとまで言われてるくらいなので、幼少時から当たり前の様に接しているから慣れてるというか麻痺してるだけなのを(文化の違う人類同士で)互いに責め立てても不毛でしかないよなあという…

まあ、代替肉やらの研究が進んで動物から得られる栄養や味わいなどが完全に再現できるならそれに越したことはないですし、SF的な感覚からするとむしろ歓迎したい気持ちもありますので声高に批判も非難もする気は無いので、なんだかモヤモヤするなあ、今後のシリーズでも毎回こんな風に思わされたり感じさせられるのは勘弁してもらいたいよなあ、とだけ


映画感想一覧

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[日記] ワクチン接種4

2022-11-21 | 日記

2022年11月21日、新型コロナウィルスのワクチン接種の四回目


10月の時点で自治体から接種券は届いていたんですが、(全国的に)感染者数が安定して少なかった為にそりゃ打たなければ打たない方がいいよなと様子見していたんですが、残念ながら第八波の襲来が確定してしまったっぽいので接種してきました

3回目までを接種した神奈川県での大規模接種会場と特に流れが変わることもなく(予約は物凄くスムースでどの日程も余裕があったです)、受付、書類確認、問診、接種、待機と滞りもほとんどありませんでした

これまで全てモデルナで来たので今回もモデルナ(2価ワクチンBA.1)を選択しましたが、3回目の副反応はほとんどあって無いようなものだったので気楽な気持ちでしたね……実際、接種後の待機中もほとんど自覚できるような症状は出ませんでした

 

221121追記:接種から約2時間後
接種した部分を中心に熱を帯びる感覚と軽く痛みが……ただ前回までと違って鈍痛というよりも若干、刺すような痛み?みたいな(ただの気のせいかもw)

221121追記:接種から約5時間後
接種した部分というかいわゆるモデルナアーム的な症状は特になく、全身に軽いだるさ(熱っぽいかな?と一応計ってみるも平熱)

221122追記:接種から約12時間後
若干のモデルナアームと動くと全身の関節に軽い鈍痛

221122追記:接種から約18時間後
ほぼそのまま症状は変わらず発熱もなし

221122追記:接種から約20時間後
前回の流れだとそろそろ発熱するタイミングですが全身のだるさ以外は特になし

221122追記:接種から約23時間後
調子的にはそんなに変化は感じられないんですが、いよいよ発熱してきました37.4度

221122追記:接種から約24時間後
36.9度で下降開始

221122追記:接種から約27時間後
平熱と37度台と行ったり来たりです

221122追記:接種から約30時間後
全身のだるさ、軽いモデルナアーム、そしてだらだらと微熱が続いてるカンジで、解熱剤を飲むほどでは無いけど地味にしんどいという…(>_<)

221123追記:接種から約37時間後
ほぼほぼ症状はなくなりました

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